アセンションへの道程 〜ある外科医のスピリチュアル〜

アセンションを目指したある1外科勤務医のスピリチュアルおよびその周辺事項への探求をご紹介します

臨死体験/死後の世界;アダムス・ストーク症候群では起こらない?

 医者になって一年目の、もう四半世紀も前のある日、忘れられない患者の死に出逢いました。「忘れられない」と申したのは心情的にと言う意味ではなく、経過が一瞬で衝撃的であった、との意味です。

◇ アダムス・ストーク症候群症例の経験から

 先に種明かしをしますとあれはアダムス・ストーク症候群(Adams-Stokes syndrome)だったのだろうと確信しております。

 ある勤務先の病院の暇な午後、医局に急ぎの電話連絡、療養型病棟のあるお婆さんが、隣の患者と話していて、突然、意識を失い、心肺停止状態とのことでした。急いで階段を駆け上がってみると、ベッドの上で仰向けに動かなくなったお婆さんに看護師が心臓マッサージをやっています。直ぐにマスクで酸素を送り込みながら用意してもらった心電図を見ると波形はフラット(平坦)で紛れも無く心停止状態です。
 DCカウンターなど間に合わないので、取りあえず一発、胸部をゲンコツで力の限り強打しましたところ、彼女の脈拍も呼吸も蘇りました。それだけなら、まあ「めでたし!」となるのですが、驚いたことに、お婆さんは意識を失う直前の会話をし始めました。確か花屋さんの話しだったと思いますが、「、、、あそこのお花がとっても良くてさ〜、、、」だったか?、ニコニコしています。もちろん、私のみならず、お婆さんと話していた隣のベッドの患者はびっくりして目を丸くしています。「そうそう、街(まつ)のお花屋さんの話すさ、してたのさ〜!」とのことでした。話しをしていて「うっ!」と胸を押さえて仰向けに倒れてから、心肺蘇生まで5分未満であったろうとのことでした。

 前胸部強打で心肺蘇生、直前の会話を継続
 
 元通り座って話しを再開したお婆さんに「とにかく横になって安静にしましょう!」と申し上げたのも束の間、またお婆さんは「うっ!」と言って意識を失い倒れてしまいました。この段階で恐らくは脳の異常ではなく、心臓、それも危険な不整脈だろうとは思いましたが、目の前で再度起こった心肺停止に対しては同じことを繰り返すしか術はなく、改めて、「ままよ!」、とばかりに全胸部強打、果たしてお婆さんはまたも意識が戻りました。「あすこは絶対に行かなきゃまいね!、ははは!」などと、意識消失前から全く矛盾しない連続した会話、「今、意識を失ったのですよ!」とお話しても「なんも、大丈夫だね」と、全く訴えなくケロッとしています。

 再度の蘇生後も継続した会話、症状訴えなし

 「とにかくお休み下さい」、と横にして点滴と12誘導の心電図を指示したところ、非常に残念な結末が、、、。集まってきた他の患者も看護師も私もが見ている前で、お婆さんは3度目の心肺停止、意識消失に陥りました。みなさんの期待の眼差しを受けながら、私はまたも前胸部強打、、、。今度は反応無しでした。繰り返しますが脈拍は戻りません。気道を確保して強制呼吸をしながら心臓マッサージ、DCカウンターショック、薬物の投与など、やれることは全てやりましたが、蘇ることはありませんでした。

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【アダムス・ストーク症候群(Adams-Stokes syndrome)】
 急に発生した極端な徐脈、心停止、頻脈のために、心臓から脳への血液の供給が大きく低下したり停止して、脳の酸素低下を来した場合をいいます。その結果、めまい・失神・けいれんが現れて死に至ることもある危険な状態です。
 洞不全症候群・房室ブロックによる心停止か、心室頻拍・心室細動のような心拍数の極めて速い心室性頻脈(図)に分けられます。本症候群の原因の50~60%は房室ブロック、30~40%が洞不全症候群とされます。残りは、心室頻拍(多形性心室頻拍トルサードポワンツを含む)・心室細動です。まれですが、心房粗動や心房細動でも心房から心室の伝導が過剰に亢進すると高度頻脈となり、脳の虚血に陥ります。
 通常、脳の虚血症状が突然に現れます。症状の程度は、徐脈では心臓が停止している時間の長短に、頻脈では脈拍数と頻脈持続時間によって決まります。そのほかに、脳の虚血が原因で起こる全身けいれんや、二次的な頭部外傷がしばしばみられます。症状が消失した時点では神経学的な異常はみられないのが特徴です。

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図.種々の心電図波形

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 さて、私はこの体験から、臨死体験と言うものは数分の間では起こらないのではないか?、と身をもって感じておりました。つまり、心停止に伴い脳は虚血に陥って精神活動が停止する、その瞬間から霊体が離脱し始めて、例えば自分の身体を揺さぶったり、泣き崩れる家族を天井あたりから観る、と言うことは無いのではないか?、と言う事です。

 アダムス・ストーク症候群で臨死体験は見られない

 上で申し上げたお婆さんは、少なくとも5分以内の心停止であれば、蘇生後の脳の活動はストップする直前からの再スタートでありました。本人の申告では臨死体験と思えるものは何も聞き出せませんでした。貼付けた資料でも、「症状が消失した時点では神経学的な異常はみられないのが特徴」とのことで、私の経験と一致しております。

◇ 米科学アカデミーの研究発表

 なぜ、突然、臨死体験についての話題を持って来たかと言えば、昨日の記事で、米科学アカデミーより「臨死体験の科学的解明に前進、心停止後に『脳が活発化』 米研究」との記事がありました。要約しますと以下の通りです。

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 米ミシガン大学にて、実験用ラットに麻酔薬を投与して心停止を誘発させ、脳波を記録、その結果、心臓が停止してから30秒間にわたり脳の活動が急増し、精神状態が非常に高揚していることが分かった。研究に参加した同大学麻酔学・神経外科学 ジョージ・マシャワー教授は、「脳の活動レベルが高いことに驚いた。臨死状態では、意識がある状態を示す電気信号の多くが覚醒状態のレベルを上回っていたことが分かった。これは、臨床死の初期段階において、脳が系統立った電気活動を行うことが可能であることを示唆している」とコメント。同様の結果は、窒息状態のラットの脳活動にもみられたという。論文の主著者、ジモ・ボルジギン氏は、「心停止中の酸素の減少、または酸素とブドウ糖の減少によって、意識的過程の特徴である脳活動が刺激される可能性がこの研究で示された。また、心停止を経験した多くの患者が語る臨死体験を説明するための、初めての科学的枠組みが提供できた」と話す。

ルーマニア

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◇ 臨死体験

 これに対して臨死体験集と言うのが掲載されてましたので、こちらもコピーを載せます。「これらの体験が死後の世界を垣間見ているものなのか、それとも夢や幻覚の類なのかは議論が分かれる。体験者らが暗いトンネル、光の洪水、自身の死の認識、死者との再会などを「死後の世界への入口」に違いないとする一方、科学的説明が可能だという研究者も多い。」とコメントされてもいます。

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○メアリー・ジョー・ラピニさんのケース
動脈瘤を患い倒れた際、「戻りなさい」という神の声が聞こえたかと思うと、突然ピンク色の光に飲み込まれた。夢のようなぼんやりした感じはなく、全てがはっきりしていた。
 
○ボブ・ウッドラフさんのケース
記者のウッドラフさんは2006年にイラクで取材時、乗っていた車が爆撃され大怪我を負った。意識不明の間にまぶしい白色の光に包まれ、下方に自分自身がフワフワ浮かんでいるのが見えた。
 
○ドン・パイパー司祭のケース
大型車と正面衝突する交通事故を起こし、乗っていた車が大破。心肺停止の間、荘厳な音楽が流れ、嗅いだことのない香りに包まれた。死んだ祖父と、何人もの故人たちが巨大な門の前で点滅する光を提げて立っているのを見た。
 
○ジェーン・シーモアさんのケース
アレルギー反応でアナフィラキシーショックを起こし、生死の境をさまよっている時に閃光を見た。無宗教のシーモアさんだが、「人知を超越した存在」の力を感じた。

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◇ 虚血に対する脳の反応=臨死体験 には?

 記事になった実験について、脳が酸欠状態に陥った際に、そこから免れるため、危機から脱却する為に、脳自身の活動を活性化させることは、ある意味、ホメオスターシスとして生命維持の為の1つの機構として理解できます。ですから、上でご紹介した実験がそのまま臨死体験に関わるのかどうかは不明です。また、私が経験したアダムス・ストーク症候群を顧みますと、数分くらいの間で臨死体験が発生するとの考え方には否定的であり、そこから「死後の世界」にまで話しが及ぶのは飛躍が過ぎる印象でおります。

 もし仮に、死線期を彷徨う不安定な循環動態における脳の活動が「臨死体験」として記憶に残るものだとしても、「死後の世界」は身体の一部としての脳の精神活動ではなく、もっと霊的な次元であることは言うまでもありません。なぜなら、肉体が滅んだ後の段階でありますから。「臨死体験」と「死後の世界」を同列に語るのはちょっと違うのではないか?、別次元として扱うべきではないか?、と思う次第です。

http://www.qlife.jp/dictionary/item/i_060504000/
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130813-00000025-jij_afp-sctch
http://rocketnews24.com/2011/08/09/119970/


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