アセンションへの道程 〜ある外科医のスピリチュアル〜

アセンションを目指したある1外科勤務医のスピリチュアルおよびその周辺事項への探求をご紹介します

「平均寿命」に見えるもの、「健康寿命」から教えられること

 「在宅療養」に対する国の考え方を考察し、「介護保険」について解説いたしました中で、「平均寿命」に触れました。「一昨年、2013年までの日本における平均寿命が、男性80.21歳(世界第4位)、女性86.61歳(世界第1位)で、男女合わせて84歳超えは唯一日本だけの第1位であります」と言う文章ですが、この「平均寿命」について今回は勉強しました。引き続き「医・食品・アンチエイジ」のカテゴリーとしての投稿です。


◇「平均寿命」の定義

 「平均寿命」は毎年、厚生労働省や世界保険機構(WHO)より、県別や国別など、様々な条件に基づくデータとして発表されておりますが、最初にはっきりさせておかなければならないことはその定義であります。

1.「平均死亡年齢」ではなく「0歳の人間の平均余命」

 ある年に亡くなられた人の死亡年齢の平均をとったものと思われがちですが、それは「平均死亡年齢」であって、「平均寿命」とは違います。「平均寿命」はその年に生まれた「0歳の人間の平均余命」、「何歳で寿命を迎えるか?」と言う概念であります。その算出方法は人口統計の中の「生命表(life table)」に基づいており、ある単位対象(性別、県や国)における各年齢別の推計人口と死亡率から求められます。

平均寿命の図

 上図の如く、各年齢をX軸、その年齢における生存数をY軸とするグラフにおいて、ある年齢でX軸に対する垂線を引くと、垂線の左上側と右下側に図形ができます。平均寿命というのは、この2つの図形の面積が等しくなる年齢に相当します。ある年齢以下で死亡している合計人数と、その年齢以上で生存している合計人数が等しい、そう言った年齢が「平均寿命」と定義されるわけです。

2.「平均寿命」-「現在の年齢」≠「余命」

 よく中年の患者に「健康を取り戻して少なくとも平均寿命までは生きましょうよ!」って言うことがあります、それに対して「私は今60歳で、男性の平均寿命が80歳を超えたからあと20年ですね!」との返事、これは間違いです。「平均寿命」は、あくまでも「発表されたその年に誕生した人」の「平均余命」のことです。

3.「平均寿命」まで生きるのは50%ではない

 死亡年齢が正規分布しており、亡くなられた人の年齢の平均値であるなら、その年齢より上が50%、下が50%と言うことになりますが、「平均寿命」はそう言う計算方法ではありませんので、「平均寿命」まで生きるのは50%ではありません。現代の日本では、平均寿命まで生きる確率は50%より大きくなっています。


◇ 日本の「平均寿命」の推移

 日本における年別の「平均寿命」をグラフにしたページを見つけましたので、そのグラフを供覧して、若干の解説を加えます。当然の如く本邦において「平均寿命」は延長し続けております。

1.1891〜2013年

 「平均寿命」、最も古いデータは1891-89年(明治24-32年)であり、この期間の「平均寿命」は男性42.8歳、女性44.3歳でありました。明治時代後半から大正時代にかけての「平均寿命」はほぼ横ばいで、1921-1925年(大正10-14年)の「平均寿命」は男性42.1歳、女性43.2歳でありました。昭和に入って「平均寿命」は延長を見せ始め、太平洋戦争で多くの戦死者を出しながら、終戦2年後の1947年には男性50.1歳、女性54.0歳となりました。

平均寿命1891-2013

2.1947〜2013年

 戦後における「平均寿命」の推移に着目しますと、上で述べた如く、終戦2年後の1947年(昭和22年)に男性50.1歳、女性54.0歳であり、その後も延長を継続し、1960年には男性が65歳を超え(65.3歳)、女性も70歳を超え(70.2歳)、以後もグラフは上昇を続けております。

平均寿命1947-2013

3.1990〜2013年

 最近の約25年、1990年〜2013年(平成2〜25年)の各年毎の「平均寿命」を記録したグラフを以下に示します。1990年(平成2年)は男性75.9歳、女性81.9歳でありましたが、2000年(平成12年)は男性77.7歳、女性84.6歳と、10年間で男性1.8歳、女性は2.7歳の延長が見られ、2013年(平成25年)には男性80.2歳、女性86.6歳と、この13年間でさらに男性2.5歳、女性では2.0歳の延長が見られております。

平均寿命1990-2013

 こうして本邦における「平均寿命」の推移を見てまいりますと、記録が残っている近年以降では、昭和の時代になって急速に向上し始めて、戦後の更なる上昇、現代においても継続して延長し続けていることが見て取れます。いろんな要素はあろうかと存じますが、予防接種の普及、検診、衛生観念、健康意識、医療の進歩と充実が挙げられようかと存じます。


◇ 都道府県「平均寿命」ランキング

 以下、2013年の日本の都道府県「平均寿命」ランキングを男女別に示します。

【男 性:平均 79.6歳】 【女 性:平均 86.4歳】        
 01位 長 野 80.9歳   01位 長 野 87.2歳
 02位 滋 賀 80.6歳   02位 島 根 87.1歳
 03位 福 井 80.5歳   03位 沖 縄 87.0歳
 04位 熊 本 80.3歳   04位 熊 本 87.0歳
 05位 神奈川 80.3歳   05位 新 潟 87.0歳

 06位 京 都 80.2歳   06位 広 島 86.9歳
 07位 奈 良 80.1歳   07位 福 井 86.9歳
 08位 大 分 80.1歳   08位 岡 山 86.9歳
 09位 山 形 80.0歳   09位 大 分 86.9歳
 10位 静 岡 80.0歳   10位 富 山 86.8歳

 11位 岐 阜 79.9歳   11位 石 川 86.8歳
 12位 広 島 79.9歳   12位 滋 賀 86.7歳
 13位 千 葉 79.9歳   13位 山 梨 86.7歳
 14位 東 京 79.8歳   14位 京 都 86.7歳
 15位 岡 山 79.8歳   15位 神奈川 86.6歳

 16位 香 川 79.7歳   16位 宮 崎 86.6歳
 17位 愛 知 79.7歳   17位 奈 良 86.6歳
 18位 石 川 79.7歳   18位 佐 賀 86.6歳
 19位 富 山 79.7歳   19位 愛 媛 86.5歳
 20位 宮 崎 79.7歳   20位 福 岡 86.5歳

 21位 三 重 79.7歳   21位 高 知 86.5歳
 22位 宮 城 79.7歳   22位 東 京 86.4歳
 23位 埼 玉 79.6歳   23位 宮 城 86.4歳
 24位 兵 庫 79.6歳   24位 香 川 86.3歳
 25位 山 梨 79.5歳   25位 北海道 86.3歳

 26位 島 根 79.5歳   26位 長 崎 86.3歳
 27位 新 潟 79.5歳   27位 鹿児島 86.3歳
 28位 徳 島 79.4歳   28位 山 形 86.3歳
 29位 群 馬 79.4歳   29位 岐 阜 86.3歳
 30位 沖 縄 79.4歳   30位 三 重 86.3歳

 31位 福 岡 79.3歳   31位 愛 知 86.2歳
 32位 佐 賀 79.3歳   32位 静 岡 86.2歳
 33位 鹿児島 79.2歳   33位 徳 島 86.2歳
 34位 北海道 79.2歳   34位 千 葉 86.2歳
 35位 愛 媛 79.1歳   35位 兵 庫 86.1歳

 36位 茨 城 79.1歳   36位 鳥 取 86.1歳
 37位 和歌山 79.1歳   37位 山 口 86.1歳
 38位 栃 木 79.1歳   38位 福 島 86.1歳
 39位 山 口 79.0歳   39位 秋 田 85.9歳
 40位 鳥 取 79.0歳   40位 大 阪 85.9歳

 41位 大 阪 79.0歳   41位 群 馬 85.9歳
 42位 高 知 78.9歳   42位 埼 玉 85.9歳
 43位 長 崎 78.9歳   43位 岩 手 85.9歳
 44位 福 島 78.8歳   44位 茨 城 85.8歳
 45位 岩 手 78.5歳   45位 和歌山 85.7歳

 46位 秋 田 78.2歳   46位 栃 木 85.7歳
 47位 青 森 77.3歳   47位 青 森 85.3歳

 「平均寿命」ランキング、男女ともに首位なのが長野県の男性80.9歳、女性87.2歳でありました。同じように、男女ともに上位にランキングされている都道府県があって、福井県の男性3位(80.5歳)と女性7位(86.7歳)、熊本県は男女ともに4位(80.3歳、87.0歳)でありました。

 長野県、福井県、熊本県は男女ともに上位

 沖縄県が長寿との印象がありましたが、確かに女性は3位(87.0歳)であるものの、男性は30位(79.4歳)と平均以下でありました。同様に「平均寿命」ランキングで男女に乖離が見られる都道府県は、新潟県の女性5位(87.0歳)と男性27位(79.5歳)であります。

 沖縄県、新潟県は女性と男性に乖離がある

 男女ともに下位にランキングされている都道府県は、秋田県の男性46位(78.2歳)と女性39位(85.9歳)、岩手県の男性45位(78.5歳)と女性43位(85.9歳)、福島県の男性44位(77.8歳)と女性38位(86.1歳)、そして男女ともに最下位であったのが青森県(77.3歳、85.3歳)でありました。

 青森県、秋田県、福島県は男女ともに下位

 ただし、首位の長野県と最下位の青森県の「平均寿命」の差は、男性3.6歳、女性1.9歳と、それほど大きな違いはありませんでした。このことは、本邦における、医療や衛生、健康への関心などと言った、「平均寿命」を左右すると思われる因子に地域差、格差は乏しく、全国的にほぼ均一なレベルにあると考えられました。


◇ 国別「平均寿命」ランキング

 2014年の世界保険機構(WHO)の報告に基づいて、以下に男女合わせた「平均寿命」ランキングを数値が大きい順に国名を列挙いたします。数値は小数点以下は四捨五入しております。

 世界 平均値 70歳、中央値 74歳

 001位 84歳 日本
 002位 83歳 アンドラ、オーストラリア、イタリア、シンガポール、スイス
 008位 82歳 カナダ、キプロス、フランス、アイスランド、イスラエル、ルクセンブルグ、
        モナコ、ニュージーランド、ノルウェー、スペイン、スェーデン
 019位 81歳 オーストリア、フィンランド、ドイツ、ギリシャ、アイルランド、マルタ、
        オランダ、ポルトガル、韓国、イギリス
 029位 80歳 ベルギー、チリ、デンマーク、レバノン、スロベニア

 034位 79歳 コロンビア、コスタリカ、キューバ、ナウル、カタール、アメリカ
 040位 78歳 バルバドス、クロアチア、チェコ、クェート
 044位 77歳 バーレーン、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モルディブ、ペルー、ブルネイ、
        エストニア、パナマ、ドミニカ共和国、ポーランド、スリナム、ウルグアイ
 055位 76歳 アルゼンチン、クック諸島、メキシコ、モンテネグロ、オマーン、ベトナム、
        スロバキア、マケドニア旧ユーゴサウラビア、チェニジア、ベネズエラ、
        アラブ首長国連邦、サウジアラビア、
 067位 75歳 アンティグア・バーブーダ、バハマ、ベリーズ、中国、ドミニカ、タイ、
        ハンガリー、リビア、パラグアイ、セントルシア、セルビア、スリランカ、
        エクアドル、トルコ

 081位 74歳 アルバニア、ブラジル、ブルガリア、カーボベルデ、グルジア、イラン、
        ホンジュラス、ジャマイカ、ヨルダン、ラトビア、リトアニア、マレーシア、
        モーリシャス、ニウエ、ルーマニア、セントクリストファー・ネイビス、
        セントビンセント・グレナディーン、セーシェル
 099位 73歳 グレナダ、ニカラグア、パラオ、サモア
 103位 72歳 アルジェリア、アゼルバイジャン、ベラルーシ、カンボジア、バヌアツ、
        エルサルバドル、ガアテマラ
 110位 71歳 アルメニア、エジプト、インドネシア、モロッコ、モルドバ、ウクライナ、
        トンガ
 117位 70歳 バングラデシュ、北朝鮮、イラク、マーシャル諸島、トリニダート・トバコ

 122位 69歳 フィジー、キルギス、ミクロネシア、フィリピン、ロシア、ソロモン諸島、
        ウズベキスタン
 129位 68歳 ブータン、ボリビア、カザフスタン、ネパール、シリア、タジキスタン、
        ツバル
 136位 67歳 モンゴル、ナミビア、サントメ・プリンシペ
 139位 66歳 インド、キリバス、ラオス、ミャンマー、東チモール
 144位 65歳 パキスタン、ルワンダ

 146位 64歳 エチオピア、マダガスカル、セネガル、イエメン
 150位 63歳 エリトリア、ガボン、ガイアナ、モーリタニア、スーダン、トルクメニスタン
 156位 62歳 ボツワナ、コモロ、ガーナ、ハイチ、リベリア、パプアニューギニア
 162位 61歳 ジプチ、ガンビア、ケニア、タンザニア
 166位 60歳 アフガニスタン

 167位 59歳 ペナン、コンゴ、マラウイ、ニジェール、南アフリカ
 172位 58歳 ブルキナファソ、ギニア、トーゴ、ジンバブエ
 176位 57歳 マリ、ウガンダ、ザンビア
 179位 56歳 ブルンジ、カメルーン
 181位 55歳 赤道ギニア、南スーダン

 183位 54歳 ギニアビサウ、ナイジェリア、スワジランド
 186位 53歳 コートジボワール、モザンビーク、ソマリア
 189位 52歳 コンゴ民主共和国
 190位 51歳 アンゴラ、中央アフリカ共和国、チャド
 193位 50歳 レソト

 194位 46歳 シエラレオネ

世界の平均寿命 図
世界の国別平均寿命

 「平均寿命」国別のランキングを出すと一目瞭然、日本が世界でもっとも長寿であること(2013年、男性80.2歳は5位、女性86.6歳は1位)、地域、国家による格差が激しく、先進諸国間でも、日本の都道府県別の差異に比較すると、その数字には開きが見られました。

 日本の都道府県別よりも激しい地域差がある世界

 具体的には、上位33位まで「平均寿命」80歳以上には、西欧、北欧から23ヶ国、東アジアから日本、韓国、シンガポール、オセアニアから2国が含まれ、比較的、裕福で政情が安定している国家と言う印象を受けました。米国の「平均寿命」は79歳で日本のそれよりも5歳も低く、日本国内の1位、長野県と最下位、青森県以上に差が開いておりました。これは医療制度やそのレベルよりも、鉄砲などの犯罪やホームレスの存在など、社会的要素が寄与している可能性が考えられました。
 一方、「平均年齢」80-70歳は中南米、アラビア諸国、アジア諸国が占め、70歳以下になるとアジアの一部とアフリカ諸国が大きく占めておりました。政情不安に加えて栄養、衛生、医療など多くの要素が「平均寿命」を下げていることが伺われます。


◇ 本邦における「健康寿命」

 「平均寿命」が世界一であり、都道府県における格差は、国別の格差に比べたらそれほどでもない、日本はある程度、均一な国家でありことが解りましたが、ここで「健康寿命」と言う概念を加えてさらなる検証を行いたいと考えます。その概念は、いたって単純で、、、

 「健康寿命」:健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間

 、、、と言うことで2000年に世界保険機構(WHO)が提唱したものです。要は、日常的に介護などのお世話にならず、自立した健康な生活ができる期間のことです。

健康寿命と平均寿命の差

 さて、この「健康寿命」、平成22年の統計で、本邦の男性は70.4歳、女性は73.6歳となっており、男女の「平均寿命」との差を示したのが上の図であります。「平均寿命」から「健康寿命」の差の部分は「不健康な期間」を示し、本邦の男性は9.1年、女性葉12.7年に及びました。


◇ 国別「平均寿命」-「健康寿命」=「不健康期間」

 本邦における「平均寿命」から「健康寿命」の差の部分、「不健康期間」は男性は9.1年、女性葉12.7年であり、この期間が短いとするか長いと考えるか、またその良否を考えるため、国別のデータを入手いたしました。以下の通りです。

 日本(男性) 平均寿命 79.6歳 健康寿命 70.4歳 不健康期間 9.1年
 日本(女性) 平均寿命 86.3歳 健康寿命 73.6歳 不健康期間 12.7年
 フランス   平均寿命 79.7歳 健康寿命 72.0歳 不健康期間 7.7年
 イタリア   平均寿命 79.7歳 健康寿命 72.7歳 不健康期間 7.0年
 スペイン   平均寿命 79.6歳 健康寿命 72.6歳 不健康期間 7.0年
 ノルウェー  平均寿命 79.1歳 健康寿命 72.0歳 不健康期間 7.1年
 ドイツ    平均寿命 78.7歳 健康寿命 71.8歳 不健康期間 6.9年
 イギリス   平均寿命 78.2歳 健康寿命 70.6歳 不健康期間 7.6年
 アメリカ   平均寿命 77.3歳 健康寿命 69.3歳 不健康期間 8.0年
 キューバ   平均寿命 77.1歳 健康寿命 68.3歳 不健康期間 8.8年
 中国     平均寿命 71.1歳 健康寿命 64.1歳 不健康期間 7.0年

 上に列挙した国別の「平均寿命」-「健康寿命」=「不健康期間」を見ますと、日本の女性は「健康寿命」においても、73.6歳は世界一でありますが、「平均寿命」はさらに長いために、「不健康期間(寝たきりの状態)」が12.7年と世界で唯一10年を超えてダントツトップとなっております。一方、日本の男性は女性とは少し違っていて、「不健康期間」は9.1年と世界ではトップクラスに長いのですが、「健康寿命」については日本の女性とは異なり、先進国の中では短いようです。70.4歳はイギリスより下位でアメリカより上位と言う程度です。しかし、こちらも女性と同様、「平均寿命」は上位でありますので、「不健康期間(寝たきりの状態)」は世界トップクラスにまで延長しております。


◇ まとめ:「平均寿命」に見えるもの、「健康寿命」から教えられること

1.現代のシエラレオネ以下から世界一へ

 本邦における「平均寿命」は、 明治維新から24年を経過して近代化文明としての第一歩を踏み出した時代には40歳台前半と、これは現代のシエラレオネよりも低い値でありました。それが、昭和以降は年を追うごとに延長しており、これは素直に賞賛に値すると考えます。戦後の日本は、厚生労働省や文部科学省による医療制度の確立、公衆衛生や医学の進歩、に加えて国家として「平和主義」、「戦争放棄」を掲げて、紛争や戦争に巻き込まれることも加担することもなく来れました。犯罪やテロ行為はしばしば見られますが、その頻度は他の国々とは比べものにならないほど少ないものであります。こうした要素が「平均寿命」の押し上げに繋がっております。いろいろと、医療制度や政治に関する批判は絶えないところでありますが、「平均寿命」に見えるものとして、国家の方向性、社会の創造に大きな間違いはなかったと思います。

2.「不健康期間(寝たきりの状態)」まで世界一

 よくこの点を指摘して、「日本は寝たきり患者を長生きさせるから長寿国なんだ!」とする意見を聞きますが、それは「平均寿命」を伸ばしてきた小さな要素に過ぎません。例えば日本の女性の場合、上述の如く「不健康期間」は世界で唯一10年を超えて最長ですが、「健康寿命」も世界一なわけです。
 延長する「不健康期間(寝たきりの状態)」に対して、「自分だったらそんなにまでして生きていたくない」、「家族に介護で面倒をかけたくない」と言う発想もあって、例えば、車椅子生活、寝たきり、食事は胃瘻や中心静脈栄養、そういったものに対する批判的意見をよく聞きます。しかしながら、そうした状態でも生命を維持することを希望する本人であり、家族がいることを忘れてはなりません。ほとんどの場合は医療サイドからの強要ではなく、本人、家族の意思に基づくものであります。麻痺があって歩けなくとも、経口摂取が不可能であっても、文化的な感情を持って、家族との意思疎通が可能であり、小さな幸せを共有できるケースは少なくありません。

 寝たきりであっても人格を無視できないケースはある

 それに加えて、近年のリハビリテーションの進歩や再生医療分野の発見は、こうした「不健康期間(寝たきりの状態)」から健康体への再生が可能となる時代を予見いたします。

 リハビリや再生医療の進歩の可能性

 「不健康期間(寝たきりの状態)」が長い日本は、「不健康期間(寝たきりの状態)」の患者が世界一多いわけですから、そうした患者への治療経験の集積から新たな進歩も期待できるわけです。

3.「健康寿命」を伸ばす努力は言うまでもないこと

 最後に当たり前のことを申します。日本は上述の如く、「平均寿命」を延長する途上にあります。この国で生活していれば、90歳、100歳、あるいはそれ以上、と言う長寿が期待されます。でも、長い「不健康期間(寝たきりの状態)」で晩年を過ごすことは避けたいところです。健康で長寿、これこそが理想であり、それは必ずしも不可能でも困難でもない、と考える次第です。

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