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アセンションへの道程 〜ある外科医のスピリチュアル〜

アセンションを目指したある1外科勤務医のスピリチュアルおよびその周辺事項への探求をご紹介します

パワー・ハラスメントの心理学


 10月20日の記事で「上司がアスペルガー症候群だった場合」と題して紹介したサラリーマン友人の上司が、パワー・ハラスメントを行っていると聞きました。アスペルガーの人が他人の気持ちを理解できずに思いつきで行う行為が他者に不快感となることはよくあることですが、ここではアスペルガーとは別の観点からパワー・ハラスメントの心理を勉強してみました。


◇ パワー・ハラスメント(Power harassment)の概要

 まずは、この言葉の起源、定義に触れます。ちなみに英語には違いがありませんが、和製英語であり欧米の英語圏で使われる単語ではありません。

パワハラの一例 図

1.起源

 パワー・ハラスメント(Power harassment 以下、パワハラ)は、2001年(平成13年)に東京のコンサルティング会社クオレ・シー・キューブの代表取締役 岡田 康子 とそのスタッフが初めて創った和製英語とされます。セクシャル・ハラスメント以外にも職場にはさまざまなハラスメント(嫌がらせ)があると考えた岡田らは、2001年より定期的に一般の労働者から相談を受け付け、その結果を調査、研究し、2003年、初めて一定の概念として定義づけました。

2.パワハラの定義

 パワハラとは主として職場において使われる概念であり、職権などのパワー、すなわち職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、本来業務の適正な範囲を超えて、継続的に人格や尊厳を侵害する言動を行い、精神的、身体的苦痛を与える、または就労者の働く環境を悪化させる、あるいは雇用不安を与える行為をいいます。具体的には、上司から部下へのいじめ、嫌がらせをさして使われる場合が多いですが、先輩・後輩間や同僚間、さらには部下から上司に対して行われるものもあります。ハラスメントであるか否かの判断基準は、「執拗に繰り返されることが基本」でありますが、「一回限りでも、相手に与える衝撃の大きさによって」ハラスメントとみなされます。


◇ パワハラの分類

 厚生労働省では2012年1月、パワハラの典型例を示しております。以下、パワハラの分類として提示して注釈をつけます。

1.身体的侵害

 目に見えて分かりやすい暴力や傷害のことです。殴る、蹴る、突き飛ばす、ものを投げる、丸めた紙で叩くのもこれに当たります。タバコの火を近づけたり、立ったまま電話営業をさせるようなことも身体的侵害型のパワハラと言えるでしょう。どんなに軽い書類でも、それを投げつけるような行為によって部下や同僚を威嚇し、従わせようとすることはパワハラとされます。

身体的な攻撃 図

2.精神的侵害

 脅迫や名誉毀損、侮辱、酷い暴言などの精神的侵害はパワハラの典型例と言えます。職場の同僚の前で、直属の上司から「ばか」「のろま」などの言葉を毎日のように浴びせられる、「やめてしまえ」などの社員としての地位を脅かす言葉、「おまえは小学生並みだな」、「無能」などの侮辱、名誉棄損に当たる言葉、「バカ」「アホ」といったひどい暴言は、業務の指示の中で言ったとしても、こうした暴言による精神的な攻撃は、原則として業務の適正な範囲を超えたパワハラに当たります。

精神的な攻撃 図

3.人間関係からの切り離し

 無視、隔離、仲間はずれにするなどの行為も、度が過ぎるとパワハラに該当します。仕事を教えない、席を隔離する、やっている内容は非常に幼稚です。一人だけ別室に席を離される、職場の全員が呼ばれている忘年会や送別会にわざと呼ばれていない、話しかけても無視される、すぐそばにいるのに連絡が他の人を介して行われる、このようなことが、職場の上司や先輩、古くから勤めている社員など、職場内での優位な立場を使って行われるとパワハラに該当します。

人間関係からの切り離し 図

4.過大な要求

 業務上明らかに達成不可能なノルマを課すことで、相手の職場環境が害されている場合は過大な要求としてパワハラに該当する可能性があります。更には、達成できなければ、怒鳴る、殴るなどの他のタイプのパワハラとも併用されます。一人々々の業務量は会社やその部署の業務量によっても異なるので、単に仕事の量が多いというだけではパワハラとは言えませんが、例えば、業務上の些細なミスについて見せしめ的、懲罰的に就業規則の書き写しや始末書の提出を求めたり、能力や経験を超える無理な指示で他の社員よりも著しく多い業務量を課したりすることは、「過大な要求」型のパワハラに該当します。

過大な要求 図

5.過小な要求

 業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないことを言います。程度の低い単調な作業を与え続けることも、これにより相手の職場環境が害されている場合はパワハラに該当する可能性があります。毎日部長周りのお世話やお茶汲みしかやらせなかったり、単調な作業を延々とさせることも度が過ぎればパワハラとなるのです。例えば、営業職として採用された社員に営業としての仕事を与えずに、掃除は草むしりばかりさせたり、お前はもう仕事をするなといって仕事を与えずに放置したりすることなどが該当します。

過小な要求 図

6.個の侵害

 プライベートな内容に過剰に踏み入ってくる行為も、相手に精神的苦痛を与えたり職場環境を害することがあればパワハラと言えるでしょう。なお、女性に対して個の侵害を行なうと、セクハラともなる可能性もあります。労働基準法上、年次有給休暇の取得に当たり、社員が休暇の理由を申出する必要はありません。業務遂行に当たって、私的なことに関わる不適切な発言や私的なことに立ち入る管理などは「個の侵害」型のパワハラになります。例えば、管理職の者が社員の管理の目的ではなく、管理職としての優位性を利用して、私生活や休日の予定を聞いてきたり、携帯電話やロッカーなどの私物を覗き見たりすることなどが該当します。

個の侵害 図


◇ 友人の上司に見るパワハラ

 実際、その場にいたわけではありませんが、友人サラリーマンの話からはパワハラが強く疑われえます。アスペルガー症候群による周囲の不快感とはべつに、一定の人物に繰り返されているようで、その点もパワハラを強く疑います。上の分類に沿って言及いたします。

1.身体的侵害

 友人の上司は怒ってよく物を投げると聞きます。最も多いのはボールペンで、怒りの矛先に向けてではなく地面に叩きつけるようです。またある時、書類の不備があって、それが100枚くらいに及ぶものでしたが「なんだこれは!?」と怒鳴ってそれを床に投げて広げたそうです。部下は黙ってそれをかき集めるしかありませんでした。

2.精神的侵害

 これは四六時中だと友人は言います。「(友人が卒業した)大学のレベルがよくわかるよ」、「親がまともとは思えないね」、「その程度の人間だと思っているよ」、「きみは顔も見たくないね〜」などと、おおよそ反論する気にもならないことを冗談のように言いますが、冗談には聞こえず、ただ不快なだけと言います。「いつ辞めてくれてもいいんだけど」、「ここに長くいたかったら生き方を変えるんんだね」と脅しとも取れる言い回しもよくします。「主任としての仕事が」とやたらと役職と仕事を口にして、また役職を取り上げることにもしばしば言及します。

3.人間関係からの切り離し

 数ヶ月に一度、職場オフィスの席順を変えるそうです。もちろんその上司が席を決めると言う小学校の教師みたいです。長く同じ席順だと馴れ合いが生じてうまくないから、と言うのが理由だそうです。オフィスのスタッフ同士が極力、親しくならないようにと思っているようですが、これも職権を乱用した嫌がらせとも取れます。

4.過大な要求

  週末に差し掛かると、誰かは嫌がらせをされるそうで、「月曜までに!」と、土日に出勤して残業しなければならないような雑用を押し付けるそうです。しかも平日時間内にできることを時間外に回していると指摘して時間外手当は出さない方針とも聞いております。

5.過小な要求

 ターゲットになると、つまらない窓や床、壁の掃除を指示されるそうです。掃除のおばさんを雇っているのに「今、おまえがやれ!」と言うそうで、「他の仕事はしなくていいから」だそうです。

6.個の侵害

 よく家庭の事情を口にするそうです。例えば面と向かって「きみは片親だそうだね」とか「バツイチだから」とか、他者に対して「彼は育ちがよくないからね」、と言った具合です。私的なことに関わる不適切な発言だらけだそうです。


◇ パワハラの心理学

 さて、タイトルに示した命題でありますが、パワハラは間違いなく犯罪行為としても、その動機や心理状態と言うものがあるはずです。誰かに対してパワハラをしてしまう、その結果、職場の雰囲気が悪るくなり、また自分を慕う人物がいず、誰も付いてきてくれない、そのことはパワハラをする本人にとっても悲しいことです。理屈はわかっていてもそれでもパワハラをせざるを得ないその心理学をまとめてみました。

1.自信がない、強い劣等感

 ある特定の対象に対して、自分より優秀な部下が自分の下に配属されると、その部下の方が周囲から良い評価を得るのではないか、自分より良い業務成績を残すのではないかというような不安に駆られます。人望についてもそうです。自分には人は集まらない、自分には人が付いてこない、部下の方に人は集まるし、部下の方が人が付いてくる、そうした自分に自信がない感情が優秀な部下を否定しようとして、また自分の考えを肯定するために、パラハラを行ってしまうのです。
 不特定の対象に対するパワハラも同様な心理です。上司という権力がある立場でありながら、自分より弱い立場のものには、威圧的な態度でしか接する事が出来ない裏側に、上司としての強い劣等感が存在するのは確かです。思い通りにしたい人間がいるにもかかわらず、その人間関係さえもスムーズにいくことができていないのではないかという、常日頃の不安感がつきまとうのです。強い劣等感はそばにいる者に対して、逆に威圧的な態度でごまかそうとします。
「弱い犬ほどよく吠える」と言うように、相手に対して自信がない、劣等感を持つ動物が威嚇のために吠える、それがパワハラの大きな心理であります。

2.嫉妬心

 周囲から評価され、実際に優秀で将来性のある部下を、羨ましく思う心理です。部下に対して「嫉妬心を感じている」心理から、妬む気持だけが日々エスカレートして、最終的にはその嫉妬心を晴らすために、また優秀な部下を否定する為にパワハラを行うようになります。

3.ストレスが溜まっている

 パワハラをすることで周囲にストレスを生む上司ではありますが、逆にその上司自身もストレスフルな精神状態であります。日頃から「強いストレス」や「不安を感じる」心理状態の中で働いており、そのストレスをうまく回避できる余裕がなく、自身のイライラやストレスを部下にパワハラとしてぶつけることでストレスを解消しているのです。ストレス解消法なのです。

4.自分の出世のため

 自信があって、ストレスもない、一見パワハラをするような上司に見えない人が、部下の失敗やチーム・部門の業績不振によって、突如パワハラ上司に変貌することがあります。こういう上司は、自分の出世や自分の評価のことしか頭になく、部下がミスしたり、自分が管轄するチームの業績が悪かったりすることで、「自分自身が会社から責任を取らされたり、自分の出世に影響する」ことを恐れるようになります。そうした心理状態に基づいて、過剰に部下を叱ったりパワハラを行うようになります。

5.コミュニケーション障害

 これはアスペルガー症候群の人にも見られる兆候です。多くのパワハラ上司が、本来であれば、部下の能力を上げるために部下を導くべきなのですが、指導力や統率力だけでなく、コミュニケーションに障害を来しており、どのように部下に接していいか、どのように指導すべきか分からないようです。その結果、責める、叱る、怒鳴るしか術を知らず、結果としてパワハラ行為となってしまします。

6.目立ちたがり屋で寂しがり屋

 性格的な要素となりますが、いつも話題の中心で自分が目立っていないと気が済まず、寂しがり屋の人間が権力を持ってしまい、パワハラと言う幼児的な行為で部下から構ってもらおうとする心理です。人間社会で周りから相手にされないことへの不安感が常にあって、パワハラをすることで目立ち、周囲の人に振り向いてもらう感情です。

7.罪の意識の薄さ

 パワハラを行う上司は自分の行為の問題に対し概して意識が薄いとされます。上に示す心理に立脚して行なっている行為なのに、その理由づけを自分ではしていて、行為の正当性を自覚しています。立場上、周囲の部下は丁寧語を使いますし、礼儀をわきませます。司の機嫌を損ねないように気を使います。そうした環境も自分の行いは正しい、自分は指導力があると勘違いして、それは罪の意識の薄さにつながります。このことは、パワハラをする人がいつまでもそれを改めないことに繋がります。

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