アセンションへの道程 〜ある外科医のスピリチュアル〜

アセンションを目指したある1外科勤務医のヘミシンク体験とスピリチュアルおよびその周辺事項への探求をご紹介します

日本の、実は世界的に低い「報道自由度」


 先日、テレビ朝日の「報道ステーション」の生放送で、元経産官僚の古賀茂明氏が番組降板を巡ってキャスターの古舘伊知郎氏と口論になったシーンを全文で引用させていただき、古賀氏の、現在の日本が行こうとしている方向性に対する正論に対して、政府与党からの影の圧力や番組降板、プロデューサーの更迭と言った動きがあるのかも知れないとご紹介しました。加えて、同番組で、福島での甲状腺ガン患者の急増や手抜き除染問題など、原発に関する数々の報道を手掛けて来た、ディレクターの故 岩路 真樹 氏(享年49歳)の自殺に疑惑の声が挙がっていること、そして、実際に自民党から「報道ステーション」に対する圧力文章の存在と担当プロデューサーが異動となったとの記事をご紹介しました。文のおわりに、「政府およびメディアの報道を鵜呑みにはできない、そもそも報道の自由度がそれほど高い国ではない」などと申し上げました。今日はその「報道自由度」について勉強いたしました。


◇「国境なき記者団 Reporters Without Borders, RWB」

 「報道自由度」と言う言葉は、2002年以降、「世界報道自由ランキング(Worldwide press freedom index)」を「国境なき記者団」が毎年発行するようになって発生したように思います。まずは、この「国境なき記者団」についてご説明します。

1.発足

 「国境なき記者団 Reporters Without Borders, RWB」は、言論の自由(または報道の自由)の擁護を目的とした、ジャーナリストによる非政府組織であり、1985年、フランスの元ラジオ局記者ロベール・メナールによってパリで設立されました。

2.概要

 世界中で拘禁されたジャーナリストの救出、死亡した場合は家族の支援、各国のメディア規制の動きへの監視・警告が主な活動とされています。2002年以降、「世界報道自由ランキング(Worldwide press freedom index)」 を毎年発行しており、2006年11月には「インターネットの敵 (Enemies of the Internet) 」13カ国を発表し、2014年現在には19カ国を挙げています。

3.警告

 中華人民共和国のYahoo!とGoogleへのインターネット検閲に対してそれを止めるよう要請したとされます。2009年6月、イラン大統領選挙に関して、マフムード・アフマディーネジャード現大統領の陣営による検閲や報道関係者の取締りが行われたとして、選挙結果の不承認を各国に呼びかけております。日本に対しても、従来から記者クラブ制度を「排他的で報道の自由を阻害している」と強く批判しており、2011年の福島第一原子力発電所事故に関連した報道規制や、秘密保護法などの政府情報開示の不透明さに対して警告を発しております。


◇「インターネットの敵 Enemies of the Internet」

 「インターネットの敵 Enemies of the Internet」とは、「国境なき記者団」が、ネットで検閲など情報統制を行っている国を調査し、「監視対象」と、はっきり「敵」として見なしている国であります。以下、各分類毎に挙げられた年度順に国名を列挙いたします。

【過去に監視対象として挙げられた国】

 ベラルーシ     2000-2011年、格上げ
 ベネズエラ     2001年、指定解除
 ヨルダン      2008年、指定解除
 タジキスタン    2008年、指定解除
 イエメン      2008-2009年、指定解除

 リビア       2008-2011年、指定解除
 バーレーン     2008-2009年、2011年、格上げ
 インド       2008-2013年、格下げ
 アラブ首長国連邦  2008-2013年、格下げ
 ロシア       2010-2013年、格上げ

【現在 監視対象として挙げられている国】

 タイ        2008年〜
 カザフスタン    2008年〜
 スリランカ     2008-2009年、2011年〜
 エリトニア     2008-2009年、2011年〜
 マレーシア     2008-2009年、2011年〜
 
 オーストラリア   2009年〜
 韓国        2009年〜
 トルコ       2010年〜
 フランス      2011年〜
 エジプト      2011年〜
 
 チュニジア     2011年〜

【過去に敵として挙げられた国】

 エジプト      2006-2010年、格下げ
 チュニジア     2006-2010年、格下げ
 ミャンマー     2006-2013年、指定解除

【現在 敵として挙げられている国】

 イラン       2006年〜
 ウズベキスタン   2006年〜
 北朝鮮       2006年〜
 キューバ      2006年〜
 サウジアラビア   2006年〜

 シリア       2006年〜
 トルクメスタン   2006年〜
 ベトナム      2006年〜
 ベラルーシ     2006-2008年、2012年〜
 中華人民共和国   2008年〜

 バーレーン     2012年〜
 アメリカ合衆国   2014年〜
 アラブ首長国連邦  2014年〜
 イギリス      2014年〜
 インド       2014年〜

 エチオピア     2014年〜
 スーダン      2014年〜
 パキスタン     2014年〜
 ロシア       2014年〜
 

◇ 2015年「世界報道自由ランキング Worldwide press freedom index」

 「世界報道自由ランキング」とは、2002年以降、毎年14の団体と130人の特派員、ジャーナリスト、調査員、法律専門家、人権活動家らが、それぞれの国の報道の自由のレベルを評価するため、50の質問に回答する形式で指標が作成された、各国のメディアに与えられる報道の自由度を表します。報道の自由に対する侵害について、法的支配やインターネット検閲、ジャーナリストへの暴力などの項目で調査されており、侵害度が大きいほど指数は高くなります。

【2015年 世界報道自由ランキング】

 順位   国名            指数   前年比

 001位 フィンランド        07.52  → ±0
 002位 ノルウェー         07.75  ↑ +1
 003位 デンマーク         08.24  ↑ +4
 004位 オランダ          09.22  ↓ -2
 005位 スウェーデン        09.47  ↑ +5

 006位 ニュージーランド      10.06  ↑ +3
 007位 オーストリア        10.85  ↑ +5
 008位 カナダ           10.99  ↑ +10
 009位 ジャマイカ         11.18  ↑ +8
 010位 エストニア         11.19  ↑ +1
 
 011位 アイルランド        11.20  ↑ +5
 012位 ドイツ           11.47  ↑ +2 (GDP 4位)
 013位 チェコ           11.62  → ±0
 014位 スロべキア         11.66  ↑ +6
 015位 ベルギー          11.98  ↑ +8
 
 016位 コスタリカ         12.26  ↑ +5
 017位 ナミビア          12.50  ↑ +5
 018位 ポーランド         12.71  ↑ +1
 019位 ルクセンブルグ       13.61  ↓ -15
 020位 スイス           13.85  ↓ -5
 
 021位 アイスランド        13.87  ↓ -13
 022位 ガーナ           15.50  ↑ +5
 023位 ウルグアイ         15.94  ↑ +3
 024位 キプロス          16.52  ↑ +1
 025位 オーストラリア       17.03  ↑ +3
 
 026位 ポルトガル         17.11  ↑ +4
 027位 リヒテンシュタイン     17.67  ↓ -21
 028位 ラトビア          18.12  ↑ +9
 029位 スリナム          18.20  ↑ +2
 030位 ベリーズ          18.54  ↓ -1
 
 031位 リトアニア         18.80  ↑ +1
 032位 アンドラ          19.87  ↓ -27
 033位 スペイン          19.95  ↑ +2
 034位 イギリス          20.00  ↓ -1 (GDP 6位)
 035位 スロベニア         20.55  ↓ -1

 036位 カーボヴェルデ       20.69  ↓ -12
 037位 アンティグア・パーブータ  21.02  ↓ -1
 038位 フランス          21.15  ↑ +1 (GDP 5位)
 039位 南アフリカ         22.06  ↑ +3
 040位 サモア           22.32  → ±0
 
 041位 トリニダート・トバコ    22.39  ↑ +2
 042位 ボツワナ          22.91  ↓ -1
 043位 チリ            23.00  ↑ +15
 044位 トンガ           23.37  ↑ +19
 045位 エルサルバドル       23.66  ↓ -7
 
 046位 ブルキナファソ       23.79  ↑ +6
 047位 ニジェール         23.85  ↑ +1
 048位 マルタ           24.16  ↑ +3
 049位 アメリカ合衆国       24.41  ↓ -3 (GDP 1位)
 050位 コモロ           24.52  ↑ +3
 
 051位 台湾            24.83  ↓ -1
 052位 ルーマニア         24.90  ↓ -7
 053位 ハイチ           25.08  ↓ -6
 054位 モンゴル          25.25  ↑ +34
 055位 モーリタニア        25.27  ↑ +5

 056位 パプアニューギニア     25.87  ↓ -12
 057位 アルゼンチン        26.11  ↓ -2
 058位 クロアチア         26.12  ↑ +7
 059位 マラウイ          26.41  ↑ +14
 060位 韓国            26.55  ↓ -3

 061位 日本            26.95  ↓ -2 (GDP 3位)
 062位 ガイアナ          27.21  ↑ +5
 063位 ドミニカ共和国       27.31  ↑ +5
 064位 マダガスカル        27.43  ↑ +17
 065位 ハンガリー         27.44  ↓ -1

 066位 ボスニア・ヘルツェゴビナ  27.51  → ±0
 067位 セルビア          27.66  ↓ -13
 068位 モーリシャス        27.69  ↑ +2
 069位 グルジア          27.70  ↑ +15
 070位 香港            27.76  ↓ -9

 071位 セネガル          27.77  ↓ -9
 072位 モルドバ          27.85  ↓ -16
 073位 イタリア          27.94  ↓ -24 (GDP 8位)
 073位 ニカラグア         27.94  ↓ -3
 075位 タンザニア         28.09  ↓ -5

 076位 北キプロス         28.33  ↑ +7
 077位 レソト           28.36  ↓ -3
 078位 アルメニア         28.43  → ±0
 079位 シエラレオネ        28.47  ↓ -7
 080位 トーゴ           28.50  ↓ -4
 
 081位 ギニアビサウ        28.70  ↑ +5
 082位 アルバニア         28.77  ↑ +3
 083位 パナマ           28.98  ↑ +4
 084位 ペナン           29.24  ↓ -9
 085位 モザンビーク        29.98  ↓ -6
 
 086位 コートジボワール      30.45  ↑ +15
 087位 コソボ           30.63  ↓ -7
 088位 キルギス          30.69  ↑ +9
 089位 リベリア          30.78  → ±0
 090位 クウェート         30.84  ↑ +1

 091位 ギリシャ          31.01  ↑ +8
 092位 ペルー           31.21  ↑ +12
 093位 フィジー          31.28  ↑ +14
 094位 ボリビア          31.29  → ±0
 095位 ガボン           31.38  ↑ +3

 096位 セーシェル         31.55  ↑ +7
 097位 ウガンダ          31.65  ↑ +13
 098位 レバノン          31.81  ↑ +8
 099位 ブラジル          31.93  ↑ +12 (GDP 7位)
 100位 ケニア           32.07  ↓ -10

 101位 イスラエル         32.09  ↓ -5
 102位 ギニア           32.56  → ±0
 103位 東ティモール        32.63  ↓ -26
 104位 ブータン          32.65  ↓ -12
 105位 ネパール          32.71  ↑ +15
 
 106位 ブルガリア         32.91  ↓ -6
 107位 コンゴ共和国        33.00  ↓ -25
 108位 エクアドル         33.65  ↓ -13
 109位 パラグアイ         33.74  ↓ -4
 110位 中央アフリカ        33.84  ↓ -1
 
 111位 ナイジェリア        34.09  ↑ +1
 112位 モルディブ         34.32  ↓ -4
 113位 ザンビア          34.35  ↓ -20
 114位 モンテネグロ        34.63  → ±0
 115位 カタール          35.35  ↓ -2

 116位 タジキスタン        36.19  ↓ -1
 117位 マケドニア         36.26  ↑ +6
 118位 マリ            36.33  ↑ +4
 119位 アルジェリア        36.63  ↑ +2
 120位 アラブ首長国連邦      36.73  ↓ -2
 
 121位 ブルネイ          36.76  ↓ -4
 122位 アフガニスタン       37.44  ↑ +6
 123位 アンゴラ          37.84  ↑ +1
 124位 グアテマラ         37.92  ↑ +1
 125位 南スーダン         38.04  ↓ -6

 126位 チュニジア         38.68  ↑ +7
 127位 オマーン          38.83  ↑ +7
 128位 コロンビア         39.08  ↓ -2
 129位 ウクライナ         39.10  ↓ -2
 130位 モロッコ          39.19  ↑ +6

 131位 ジンバブエ         39.19  ↑ +4
 132位 ホンジュラス        39.27  ↓ -3
 133位 カメルーン         39.63  ↓ -2
 134位 タイ            40.07  ↓ -4
 135位 チャド           40.17  ↑ +4
 
 136位 インド           40.49  ↑ +4 (GDP 10位)
 137位 ベネズエラ         40.61  ↓ -21
 138位 インドネシア        40.75  ↓ -6
 139位 カンボジア         40.99  ↑ +5
 140位 パレスチナ         41.01  ↓ -2

 141位 フィリピン         41.19  ↑ +8
 142位 エチオピア         41.83  ↑ +1
 143位 ヨルダン          42.07  ↓ -2
 144位 ミャンマー         42.08  ↑ +1
 145位 ブルンジ          42.93  ↓ -3

 146位 バングラディッシュ     42.95  → ±0
 147位 マレーシア         43.29  → ±0
 148位 メキシコ          43.69  ↑ +4
 149位 トルコ           44.16  ↑ +5
 150位 コンゴ(旧ザイール)    44.31  ↑ +1

 151位 ガンビア          44.05  ↑ +4
 152位 ロシア           44.97  ↓ -4 (GDP 9位)
 153位 シンガポール        45.87  ↓ -3
 154位 リビア           45.99  ↓ -17
 155位 スワジランド        47.28  ↑ +1
 
 156位 イラク           47.76  ↓ -3
 157位 ベラルーシ         47.98  → ±0
 158位 エジプト          50.17  ↑ +1
 159位 パキスタン         50.46  ↓ -1
 160位 カザフスタン        53.46  ↑ +1

 161位 ルワンダ          56.57  ↑ +1
 162位 アゼルバイジャン      58.41  ↓ -2
 163位 バーレーン         58.69  → ±0
 164位 サウジアラビア       59.41  → ±0
 165位 スリランカ         60.28  → ±0
 
 166位 ウズベキスタン       61.14  → ±0
 167位 赤道ギニア         66.23  ↑ +1
 168位 イエメン          66.36  ↓ -1
 169位 キューバ          70.21  ↑ +1
 170位 ジプチ           71.04  ↓ -1

 171位 ラオス           71.25  → ±0
 172位 ソマリア          72.31  ↑ +4
 173位 イラン           72.32  → ±0
 174位 スーダン          72.34  ↓ -2
 175位 ベトナム          72.63  ↓ -1

 176位 中華人民共和国       73.55  ↓ -1 (GDP 2位)
 177位 シリア           77.29  → ±0
 178位 トルクメニスタン      80.83  → ±0
 179位 北朝鮮           83.25  → ±0
 180位 エリトリア         84.86  → ±0

世界報道自由ランキング地図

 指数別に色分けされた上図を見ますと、赤や黒で塗られた指数が高い地域は、アジア、中東、アフリカにロシアとメキシコ、南米の一部と、政情不安、あまり豊とは言えない地域となっておりました。国別に見て参りますと、予想されたことですが、国内総生産(GDP)で米国に次いで第2位であります中国は、北朝鮮と共に170番台と最下位付近に位置しておりました。その他、国内総生産上位10位以内の国では、GDP 1位のアメリカが49位、GDP 4、5、6位のドイツ、フランス、イギリスがそれぞれ、12、38、34位に対して、GDP 3位の日本は61位と不良でありました。ブラジル(GDP 7位)99位、インド(同10位)136位、ロシア(同9位)が152位と、国内総生産上位10位以内であっても、報道自由ランキング下位の国はありました。

【我が国の年度別世界報道自由ランキング順位】

日本の報道自由ランキング順位グラフ

 我が国の年度別世界報道ランキング順位をグラフで示しました。日本は、2006年の51位より年々、順位を上げて来て2010年には世界11位まで上昇しました。しかし、近年は、福島第一原発をはじめとした報道の不透明さや政府などから開示される情報量の少なさ、記者クラブ制度の閉鎖性、2013年には政府情報の隠ぺいを可能にしたとも受け取れる特定秘密保護法の制定などから信頼を失いつつあり、年々指標を下げ続けて、2015年は韓国よりも下、61位、G7では最下位まで順位を落としております。


◇ 我が国のジャーナリズム側に潜む問題点

 報道の自由度が低いと言うと、いかにもメディアに対して政府が圧力をかけたり、不都合なことをもみ消したりするのを思い浮かべてしまいますが、我が国のジャーナリズム側の問題点、具体的にはジャーナリスト達の職場におけるシステムの問題を指摘する記事を見つけましたので供覧いたします。

報道自由度に関するコラム記事

 *****

日本に報道の自由はあるのか? おそらく、ない。しかし特定秘密保護法のせいでも安倍政権のせいでも、ない

 国際的なジャーナリスト組織である「国境なき記者団」が2月に発表した2015年版の世界報道自由度ランキングで日本が61位に後退した。日本の報道自由度はいまや先進国で最低水準という。これをどうみるか。

「おい、おい大丈夫か」日本のジャーナリストは

 国境なき記者団は1985年にパリで設立されたNGOだ。言論や報道の自由を守るために、世界のジャーナリストを支援している。活動の一環として02年からメディアの独立性や政府の規制などを数値化して、各国の報道自由度ランキングを作って公開している。
 日本は当初、26位からスタートした。民主党政権時代の2010年に11位まで順位を上げたが、その後は年々、下げた。東日本大震災と福島原発事故があった後の2012年、一連の情報隠しが批判された影響もあって、一挙に53位まで順位を落とした。それ以降、韓国よりも下位に甘んじている。

 日本に関することしの講評を見ると、特定秘密保護法の影響が大きいようだ。その中で「国境なき記者団は日本政府が憲法に違反し、報道の自由に制限を加えた国家機密に関する厳しい法律を成立させたことを憂慮する」と表明している。国境なき記者団がこうした評価を下した背景には、日本人ジャーナリストたちが起こした特定秘密保護法の廃止を求める訴訟がある。講評に添付されているジャーナリストたちの声明をみると、彼らはかなり極端なグループであるようだ。
 特定秘密保護法を「憲法違反」と断じているだけでなく、安倍晋三政権について「日本を取り戻せ」というスローガンと集団的自衛権の下で「特定秘密保護法が戦争をできる体制を作るための鍵になる」と述べている。これは意見の表明だからまだいいとしても、驚いたのはこの次だ。安倍政権が「かつてのドイツ・ナチ体制下における授権法のように、安倍政権が憲法の枠の外で独裁体制を築く可能性さえある」とまで述べている。こうなると「おい、おい大丈夫か」と言いたくなる。

つまらぬ三文芝居

 特定秘密保護法をめぐってマスコミが大騒ぎしていたころ、一部に「戦争をするための独裁体制への一歩」といったような極端な声があったのはたしかだ。だが、いまではすっかり熱が冷めてしまった。国会でも特定秘密保護法をめぐる議論は引き潮のように消えてしまった。代わりに民主党は国会で安倍政権を「政治とカネ」問題で追及したが、それもブーメランのように岡田克也代表に火の粉が飛んできたら、あっという間に手打ちになりつつある。まったくばかばかしい。つまらぬ三文芝居を見せられたかのようだ。

 それはともかく、報道自由度ランキングで日本が順位を下げたという話には、裏に安倍政権をナチ体制になぞらえるような極端論があった、という事情は理解しておくべきだ。私自身が特定秘密保護法をどう考えるかといえば、13年11月29日公開コラム(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/37671)で書いたように、法不在の下、官僚が国民に見えないところで何を秘密にするか裁量で決めているより、法律できちんと法定したほうがいいと思う。問題があれば法改正すれば修正できるが、官僚が水面下ですべてを決めていたら、国民はまったく知る由もなくお手上げ状態になってしまう。

特定秘密保護法など関係ない!

 さて、ここからが本論だ。日本に報道、言論の自由はあるか。私は国境なき記者団とはまったく別の理由で、きわめて怪しいと思っている。それは特定秘密保護法などとは全然、関係ない。肝心の記者たちが独立したジャーナリストというより、単なる「大企業のサラリーマン」であるからだ。
 彼らは取材現場にいるときは、まだ記者らしい仕事をしている。記者クラブ依存の取材は役所の発表モノばかり追っていて、それ自体が問題という側面はある。それでも本当の問題はそこにあるのではない。記者の横並びと出世志向である。記者が少し経験を積んで、特派員やデスクを目指すころになると、社内の評判を悪くしないように立ち回る。デスクや部長に「あいつはダメだ」と烙印を押されれば、次のポストなどどこかに消えてしまうからだ。デスクになれば次は部長、部長になると次は局次長、局長、局長になっても次は役員とみんな上を向いて歩く。記者たちがヒラメ集団になっているのだ。
 取材現場はどうかといえば、新人の支局時代から警察や役所の発表をいち早く抜くのが特ダネと染みこまされているから、東京に来て永田町や霞が関を回るようになっても、取材相手に食い込もうと、ごますりのポチになる。そのくせ記者クラブではどうかといえば、同業他社と仲良くしていないと仲間外れにされるから、横並びの取材に甘んじる。政治記者たちが政治家との懇談で互いに「メモ合わせ」するのは公然の秘密である。共有したメモにない話は書かないのが暗黙のルールなのだ。

サラリーマン記者に「報道の自由」が議論できるか

 報道の現場だけではなく、意見を表明する論説でも似たようなものだ。編集の記者や論説委員たちが本当に自分の意見を自由に表明しているかといえば、こちらも首をひねらざるをえない。これには証拠がある。たとえば、左に傾いた朝日新聞や東京新聞に右に傾いた記者の記事が載っているか。逆に右に傾いた(世界標準で言えば中立に近いが)産経新聞や読売新聞に左に傾いた記者の記事があるか。ない。例外は憲法改正にも集団的自衛権行使にも賛成でありながら、東京新聞にときどき小さなコラムを書いている私くらいと思うが、それでも細々と息をつないでいる程度である。
 つまり右であれ左であれ、ほとんどの記者は自由な考えに基づいて記事を書いているのではなく、自分が給料をもらっている新聞の論調に合わせているのである。所詮、サラリーマンなのだ。そんなサラリーマンが「言論の自由」だの「報道の自由」だの、大上段にふりかぶって議論できるか。私に言わせれば、チャンチャラおかしい。

 報道、言論の自由を言うなら、まず1人ひとりの記者自身が組織から自由にならなければならない。組織も記者を解き放って自由にしなければならない。そんな記者も組織も残念ながら、日本のジャーナリズムにはほとんどない。それが現状である。

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◇ 私見

 日本には、竹島や尖閣諸島、さらには従軍慰安婦問題、南京大虐殺などについて、韓国や中国が歴史を捏造して反日政策を行っていることに憤りを感じている国民が多いと思います。また、自衛隊の海外派遣など安全保障と憲法改正の問題、原発の事故状況や放射能漏れ、除染の現状など、国民にとって極めて重要な問題であるにもかかわらず、その情報が不透明なものが多数あります。真実を知ること、正しい歴史の継承が求められる昨今において、この日本が実は世界の中では必ずしも「報道自由度」が高い国ではありません。その順位は、朴槿恵(パク・クネ)大統領への名誉毀損で、産経新聞の加藤達也前ソウル支局長に対する出国禁止措置を取り、報道の自由が問題視された韓国よりも下位でありました。
 先日の、テレビ朝日「報道ステーション」における古賀茂明氏の発言には、実は報道の自由、言論の自由が損なわれつつある日本の極めて危険な現状が背景にあることは疑いのないところです。その原因として、国家あるいは政府の姿勢、ジャーナリズムのシステムの問題などが挙げられますが、我が国が、国民が全く知らないうちにどこへ向かうのか?、無関心であってはならない、自国について知る権利を訴えるべき時代であると思います。

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