競馬の日程と馬の情報が今はインターネットで瞬時に解る時代であり、その情報量はとても個人が把握できる範囲ではありません。その、今のシステムがいつからかは存じ上げないのですが、素人である個人が確実に時期レースの予測をできるそんな時代ではあります。

図で供覧しているのは本日の川崎競馬、第二競争(15:30発走)の出馬表であります。馬の名前、性別、年齢、毛並み、生年月日、父母馬、騎手、調教師など、左側の二つの枠内だけでかなりの情報が満載されており、右側に目を向けますと前走、前々走のレースの結果が一目瞭然であります。過去の結果を元に次のレースの予測を立てるのは至極当然のことであります。今回、過去のレース結果が次回の予測にどれくらい反映されるものなのかを検討いたしました。
◇ 対象と方法 令和2年11月9日現在、大井競馬場所属の2歳馬でレース経験のある馬251頭のうち3回以上のレースを経験した114頭について、前回前々回の順位で5位以内の着内と6位以降の着外から以下の4群に分類しました。
第1群:前々回、前回ともに5位以内(着内)(n=38)
第2群:前々回が6位以降(着外)で前回が着内(n=14)
第3群:前々回が着内も前回は着外(n=36)
第4群:前々回、前回ともに着外(n=29)
比較項目は直近のレースでの順位および5位以内(着内)となる割合であります。適切な検定はFisher's Exact Probability testでありますが、nが少ないことと、統計ソフトが入手できていないことから、今回は有意差判定は行っておりません。
◇ 結果 各群の直近レースにおける成績は、第1群(n=38)が1位5頭(13.2%)、2位6頭(15.8%)、3位6頭(15.8%)、5位以内の着内が23頭(60.5%)で、第2群(n=14)では、1位0頭(0%)、2位2頭(14.3%)、3位1頭(7.1%)と1-3位内に入る確率は低下したものの、5位以内は14頭(50.0%)と第1群に近い値が得られました。第3群(n=36)の直近レースの成績は、1位3頭(8.3%)、2位2頭(5.6%)、3位3頭(8.3%)で5位以内は15頭(41.7%)といずれの順位の割合も第1群より低下しており、第4群(n=29)では1位3頭(10.3%)、2位1頭(3.4%)、3位2頭(6.9%)、5位以内は11頭(37.9%)とさらなる低下が認められました。
◇ 考察 本研究で、5位以内の着内と6位以降の着外に着目して分類した時、二回連続着内をキープした馬と着外から着内へと昇格した馬ではその次のレースで着内となる確率が五割を以上であり、着内から着外へ順位を落とした馬と二回共に着外であった馬の群では次回に着内となる確率は四割前後でありました。また、二回連続着内をキープした馬と着外から着内へと昇格した馬でも次レースにおける1-3位に入る確率に差異が見られました。
有意差判定のための検定は行っておりませんが、未来のレースの結果を、前回、前々回のレース結果からある程度は予測できることが示唆されました。
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