アセンションへの道程 〜ある外科医のスピリチュアル〜

アセンションを目指したある1外科勤務医のスピリチュアルおよびその周辺事項への探求をご紹介します

映画「エデンの東」、ジュリー・ハリスさん死去

 一昨日、8月24日、映画「エデンの東」(East of Eden, 1955年)でジェームズ・ディーンの相手役を務めた米女優のジュリー・ハリスさんが米北東部マサチューセッツ州の自宅で心不全のため亡くなられたとのこと、87歳とご高齢には最初、少し驚きました。私が知っている彼女は、永遠に「エデンの東」の中の聡明で愛情深い女性“アブラ”でありましたから、、、。

East of Eden2
映画「エデンの東」

ジュリー・ハリス
ジュリー・ハリス 「エデンの東」のワンシーン

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ジェームズ・ディーン「エデンの東」のワンシーン

 私にとっては主人公キャルを演じたジェームズ・ディーンの影がある演技も好きでしたけれど、ジュリー・ハリスさんの観覧車でキャルとキスする時の葛藤の表情、エンディングのキャルの父アダムに対する心を込めた懇願がいつまでも心に残っております。
 エリア・カザン監督、ジョン・スタインベックの同名小説をポール・オズボーン脚色、24歳で事故死したジェームズ・ディーンが初の主演映画で彼はこの役でアカデミー賞の最優秀主演男優賞にノミネートされた、レナード・ローゼンマン氏作曲の名曲もあり、有名な名作ですので観た人は多いと思いますが、いつまでも私の心に残る作品を、ちょっとご紹介させて下さい。

◇ 物語の基礎となったカインとアベル

 「エデンの東」は、スタインベック氏が小説の執筆に際して、旧約聖書「創世記」第4章に登場する、アダムとイヴの息子たち、兄のカインと弟のアベルを題材に、父親からの愛を切望する息子の葛藤、反発、そして原罪などを描いたものと思われます。ですから、登場人物の名前は聖書に出て来る名前に類似しています。

 弟  キャル = カイン(聖書では兄)
 兄  アロン = アベル(同弟)
 父  アダム = アダム(同父)
 恋人 アブラ = アブラム?(別の時代の男性)


 エデンの園にて、主なるエホバ神よりアダム(男)は「善悪の知識の実」だけは食べてはならないと言われていましたが、その後に創造されたイブ(女)が蛇に騙されてその実を食べてしまい、アダムにもそれを勧めてアダムも食べて、エホバはアダムとイブをエデンの園から追放しました(失楽園)。

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アダムとイブ(アルブレヒト・デューラー画)

 カインとアベルは、アダムとイヴがエデンの園を追われた後に生まれた兄弟であり、兄のカインは農耕を行い、アベルは羊を放牧するようになりました。
 ある日、二人は各自の収穫物をエホバに捧げることとなり、カインは農耕による収穫物を、アベルは肥えた羊の初子を捧げました。しかし、エホバはアベルの供物に興味を示すものの、カインの供物は無視したため、カインは嫉妬にかられて野原にアベルを誘い殺害してしまいます。その後、エホバにアベルの行方を問われたカインは「知りません。私は弟の監視をする者(子守り)なのですか?」と答えたとされます。これが人間のついた最初の嘘とされています。

 人類最初の殺人者
 人間がついた初めての嘘


 大地に流されたアベルの血はエホバに対してカインの罪を訴え、エホバはカインを「エデンの東」にあるノド(「さすらい」の意)の地に追放しました。

 カインの追放先が「エデンの東」

 これがスタインベック氏の「エデンの東」の題名の由来であり、ストーリーの基本となる逸話であります。テーマは「愛と原罪」と言えるかも知れません。

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アベルを死へと導くカイン(ジェームズ・ティソ画)


◇ 映画「エデンの東」ストーリー

 1917年、アメリカ合衆国カリフォルニア州サリナス、トラスク家の双子の兄弟の次男ケイレブ(キャル)は、無賃乗車してモントレーの港町に通っていました。そこにあるいかがわしい酒場を経営しているケートが、死んだと聞かされていた自分の母親かも知れないとの情報を得て、探りを入れていたのです。父アダムに問いただしたことはありましたが、父は母との不和を話したものの、彼女は死んだと念を押されます。

 キャルが探っていた両親の過去

 キャルは不真面目な不良青年の印象で、優等生の良い子である兄アロンが父より評価されているのを不満に思っていました。父アダム・トラスクもアロンも聖人君子のような人間で、世の中の汚いこと、醜いものに対して目を背けるタイプの人間でありました。ある日、キャルは「父から愛されていない」という悩みを兄アロンの恋人アブラに打ち明けます。キャルに対して恐怖心を抱いていたアブラも、後妻を迎えた自分の父親に対して同じ悩みを抱えていたことを語り、初めてキャルとアブラの心が通い合います。

 劣等生の弟キャルと優等生の兄アロン
 アロンの恋人アブラはキャルに共感


 そんな中、父アダムは冷凍保存したレタスをニューヨークに輸送する事業に失敗し多額の借金を負います。キャルは父の損失を取り戻すため、戦争で値段が高騰すると考えられた豆の栽培を計画し、モントレーのいかがわしい店で働くキャルとアロンの母、ケートのもとへ向かい資金を求めます。そこで、ケートが家を出た理由は自由を求めたから、アダムがインディアンとの戦いで負ったと言っていた傷はケートが家を出るときに彼女に撃たれて負ったとのこと、ケートも息子キャルと同じようにアダムから聖書を引用した叱責を受けたこと、などが語られ、話の最後に資金の提供を受けることになります。結果として、戦争を控えて、豆の栽培とその販売は大成功を納め、キャルは大金を手にすることとなります。

 父アダムの事業失敗をキャルは取り返そうと画策するが、、、

 戦争が始まったある祭りの場でキャルは、アロンと待ち合わせしていたアブラと偶然に出会います。アロンとの待ち合わせの時間までアブラはキャルと行動を共にします。二人は観覧車に乗り、アブラは、アロンとの間には何か違和感を感じること、アロンは美しいもの、正しいもの、善に目が向いており、母のいないアロンが自分に対して美しい母親の像を求めていることをキャルに打ち明けます。アブラは、自分はそんなに善人ではない、アロンは本当の自分を愛しているのではなく、美化した母親を自分に求めているのではないか?、そんな誰にも言えない気持ちをキャルに話したのです。二人は先のキャルの打ち明け話と併せて、同様な気持ちを共有し、急速に愛が芽生えます。以下、観覧車でのシーンを撮影しました。

 観覧車の中で愛情が通い合ったキャルとアブラ

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 豆の取引で得た利益を父に渡すタイミングを考えたキャルは父アダムの誕生会をアブラと共に計画します。しかし、アダムはその頃、戦争における徴兵を選ぶ辛い立場にあり、戦争のおかげで利益を得たキャルの金は邪悪だとして受け取れないと断ります。一方、兄、アロンはアブラの意向を聞かずにアブラとの婚約をアダムに誕生プレゼントとして伝え、これに対してアダムはこの上無い清らかなものとして喜びます。
 キャルは自分の贈り物を邪悪として断り、兄には笑顔を向ける父アダムに絶望して激しく嘆きます。そして、アロンをモントレーにいる母、ケートと店で対面させるという報復を行います。アロンは美しい母親の幻想を持っていたため激しく傷つき、狂乱し、誰彼かまわず喧嘩をふっかけ、その日のうちに戦争に向けて出兵します。アロンの行方をアダムに問われたキャルは「知らないね、僕は兄さんの子守りじゃない!」と返答し、ケートが家を出た理由にも触れ、父との決別を告げます。

 キャルの贈り物は邪悪、アロンのアブラとの婚約は美しいもの
 キャルはアロンが美化して考えていた実母にモンテレーで会わせる
 アロンは激しく傷つき、狂乱し、その日のうちに戦争に向けて出兵


 アロンの出兵を駅で見たアダムは脳卒中を起こしてその場で倒れます。聖書の中でカインがエデンの東へ追われたように、自分もどこかに去らねばならないと決意したキャルはアダムの前で最後の懺悔を告げます。その時、アブラは無動無言のアダムに対して、キャルが父の愛を求めていたことを語り、このままではキャルは一生が破滅であるとして、キャルに対するささやかな愛情を示して欲しいと懇願します。この時の原文を入手しましたので、日本語訳を付けて掲載いたします。

 脳卒中で倒れたアダムにキャルへの愛情を懇願するアブラ

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Mr. Trask, it's awful not to be loved. It's the worst thing in the world. Don't ask me, even if you could, how I know that. I just know it. It makes you mean and violent and cruel.

 トラスクさん、愛されないというの辛いことです。この世の中で一番辛いです。何故そんなことがわかるかなんて聞かないで下さい。私にも覚えがあります。愛されないと心がねじれます。

And that's the way Cal has always felt, Mr. Trask. All his life! Maybe you didn't mean it that way but it's true. You never gave him your love. You never asked for his. You never asked him for one thing.

 これはキャルがいつも感じてきたことなのです、トラスクさん。彼の人生においてずっとです。貴方の本心ではないでしょうけれど、これは真実です。貴方はけっして彼に愛を与えず、彼に愛を求めませんでした。彼に何一つ求めはしませんでした。

Cal did something very bad and I'm not asking you to forgive him or bless him or anything like that. Cal has got to forgive you for not having loved him or for not having shown your love. And he has forgiven you. I know he has.

 キャルはとても悪いことをしてしまいました。私は貴方ににそれを許して欲しいとも認めて欲しいとも、何かして欲しいとも言うつもりはありません。キャルは貴方が彼を愛さなかったこと、貴方が愛を表さなかったことを許さなければなりません。そう、キャルは貴方のことを許します。私には分かります。

But you must give him some sign, Mr.Trask,,,,some sign that you love him or he'll never be a man. All his life he'll feel guilty and alone unless you release him.

 でも貴方は彼になにか示して下さい、トラスクさん、彼への愛を示して下さい、でないと彼は破滅です。彼の心の鎖を解かなければ、彼は一生罪人です。

I love Cal, Mr. Trask. And I want him to be happy and strong and whole. And only you can do it. Try! Please try! Find a way to show him! Ask for something. Let him help you, so he knows you love him.

 私はキャルを愛しています、トラスクさん。私は彼にずっと幸せで強くいて欲しいです。そしてそれは貴方にしか出来ません。お願いです。何か彼に示して下さい。彼に何かを求めれば、彼は貴方の愛を悟ります。

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 アブラに「今を逃したらお父さまと話す機会は永遠にない」と促されてアダムのベッドサイドにキャルは行きます。アダムは「あの看護師は我慢がならない!」と告げ、キャルに看護婦に替わって付き添ってくれと頼みます。キャルの心が報われた瞬間でありました。以下、テレビの撮影で供覧します映画のラストシーンです。

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http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2501K_V20C13A8CC1000/?dg=1
http://ja.wikipedia.org/wiki/エデンの東_(映画)
http://ja.wikipedia.org/wiki/ジュリー・ハリス
http://ja.wikipedia.org/wiki/カインとアベル


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