アセンションへの道程 〜ある外科医のスピリチュアル〜

アセンションを目指したある1外科勤務医のスピリチュアルおよびその周辺事項への探求をご紹介します

広島、長崎への原爆投下から70年、核保有国はどうなっているのか?


 今から70年前、第二次世界大戦末期の1945年(昭和20年)8月6日午前8時15分、マリアナ諸島テニアン島を飛び立った米国軍B-29エノラ・ゲイ号(機長 ポール・ティベッツ大佐)により、広島県広島市にウラン235原子爆弾(原爆)が投下され、当時の広島市の人口推定35万人のうち、9万~16万6千人の命が被爆から2~4ヶ月以内に失われました。その3日後の1945年(昭和20年)8月9日、テニアン島から出撃して第一目標である福岡県小倉市に向かったものの、天候上の問題から第二目標である長崎市へと移動した米国軍B-29ボックスカー号(機長 チャールズ・スウィーニー少佐)が、午前11時2分、長崎県長崎市街地から約3 kmの松山町上空へプルトニウム239を使用した原爆を投下、当時の長崎市の人口推定24万人のうち約7万4千人が死亡しました。これらが実戦で使用された人類史上1発目と2発目の核兵器でありました。

原爆ドーム

 原爆の、そのとてつもない破壊力と、無差別に人の体を蝕む非人道性について、日本の受けた大きな傷は、敗戦国とは言え、多くの国家に対して多大なる教訓として伝わったはずでありました。少なくとも、世界で唯一の被爆国となった我が国は広島、長崎の悲劇を世界に向けて発信し続けて来たと思います。これまでのところ、広島、長崎以降の戦争では使用されてはいませんが、現代の世界に核保有国は少なくありません。
 繰り返しますが、世界で初めて核兵器が戦時下に使用されてから70年、核兵器の悲惨さを振り返り、世界の国々の核保有の実態をまとめておきます。


◇ 写真で見る広島、長崎の惨状

1.広島平和記念資料館より

広島原爆資料000

広島原爆資料001

広島原爆資料002

広島原爆資料003

広島原爆資料004

広島原爆資料005

広島原爆資料006

広島原爆資料007

広島原爆資料 人影の説明

広島原爆資料008

2.長崎原爆資料館より

長崎原爆資料館001

長崎原爆資料館002

長崎原爆資料館003


◇ 核兵器による被曝の人体への影響

 核兵器による被曝の人体への影響を急性期および慢性期、さらには被曝二世について言及いたします。ここでは、広島、長崎の被曝経験にも基づく病態をご説明しますが、原発事故や放射線治療、X線診断などの低線量被曝の影響については別の機会といたします。

1.急性放射性症候群(acute radiation syndrome, ARS)

 核兵器により人間が被爆した場合、火傷などの直接的な外傷とは別に、頭髪の脱毛、皮下出血、歯茎からの出血、鼻血、下痢や嘔吐などの急性放射線症候群(acute radiation syndrome, ARS)を発症します。これは、体細胞が電離放射線を被曝することによる確定的影響によって生じる放射線障害であり、その発症機序は、電離放射線の電離作用が直接・間接的に体細胞の遺伝子である、デオキシリボ核酸(DNA)を傷害することにより、遺伝情報が損傷することによるものであります。DNAが回復不能なほど重度な傷害を受けると、細胞はプログラム細胞死を来すか、遺伝情報を損傷したまま固定化してしまうことになります。前者の場合は、大量の細胞が失われることによって組織は急性の機能不全に陥り、プログラム細胞死を来した細胞が比較的少数であった後者の場合も、生存した細胞の遺伝情報に損傷が残っていると、正常細胞を産生することができず、機能不全からの回復が阻害されることになります。

2.原爆症(atomic bomb injury)

 原爆による被曝直後を乗り越えた後は、白血病やがん、骨髄異形成症候群などを発症する可能性が高く、この晩発性の放射線障害を原爆症と総称されます。発症は被爆直後の場合が多いですが、10年、20年経った後に発症することも少なくなく、60年以上経った現在でも、新たに発症するケースが見られます。また、直接被爆をしていなくても、原爆投下直後に救援等のため被災地に入ったことによっていわゆる「入市被爆」したり、放射性降下物を含んだ「黒い雨」を浴びたり、さらに母胎内で被爆して生まれた子供にも発症しました。広島市、長崎市では被爆直後は健康に見えた人の容態が突然悪化し、死亡したケースが数多く確認されており、多くの場合、体にだるさを感じた後、目が見えなくなったり、節々に痛みを感じたりした後に死亡したとされます。

【主な原爆症】
 ・悪性新生物:甲状腺や消化器などの固形癌、白血病
 ・副甲状腺機能亢進症
 ・心筋梗塞
 ・甲状腺機能低下症
 ・慢性肝炎、肝硬変
 ・放射線白内障

3.被曝二世

 差別や偏見に曝されることが多かった「被爆二世」については、遺伝的影響はないとの意見が定説となっています。原爆傷害調査委員会(ABCC)による被爆二世に対する調査では、新生児の障害、染色体異常、血中タンパク質の異常などの発生率に健常人との間で差はないと結論されております。また、放射線影響研究所は2007年に、被爆二世への遺伝的な影響は、死産や奇形、染色体異常の頻度、生活習慣病を含め認められないと発表しています。厚生労働省健康局総務課はこれらの研究から国会答弁において被爆二世の健康への影響はないと考えられるとしています。
 一方、被爆二世の健康への影響を疑う意見も存在します。1988年に結成された全国被爆二世団体連絡協議会は、2004年に坂口厚生労働大臣に対して被曝二世、三世に健康に関する不安があり、なんらかの対応を求める請願書を提出しました。同会の2006年の総会決議では原爆症と同じ症状で死去した二世が存在すると指摘しています。2012年6月3日、長崎原爆資料館で開催された第53回原子爆弾後障害研究会において、広島大学原爆放射線医科学研究所研究グループの「広島原爆被爆者の子どもにおける白血病発生について」(鎌田七男名誉教授)で、被爆二世の白血病発症率は特に両親ともに被爆者の場合に高くなる遺伝的影響があるとされております。


◇ 核保有国

1.核保有国の概要

 核保有国とは、核兵器(一般には原子爆弾)を保有している、または保有している疑いが強いと国際社会からみなされている国のことであります。
 2014年現在、核実験を公式に成功させた国は8か国であります。そのうち核拡散防止条約(Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons、NPT)で核兵器保有の資格を国際的に認められた核保有国はアメリカ合衆国、ロシア(ソ連からの継承)、イギリス、フランス、中国の五大国)であり、それ以外(NPT非批准)の核保有国はインド、パキスタン、北朝鮮の3か国、他に、核保有が確実視されている国にはイスラエルがあり、核保有または核開発の疑惑国にはイラン、シリア、ミャンマーなどが挙げられます。

2.核保有国一覧と世界の年別核実験回数

核保有国の表

世界の核実験回数グラフ


◇ あとがき

 広島、長崎への原爆投下は第二次大戦を終結させるための一つの手段であったと、言えば言えなくもないところです。戦争に至った我が国の非は明らかであり、その敗戦への過程の中で、沖縄大虐殺や東京大空襲と同じ次元で原爆による攻撃があったと米軍は言うかも知れません。しかし、広島ではウラン型、長崎にプルトニウム型と、異なるタイプのものを使用して、その後の健康被害への調査を行うなど、核実験、あるいは人体実験的な要素は大きく、しかも無抵抗な市民への攻撃は、明らかな無差別殺人でもあります。
 どの国も、核兵器の脅威を知りながら、核廃絶を訴えながら、そして、放射線による後年までも続く健康被害に非人道性を理解しながらも、しかし、現実には核兵器を作り続けた歴史があって、各国の核保有数には誠に驚かされます。改めて、戦争による唯一の被曝国として、核兵器廃絶に向けた姿勢を貫く必要性を感じる次第です。

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