アセンションへの道程 〜ある外科医のスピリチュアル〜

アセンションを目指したある1外科勤務医のスピリチュアルおよびその周辺事項への探求をご紹介します

《特集》ビールとその周辺飲料のプリン体含有量


 先週の昼食会で、帝人ファーマの医薬情報担当者(medical representative、MR)より痛風治療薬「フェブリク錠」の製品説明を受けました。体内で尿酸を作る酵素の働きを抑え、血液中の尿酸の量を低下させる薬剤で、痛風、高尿酸血症に適応が通っているとのことでした。

フェブリク錠 PR写真

 その説明スライドの中にビールの銘柄別のプリン体含有量の表があって、製品によって組成が違うのは当然のことと思っておりましたが、それにしてもばらつきが激しいものと、軽く驚きました。今回、日本で手に入るビールとその周辺飲料について、プリン体含有量の表を作りましたので、日本で売られているものに当てはまる若干の注釈をつけてご紹介いたします。


◇ ビール

1.我が国におけるビールの語源と定義

 英語ではビアー(beer)であるビール(bier)はオランダ語であり、江戸時代の享保9年(1724年)にオランダ人が日本に持ち込んだのが語源とされます。ビールの定義は、主に大麦を発芽させた麦芽を、ビール酵母でアルコール発酵させて作られるアルコール飲料とされ、厳密な定義は国によって異なります。日本では酒税法でビールの定義が次のように定められております。

(イ)麦芽、ホップ及び水を原料として発酵させたもの。(アルコール分が20度未満のもの)
(ロ)麦芽、ホップ、水、及び麦その他の政令で定める物品を原料として発酵させたもの。
   (アルコール分が20度未満のもの) 但し、その原料中当該政令で定める物品の
   重量の合計が麦芽の重量の100分の50を超えないものに限る。


 難しい言い回しとなっておりますが、言い代えると、原則、ビールの原料とは麦芽とホップと水であるが、麦芽使用量の半分の量までならトウモロコシ、米、コーンスターチなどを副原料として加えても良い、と言うことのようです。

2.「生=ドラフト」ビール

 日本においては「生ビール」=「ドラフト・ビール」であり、これは製造工程で熱処理をしていないビールを指します。これは、製造から販売までの間の発酵を止めるために、従来の熱処理にて酵母菌を死滅させたのに対して、1967年、サントリーが開発した、プラスチックやセラミック製の膜をつけた「ミクロフィルター(精密濾過装置)」で、酵母菌を除去する方法に基づくものであります。
 非加熱ではなく熱処理したビールは「熱処理ビール」であり、アサヒビールの「アサヒスタウト」、キリンの「クラシックラガー」、サッポロビールの「サッポロラガー」が挙げられ、名称に「ラガー」が付けられることが多いようですが、次に触れる通り、ラガー・ビールとは「下面発酵酵母を使用した、貯蔵工程で熟成させたビール」とされており、熱処理の有無とは無関係であります。
 また、ドラフト(draft, draught)と言うと樽を惹起しがちですが、熱処理をしていなければ瓶でも缶でも生ビールとして扱われます。

3.エール・ビールとラガー・ビール

 ビールの分類として、醸造法と酵母の種類により、「上面発酵」の「エール」と「下面発酵」の「ラガー」に大別されます。「上面発酵」の「エール」の方が醸造が容易とされ、19世紀以前はエールが主流でありました。
 「エール」は、出芽酵母を用いて、常温で短い時間で発酵を行い、盛んに炭酸ガスを出すために、酵母が浮かび上面で層を作るために「上面発酵」と呼ばれます。複雑な香りと深いコクを特徴とし、主なスタイルとしてペールエール、スタウト、アルトビール、ケルシュ、ヴァイツェンなどがあります。
 「ラガー」は、10℃以下の低温で長時間の発酵を行い、酵母は沈殿するため、エールの「上面発酵」に対して「下面発酵」と呼ばれています。冷蔵庫が発明された19世紀以降、瞬く間に世界のビールの主流となりました。すっきりとした味わいで、ピルスナーがその代表です。

ベイスターズラガーとエール
横浜ベイスターズで製造発売しているベイスターズ・エールとベイスターズ・ラガー

3.ビールの銘柄別組成

 日本で発売されているビールの、銘柄別のアルコール分(%)、350 mlあたりのカロリー(kcal)、糖質(g)、プリン体(mg)を、プリン体が多い順に並べた表をご用意いたしました。カロリー、糖質、プリン体については含有量ですので、500 ml缶では350 mlの約1.43倍に相当いたします。

【ビールの銘柄別組成(350 mlあたり)】
ビール データ

 ざっと見て、アルコール分に関しては4.5〜6.5%(平均5.35%)の範囲内に収まっており、それほど大きなばらつきはありませんでした。一方、糖質は9.1〜22.8 g、平均11.6 gで、カロリーは123〜259 kcalと幅があり、平均157.2 kcalでありました。プリン体についても同様で、最も多い「サッポロ 百人のキセキ 魅惑の黄金エール」が49.0 mgであるのに対し、「アサヒ スーパードライ」は約1/3の17.5 mgで、平均は30.6 mgでありました。
 身近な銘柄別に見て参りますと、プリン体は、人気の高いサッポロ「エビスビール」で38.5 mg、サントリー「プレミアムモルツ」は33.3 mgと平均を超えており、サントリー「モルツ」29.4 mg、「サッポロ 生ビール 黒ラベル」が26.3 mgと平均以下、「キリンラガー」が24.2 mgと低く、「アサヒ スーパードライ」類が10 mg代とさらに低く抑えられておりました。

エビスビールPR
サッポロ「エビスビール」(プリン体 38.5 mg/350 ml)

プレミアムモルツ PR
サントリー「ザ・プレミアム・モルツ」(プリン体 33.3 mg/350 ml)

キリン一番搾り生
キリン「キリン 一番搾り 生ビール」(プリン体 30.8 mg/350 ml)

サッポロ生黒ラベル写真
サッポロ「サッポロ生 黒ラベル」(プリン体 26.3 mg/350 ml)

キリンラガー PR
キリン「キリン ラガービール」(プリン体 24.2 mg/350 ml)

アサヒスーパードライ
アサヒ「アサヒ スーパードライ」(プリン体 17-5-21.0 mg/350 ml)


◇ 発泡酒

1.発泡酒の定義

 日本の酒税法で酒類の一つに定義されており、狭義には、麦芽比率の低い(50%未満)、あるいは麦・水・ホップと定められた副原料以外のものを使用してビールと同等な製法で作られたビール風アルコール飲料とされますが、広義では「炭酸ガスを含んだ酒」という意味があり、具体的には、ビール類似アルコール飲料、いわゆる第三のビールなど、シャンパンなどのスパークリングワイン、発泡日本酒などを指す場合にも用いられる事もあります。ここでは、狭義の「ビール風アルコール飲料」のみを対象といたします。

2.発泡酒の銘柄別組成

 ビールと同様に、発泡酒について、日本で発売されているものの、銘柄別アルコール分(%)、350 mlあたりのカロリー(kcal)、糖質(g)、プリン体(mg)を、プリン体が多い順に並べた表を提示します。

【発泡酒の銘柄別組成(350 mlあたり)】
発泡酒 データ

 発泡酒の組成として、アルコール分はビールと同様に銘柄による差異は少なく、平均すると4.57%でビール(5.35%)よりも1割5分ほど軽くなっております。糖質は、ビールと異なり0〜2.8 gと低いものが散見され、カロリーも低く抑えられておりますが、それを除くと9.1〜19.5 gとビールとほぼ同等な糖質量とカロリーであります。プリン体の少なさは顕著であり、最も含有量の多い、キリン「淡麗 極上〈生〉」でも15.4 mgと、ビールで最もプリン体の少ないアサヒ「スーパードライ」(17.5〜21.0 mg)より少ない値であります。プリン体も糖質と同様、アサヒ「スタイルフリー(プリン体ゼロ)」など、含有量0.0 mgの銘柄もあります。

発泡酒 写真


◇ 第三のビール

1.第三のビールの定義

 ビール、発泡酒とは別の原料、製法で作られた、ビール風味の発泡アルコール飲料の名称でありますが、「第三の」と言う用語はビール、発泡酒に続くと意味で作られた言葉であり、厳密にはビールではないので正しくありませんが定着しております。メーカーではビールとの誤認を避けるため「新ジャンル」と言う言葉を使っております。

2.第三のビールの銘柄別組成

【第三のビールの銘柄別組成(350 mlあたり)】
新ジャンルビール データ

 第三のビールの場合、材料、製法が多岐に渡るため、アルコール分、カロリー、糖質、プリン体の含有量は銘柄によって幅があります。例えば「キリン のどごしオールライト」はアルコール分 2.5〜3.5%、カロリー 63 kcal、糖質0、プリン体0と極めて軽い仕様となっておりますが、「サッポロ 麦とホップ〈黒〉」における糖質は 14.0 g、プリン体 35.0 mgと、ビールの平均値を超える含有量となっています。

第三のビール写真


◇ ビールテイスト飲料

1.ビールテイスト飲料の定義

 ノンアルコール飲料の一種で、ビール風味の発泡性炭酸飲料のことです。ノンアルコールビール、ビアテイスト飲料、ビール風味飲料、ノンアルコールビールテイスト飲料などとも呼ばれます。

2.ビールテイスト飲料の銘柄別組成

【ビールテイスト飲料の銘柄別組成(350 mlあたり)】
ビールテイスト データ

 全銘柄でアルコール分は0.0%であり、「アサヒ ドライフリー」、サントリー「オールフリー」はカロリー、糖質、プリン体も0となっております。アルコールが0な分、概ねカロリーが低めで、プリン体も最高で14.0 mgと低含有量であります。

ノンアルコールビール写真


◇ あとがき

 昨今の健康ブームから飲食物中の栄養成分やカロリーが話題として取り上げられやすくなっており、糖質やプリン体も重要な位置付けとなっております。あまり知られていないことかも知れませんが、焼酎とウイスキーには糖質もプリン体もほとんど含まれてはいず、日本酒では糖質はビールとほぼ同等、プリン体はビールの5分の1程度であります。ワインは、プリン体はほとんど問題にはなりませんが、糖質は白ワインでビールの半分くらい、赤ではビールの3分の1くらいの含有量です。こうしていくつかのアルコールを列挙しますと、ビールが最も糖質とプリン体が多く含まれ、健康によろしくないと思われます。それでいて、「生中」などと言って、ジョッキで何杯も、大量に飲まれるのも、他とは異なる性質のアルコール飲料であります。
 今回、ビールとその周辺飲料の組成を勉強しました。酒税法で定義されるところのビールでも、プリン体については、その含有量が、多いものから少ないものまで、倍以上の開きがありました。自分の中で、好みが同じような位置付けの銘柄があるとしたら、プリン体が少ないものを選択する余地があると思います。また、発泡酒は、多くの銘柄で明らかにプリン体含有量が少なく、糖質も制限されておりましたので、ビールに代わる健康的なアルコール飲料でありますが、第三のビール(新ジャンル)と呼ばれるものの中には、ビールと同等かビールの平均を超えるプリン体を含有するものが含まれることが判りました。
 飲食が健康に及ぼす影響が多大であることは言うまでもありません。ビールとその周辺飲料の銘柄選びも、十分に健康対策になると考えられました。

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