アセンションへの道程 〜ある外科医のスピリチュアル〜

アセンションを目指したある1外科勤務医のスピリチュアルおよびその周辺事項への探求をご紹介します

食物繊維でアンチエイジング


 昨年11月、アンチエイジング食材として「焼き海苔」を取り上げ、その中、優れた栄養素に「食物繊維」を挙げました。この食物繊維とは、人の消化酵素によって消化されない、食物に含まれている難消化性成分の総称であり、野菜などの植物、海苔、昆布などの海藻、菌類性食物の細胞壁を構成する成分で、化学的には炭水化物のうちの多糖類であることが多いです。今回、久々、アンチエイジング記事として、この「食物繊維」をクローズアップ、その摂取法、有効性など、勉強したいと思います。


◇ 食物繊維の概要

 人間の消化管は、自力ではデンプンやグリコーゲン以外の多くの多糖類を消化できませんので、食物繊維の定義は、人間の腸管では消化吸収されない、役に立たないものとされていました。ところが、大腸内の腸内細菌が嫌気発酵することによって、一部が酪酸やプロピオン酸のような短鎖脂肪酸に変換されてエネルギー源として吸収されることが判明してきました。また、食物繊維の大半がセルロースであり、人間のセルロース利用能力は意外に高く、粉末にしたセルロースであれば腸内細菌を介してほぼ100%分解利用されるとも言われております。こうした有用性から、5大栄養素(糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル)に続く第6の栄養素とされつつあり、日本人の食事摂取基準で摂取する目標量が設定されております(男性19g/日、女性17g/日)。

 本来は消化管で消化吸収されない役に立たないものとされていた
 腸内細菌の嫌気発酵によりエネルギー源として吸収されることが判明
 第6の栄養素にされつつあり、男性19g/日、女性17g/日の摂取基準


 食物繊維は、大腸内で腸内細菌によりヒトが吸収できる分解物に転換されることから、食後長時間を経てから体内にエネルギーとして吸収される特徴を持ち、エネルギー吸収の平準化に寄与しているとされます。大腸の機能は食物繊維の存在を前提としたものであり、これの不足は大腸の機能不全につながることになります。食物繊維を非デンプン性多糖類(non‐starch polysaccharide, NSP)と呼ぶこともあります。

 食後長時間を経て吸収されるためエネルギー吸収の平準化に寄与


◇ 食物繊維の種類(水溶性と不溶性)およびその作用と摂取方法

 食物繊維は、水に溶ける水溶性と水に溶けない不溶性に分類されます。それぞれについて物質名とよく含まれる食品をご紹介します。

1.水溶性食物繊維(soluble dietary fiber, SDF)

 水溶性食物繊維は水分保持力が強く、水に溶けるとドロドロのゲル状に変化します。この粘性が、ダイエットに効果を発揮します。炭水化物(糖質)の消化、吸収を緩やかにし、血糖値の急上昇を防ぐ効果、コレステロールなどの余分な脂質を吸着し排出するなど、体への吸収を抑制する作用があります。また、腸の粘膜を守る効果、善玉菌を増やす効果もあるため、整腸作用があります。

 ・ペクチン:果物、野菜に含まれる
 ・グルコマンナン:こんにゃくの原料、固形化したこんにゃくは不溶性
 ・βグルカン:植物、きのこ、菌類、細菌など幅広く分布
 ・イヌリン:ごぼうやきくいもなどキク科植物の根茎に含まれる
 ・アガロース:海藻のうち紅藻の細胞壁の主要構成要素、寒天の主成分
 ・アルギン酸ナトリウム:海藻のうち褐藻の細胞壁の主要構成要素、コンブ
 ・カラギーナン:やはずつのまた や すぎのりなどの紅藻類含まれる多糖
 ・フコイダン:海藻、もずくのぬめり成分
 ・ポルフィラン:海藻
 ・ラミナラン:海藻、もずく、がごめこんぶ
 ・グアー豆酵素分解物:増粘安定剤(食品添加物)として用いられる
 ・難消化性デキストリン:果物
 ・ポリデキストロース:化学的に合成された人工の水溶性食物繊維

2.不溶性食物繊維(insoluble dietary fiber, IDF)

 不溶性食物繊維は水に溶けない食物繊維で、胃や腸で水分を吸収し大きく膨らみます。これにより、便のかさ増しや、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を活発にし、便通を促進します。体にとって有毒な、ダイオキシンなどの物質を排泄するデトックス効果もあります。

 ・セルロース、ヘミセルロース、リグニン:植物の細胞壁の主要構成要素
 ・キチン、キトサン:甲殻類の殻や菌類の細胞壁などの主成分

3.水溶性と不溶性の両方の特性を併せもつもの

 ・レジスタントスターチ

4.水溶性と不溶性のバランスは1:2が理想


◇ 食物繊維の有効性

 上の食物繊維の種類の項で、その作用を軽く説明しましたが、改めて食物繊維の有効性を詳述いたします。食物繊維の効用として、肥満予防、脂質異常症予防、便秘予防、糖尿病予防、脂質代謝を調節して動脈硬化の予防、大腸癌の予防、その他腸内細菌によるビタミンB群の合成、食品中の毒性物質の排除促進等が確認されております。

1.肥満予防

 水溶性食物繊維は胃で膨潤することで食塊を大きくし、粘性を上げ、胃内の滞留時間を延ばして満腹感を与え、不溶性食物繊維は食物の咀嚼回数を増加させ唾液や胃液の分泌を促し、食塊を大きくします。いずれも過食を予防する効果があり総じて摂取カロリーを減少せしめます。

2.コレステロール上昇抑止

 水溶性食物繊維は食物コレステロールの吸収抑制、コレステロールの異化、代謝、排泄の促進、胆汁酸の回腸からの再吸収阻害による代謝、排泄の促進に寄与しているとされます。

3.血糖値上昇抑制

 水溶性食物繊維は粘度の高い溶液をつくり、胃から小腸への食物の移行を緩やかにします。その結果、栄養分、グルコースの吸収速度を緩慢にして血糖値の上昇を抑えます。熟した果物などに含まれている難消化性デキストリンは、食後の血糖値の急激な上昇の抑制作用が報告されています。ペクチンを食餌とともに摂取すると、血糖上昇が抑制され、インスリンの分泌も抑制されました。グルコマンナンはコンニャクに多く含まれる水溶性食物繊維であり、グルコマンナンとグルコースを同時に摂取した場合、グルコマンナンには血糖値上昇抑制効果が証明されました。

4.排便促進と毒素排泄効果

 不溶性食物繊維は結腸や直腸で便容積を増大させ、排便を促進します。また、ダイオキシン類を吸着して排泄する効果もあるため、体内からの排出速度を2~4倍に高めることで、ダイオキシン類の健康に対する影響が防げると示唆されています。

5.善玉菌優位の腸内環境獲得

 腸内細菌のうち、「悪玉菌」とされる大腸菌やうウェルシュ菌がたんぱく質を栄養分にするのに対して、「善玉金」と言われるビフィズス菌など乳酸菌やエンテロコッカスは、水溶性食物繊維およびオリゴ糖(玉ねぎ・ごぼう・バナナ・キャベツ など)を栄養分としております。水溶性食物繊維とオリゴ糖を摂取する生活は腸内環境を善玉菌優位する効果があり、これは老化や発がん、生活習慣病の予防につながると考えられております。


◇ 代表的な食品の食物繊維含有量

 食品種別の食物繊維含有量を100gあたり何gで示します。

穀類の食物繊維含有量

芋類木の実の食物繊維含有量

豆類の食物繊維含有量

きのこ海藻の食物繊維含有量

野菜の食物繊維含有量

飲物、調味料、菓子の食物繊維含有量

漬物、果物の食物繊維含有量

 こうして見てみますと、日常、摂取しやすいものとして、100gあたりの含有量で、最も効率の良いのは海藻類で、それに続いて干し椎茸、青汁、豆類の順のようです。トータルの分量を食べやすい食品としてナッツ類、とうもろこし、アボガドも優秀な食品と思われます。これに対して、野菜、果物、芋類、キノコ類は、食物繊維を摂取する、と言う意味では、それほど優位な食品ではないことが解りました。

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