アセンションへの道程 〜ある外科医のスピリチュアル〜

アセンションを目指したある1外科勤務医のヘミシンク体験とスピリチュアルおよびその周辺事項への探求をご紹介します

ユネスコ記憶遺産 Memory of the World(MOW)

 中韓両国にはよくある話、6月12日の記事から、中国政府は戦時中のいわゆる「従軍慰安婦」と1937年に当時の日本軍が市民などを殺害したとされる「南京事件」の資料を、ユネスコ(=国連教育科学文化機関)の「世界記憶遺産」に申請、「従軍慰安婦」については韓国も関連資料を記憶遺産に登録することを目指している、とのことです。

中国記憶遺産申請の記事

 活字にする気にもならない、相変わらずこの二国は我が国に対する対日歴史糾弾外交を継続するおつもりのようです。これに対して、菅 義偉 官房長官は「(ユネスコの記憶遺産を、)中国が政治的に利用して、日中間の過去の一時期における負の遺産をいたずらに強調することは極めて遺憾だ」と述べ、中国側に抗議し、申請を取り下げるよう求めております。

 日中、日韓関係については別の機会に譲り、ユネスコ記憶遺産 Memory of the World(MOW)、あまり聞き慣れない言葉であり、ちょっとまとめてみました。


◇ ユネスコ記憶遺産の概念

 国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)が主催する事業の一つ、危機に瀕した書物や文書などの歴史的記録遺産を最新のデジタル技術を駆使して保全し、研究者や一般人に広く公開することを目的とした事業でああります。人類が長い間記憶して後世に伝える価値があるとされる書物などの記録物(動産)を、ユネスコ事務局長の任命する委員によって構成された国際諮問委員会を通じて1997年から2年ごとに登録事業を行っています。
 事業の主要目的は、世界的な重要性を持つ記録遺産の最も適切な保存手段を講じることによって重要な記録遺産の保存を奨励し、デジタル化を通じて全世界の多様な人々の接近を容易にし、平等な利用を奨励して全世界に広く普及することによって世界的観点で重要な記録遺産を持つすべての国家の認識を高めることとされます。


◇ 選定基準

 世界歴史に重大な影響をもつ事件・時代・場所・人物・主題・形態・社会的価値を持った記録遺産を対象とします。記録遺産の申し込みは原則的に政府および非政府機関を含むすべての個人または団体ができます。まず、申請者はユネスコ本部内の一般情報事業局に申込書を提出して1次検討を受け、審議は1国で2件までであり、3件以上の申し込みがあれば、ユネスコから国内委員会へ2件に絞り込むよう照会が行われます。最終決定は2年ごとに開かれる国際査問委員会定期総会で下されます。認定を受ければユネスコから給付金が支給されるとのことです。

【一次的基準】
 1. 影響力
 2. 時間
 3. 場所
 4. 人物
 5. 対象主題
 6. 形態及びスタイル
 7. 社会的価値
 8. ほか

【二次的基準】
 1. 元の状態での保存
 2. 希少性
 3. その他

 以下、これまでにユネスコ記憶遺産として認定されたものを、地域別、国別に列挙いたします。全てを網羅してはいないかも知れません。


◇ 北アメリカ

01.アメリカ合衆国

・映画「オズの魔法使い」(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー制作、
 ヴィクター・フレミング監督、1939年)= 2007年

オズの魔法使い 映画

02.カナダ

・アニメ「隣人」(ノーマン・マクラレン監督、1952年)= 2009年


◇ ヨーロッパ

01.イギリス

・ソンムの戦い:第一次世界大戦における最大の会戦 = 2005年

・1940年6月18日の演説“Appeal of June 18”= 2005年

・ヘレフォード図:1300年頃、中世の思想を反映した世界地図 = 2007年

ヘレフォード図

・英国カリブ領の奴隷達の登録簿 1817-1834 = 2009年

・マグナ・カルタ(大憲章):イングランド王国ジョン王制定= 2009年

02.ドイツ

・Early cylinder recordings of the world's musical traditions
 (1893-1952) in the Berlin Phonogramm-Archiv = 1999年

・グーテンベルク聖書:15世紀ヨハネス・グーテンベルクが活版印刷技術
 を用いて印刷した世界初の印刷聖書 = 2001年

グーテンベルク聖書

・The literary estate of Goethe = 2001年

・ベートーヴェンの交響曲第9番 自筆譜 = 2001年

ベートーヴェンの交響曲第9番 自筆譜

・映画「メトロポリス」(フリッツ・ラング監督、1926年)= 2001年

・ゲーテとシラーの記録文書におけるゲーテの文学財産

・ライヒェナウ(コンスタンス湖)の修道院にあるオスマン時代に
 作成された装飾原稿 = 2003年

・グリム童話:グリム兄弟(ヤーコプ、ヴィルヘルム)編集のメルヘン集
 = 2005年

グリム童話

・コルヴィナ文庫:ルネサンス期に設立された図書館 = 2005年

・ヴァルトゼーミュラー地図:1507年の世界地図 = 2005年

ヴァルトゼーミュラー地図

・ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツの原稿のコレクション
 の中のゴッドフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ宛て、または
 ライプニッツからの手紙 = 2007年

・ニーベルンゲンの歌:英雄ジークフリートの悲劇的な死と、その妻
 クリームヒルトの復讐劇を描いた国民的英雄叙事詩 = 2009年

・共産党宣言草稿 = 2013年

・資本論初版第1部 = 2013年


03.フランス

・1789-91の最初の人権宣言 = 2003年

・コルヴィナ文庫:ルネサンス期に設立された図書館 = 2005年

コルヴィナ文庫

・1940年6月18日演説(Appeal of June 18)= 2005年

・リュミエールの映画 = 2005年

・十進法システムの紹介、1790-1837 = 2005年

・バイユーのタペストリー:1066年のノルマン・コンクエスト
 (ノルマンディー公兼イングランド王ウィリアム1世による
 イングランド征服)の物語の刺繍画 = 2007年

バイユーのタペストリー

・Pierre de Virey時代のクレルヴォー修道院(シトー会の修道院)
 の図書(1472年)=2009年


04.イタリア

・マラテスティアーナ図書館:イタリア、エミリア・ロマーニャ州
 チェゼーナの公立図書館 = 2005年

・コルヴィナ文庫:ルネサンス期に設立された図書館 = 2005年


05.ノルウェー

・ベルゼンの癩病記録文書 = 2001年

・イプセンの人形の家筆写本 = 2001年

06.デンマーク

・リンネ全集 = 1997年

・アンデルセン(1805-1875年)の原稿筆写本と手紙 = 1997年

アンデルセン

・キルケゴール(1813-1855年、哲学者)の手稿 = 1997年

キルケゴール

・Archives of the Danish overseas trading companies = 1999年

07.オランダ

・アンネの日記 = 2009年

アンネの日

08.スペイン

・トルデシリャス条約:1494年スペイン-ポルトガル間の条約 = 2007年

・Capitulations of Santa Fe = 2007年

・慶長遣欧使節関係資料:慶長18年(1613年)に仙台藩主伊達政宗が
 フランシスコ会宣教師ルイス・ソテロを正使、支倉常長を副使として、
 スペイン国王フェリペ3世、およびローマ教皇パウルス5世のもとに
 派遣した使節 = 2013年

09.ハンガリー

・タブラ・フンガリアエ:16世紀ハンガリー王国地図 = 2007年

10.トルコ

・Kandilli観測所と地震研究所のオスマン時代原稿 = 2001年

・ボアズキョイのヒッタイト時代の楔形文字タブレット = 2001年

ヒッタイト時代

・スレイマン寺院写本図書館におけるイブン・スィーナー業績 = 2003年

11.アルメニア

・Mashtots Matenadaranの古代写本コレクション = 1997年

Matenadaran.jpg

12.アゼルバイジャン

・医学と薬学における中世写本 = 2005年


◇ アジア

01.大韓民国

・朝鮮王朝実録:李氏朝鮮の初代太祖の時から純宗に至るまで27代
 519年間の歴史を編年体で編纂した1967巻948冊の実録 = 1997年

・訓民正音解例本:文字体系ハングルの古称 = 1997年

・白雲和尚抄録仏祖直指心体要節 = 2001年

・承政院日記 = 2001年

・朝鮮王室儀軌 = 2007年

朝鮮王室儀軌

・高麗大蔵経板・諸経板:大韓民国の伽耶山海印寺に保存されている
 仏教聖典が書かれた木版から刷られた経典またはその版木= 2007年

・東医宝鑑:李氏朝鮮時代の医書 = 2009年

東医宝鑑

・1980年5月18日に大韓民国光州で起きた反軍事政権の民主主義運動
 に関する人権記録遺産 = 2011年

・日省録 = 2011年

02.中華人民共和国

・伝統音楽の録音保存資料 = 1997年

・清内閣秘本書類 = 1999年

・古代ナシ族トンパ文字による記録:中国のチベット東部や雲南省北部
 に住む少数民族の一つナシ族に伝わる象形文字の一種 = 2003年

トンパ文字

・清の科挙合格者掲示 = 2005年

・清王朝の様式雷 = 2007年

・本草綱目:明朝 李時珍(1518-1593年)の薬学著書 = 2011年

・黄帝内経:現存する中国最古の医学書 = 2011年

03.日本

・山本作兵衛による筑豊炭鉱の記録画 = 2011年

山本作兵衛

炭坑画

・慶長遣欧使節関係資料:慶長18年(1613年)に仙台藩主伊達政宗が
 フランシスコ会宣教師ルイス・ソテロを正使、支倉常長を副使として、
 スペイン国王フェリペ3世、およびローマ教皇パウルス5世のもとに
 派遣した使節 = 2013年

支倉常長像

・御堂関白記:平安時代 摂政太政大臣・藤原道長の日記= 2013年

04.フィリピン

・ピープル・パワー革命時のラジオ放送など3点 = 2003年

05.カンボジア

・ツゥールスレン虐殺収容所博物館 = 2009年

06.タイ

・チュラロンコーンのシャム王国における改革(1868-1910)の
 ドキュメントアーカイブ

・ラーマ・カムヘン王の石碑

ラーマ・カムヘン王

07.ベトナム

・阮朝の木版書

08.スリランカ

・オランダ東インド会社の記録

09.マレーシア

・スジャラ・ムラユ(ムラユ王統記または通称マレー年代記とも
 言う)など4点

10.インドネシア

・オランダ東インド会社の記録

11.パキスタン

・ジンナーペーパーズ

12.タジキスタン

・ウバイド・ザーカーニの"Kulliyat"

・ハーフェズ・シーラーズィーの"Gazalliyt"(19世紀)

13.ウズベキスタン

・アル・ビールーニーの東方研究の調査報告書コレクション

14.カザフスタン

・ホージャ・アフマド・ヤサウィーの原稿:テュルク語の詩人

ホージャ・アフマド・ヤサウィー

15.イラン

・バヤサンゴールのシャーナーメ:ティムール朝王族叙事詩 = 2007年

バヤサンゴールのシャーナーメ

・ラシードゥッディーンのラシード区ワクフ文書補遺写本作成指示書
 = 2007年

ラシードゥッディーン

・サファヴィー朝時代のアースターネ・クドゥス・ラザウィー
 における行政文書 = 2009年

・ビールーニー(973-1048年)の占星術教程の書 = 2011年

ビールーニー

・ニザーミー(ペルシアの詩人)の「五宝」(パンジュ・ガンジュ)
 = 2011年

ニザーミー

16.インド

・オランダ東インド会社の記録

・リグヴェーダ

・ポンディシェリーのサイヴァ写本

・アジア研究学院のタミール医学写本


◇ アラブ

01.レバノン

・フェニキア人のアルファベット (フェニキア文字)= 2005年

・Nahr al-Kalb川の記念石柱 = 2005年

Nahr al-Kalb川の記念石柱

02.サウジアラビア

・初期イスラム時代の碑文 = 2003年

03.エジプト

・スエズ運河の記憶 = 1997年

・スルタンと王子達の業績録 = 2005年

・14から19世紀のペルシア語の彩色・装飾写本 = 2007年


◇ オセアニア

01.オーストラリア

・ジェームズ・クック(1728-1779年、英国の海軍士官、海洋探検家、
 海図製作者。通称キャプテン・クック)の日記 = 2001年

ジェームズ・クック

・マボ判決の原本 = 2001年

・オーストラリアの囚人記録 = 2007年

・「ケリー・ギャング物語」(1906)= 2007年


02.ニュージーランド

・1893年の女性参政権の請願書 = 1997年

・ワイタンギ条約:1840年、ニュージーランド北島ワイタンギで、
 武力衝突が絶えなかった先住民族マオリ族とイギリス王権との間
 で締結された条約 = 1997年


◇ 国際機関

01.国際連合

・国際連盟の文書(1916~46)= 2009年

・パレスチナ難民のUNRWAの写真・フィルム = 2009年

02.赤十字国際委員会

・国際線時捕虜情報局の文書(1914~23)= 2007年


◇ 私見

 ダラダラと列挙してお目を煩わしたかと存じますが、こうして見て参りますとだいたいの傾向はつかめます。戦争を記憶したいとする動きはありました。ソンムの戦い(イギリス)は第一次世界大戦の一部ですし、「アンネの日記」(オランダ)はなんと言っても第二次世界大戦中のナチスドイツによるユダヤ人大虐殺の記録とも言えるものです。しかし、多くは平和的解決を見た文章であったり、国の国家的文化的遺産であります。そして、忘れてはならないことは、正確かつ歴史的事実であることです。
 「慰安婦」は確かに存在したが、それが「従軍」であったこと、「問題」とされることは後からの捏造であると言われています。「南京大虐殺」は、また別の機会に触れたいと存じますが、5万かそこいらしか住民がいなかった南京に日本軍が攻め込んで、35万人もの中国人が虐殺されたとするものです。戦時中の無惨な出来事を否定はしませんが、ここには中国の誇大表現、歴史の書き換えがあります。
 人類が忘れてはならない記憶を「ユネスコ記憶遺産」とするならば、軍人同士の戦いではない、無差別殺人であった「東京大空襲」や「広島、長崎の原子爆弾」も認定されてしかるべきですが、それを日本政府はしません。それは、同盟国、アメリカに対する政治的配慮と言えるでしょう。一方で、捏造された歴史、書き換えられた事実の認定を申請することも政治的な利用と言えます。


http://ja.wikipedia.org/wiki/ユネスコ記憶遺産の一覧
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