アセンションへの道程 〜ある外科医のスピリチュアル〜

アセンションを目指したある1外科勤務医のスピリチュアルおよびその周辺事項への探求をご紹介します

韓国における「義死傷者」の概念

 4月16日の朝から10日が経過して、今なお、乗客の救出作業と新たな死者の確認が続いております、韓国旅客船セウォル号の沈没事件には心が痛みます。連日のように、日本から輸入した船の改造や規定を越える積載、舵取りや操縦における不備、事故発生後の乗務員や警備側の対応の問題など、様々な報道がなされております。そんな中、今日の報道に初めて聞く言葉「義死(傷)者」を見ました。ちょっとしたまめ知識として書き留めておこうかとキーボードを叩いています。

ファオル号沈没画像


◇ 乗客救助での死亡に義死者申請の記事

義死者神聖の記事

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 セウォル号で乗客を救助しながら、共に犠牲となったカップル、キム氏(28、男性)とチョン氏(28、女性)を「職務外の行為として他人の生命、身体を救済している途中で死亡した人物」(韓国では「義死者」という)として指定する作業が推進されている。仁川市(インチョンシ)は24日、彼らの葬儀手続き終了後に、保健福祉部に義死者指定申請を行う計画だと明かした。

義死者記事写真

 義死者として指定されるには、遺族や担当地方自治体が関連書類を準備し、福祉部に申請しなければならない。キム氏とチョン氏の生前居住地はそれぞれ仁川市(インチョンシ)・南洞区(ナムドング)と西区(ソグ)だ。
 担当自治体は故人の救助活動を証言する目撃者を探す一方で、海洋警察にも確認書類を送るよう要請した。遺族と手続きを協議し、彼らの活動を後押しする各種書類も確保している。仁川市の関係者は「自治区から書類を受け取り、市が福祉部に申し込む計画だ」と説明した。
 義死者として指定された故人の遺族には、保証金、医療給与、教育保護、就職保護などの優遇が与えられる。また、義死者の遺体は国立墓地に移葬が可能だ。福祉部は最大60日間で審査を行い、義死者指定可否を決定する。

 セウォル号から救助された40代男性が去る19日、チョン氏の葬儀場を訪れ、「キム氏とチョン氏は脱出を拒み、乗客を救おうと傾く船内に進入し被害に遭った」と遺族に説明し、当時の様子が伝えられた。

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 恥ずかしながら初めて聞きました「義死(傷)者」の言葉と概念ですが、己の危険を顧みず他人を救う行為にて死亡した人への畏敬の念と、その遺族に対する強い慰めの気持ちが感じられ、正しく運用されれば価値ある法律のように思います。例えば東日本大震災においてもこの「義死者」にあたる日本人は多数いたと思いますが、日本ではこうした制度はありません。また、報奨金などお金が関わることですので、その認定が難しいところかも知れません。


◇ 義死傷者礼遇に関する法律

 韓国Web六法と言うページを見つけましたので、「義死傷者礼遇に関する法律」の一部を以下に閲覧いたします。

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第1条(目的)この法律は、他人の危害を救済している途中で身体の負傷を受けた者及びその家族並びに死亡した者の遺族に対して必要な報償等国家的礼遇をすることにより社会正義の具現に貢献することを目的とする。<改正96・12・30>

第2条(定義)①この法律で"義死者"とは、職務外の行為として他人の生命、身体又は財産の急迫した危害を救済している途中で死亡した者及び義傷者であってその負傷により死亡した者をいう。
②この法律で"義傷者"とは、職務外の行為として他人の生命、身体又は財産の急迫した危害を救済している途中で大統領令が定める身体の負傷を受けた者をいう。
③この法律で"義死者の遺族又は義傷者の家族"とは、義死者又は義傷者の配偶者(事実上の婚姻関係にある者を含む。以下同じである。)、子女、父母、祖父母又は兄弟姉妹をいう。

第3条(適用範囲)この法律は、次の各号の場合に適用される。
 1.他人の生命、身体又は財産を保護するために強盗、窃盗、暴行、拉致等犯罪行為を制止し、又はその犯人を逮捕している途中で義傷者又は義死者になったとき
 2.自動車、列車、その他乗用物の事故又はその他の理由で危害に瀕した他人の生命又は身体を救助している途中で義傷者又は義死者になったとき
 3.天災地変その他水難、火災、建物の倒壊、築台又は堤防の崩壊等により危害に瀕した他人の生命又は身体を救助している途中で義傷者又は義死者になったとき
 4.天災地変その他水難、火災、建物の倒壊、築台又は堤防の崩壊等により発生し得る不特定多数人の危害を防止するために緊急の措置を採っている途中で義傷者又は義死者になったとき
 5.野生の動物又は狂犬等の攻撃により危害に瀕した他人の生命又は身体を救助している途中で義傷者又は義死者になったとき

第4条(義死傷者審査委員会)①義傷者及びその家族又は義死者の遺族に対する報償及び保護に関する事項を審査・決定するために保健福祉部に義死傷者審査委員会(以下"委員会"という。)を置く。<改正96・12・30>
②委員会は、審査に必要なときは、関係者を出席させ、又は調査することができ、国又は公共団体に対して関係事項の報告又は資料の提出を要求することができる。
③委員会の構成及び運営に関して必要な事項は、大統領令で定める。

第5条(申請及び報告)①義傷者及びその家族又は義死者の遺族であってこの法律の適用を受けようとする者は、大統領令が定めるところによりその住所地を管轄する市長・郡守・区庁長(自治区の区庁長に限る。以下同じである。)に申請しなければならない。<改正96・12・30>
②市長・郡守・区庁長は、第1項の規定による申請を受け、又は第3条各号の1に該当する事実を知ったときは、遅滞なくこれを保健福祉部長官及び特別市長・広域市長・道知事(以下"市・道知事"という。)に報告しなければならない。<改正96・12・30>
③保健福祉部長官は、第2項の規定による報告を受けたときは、5日以内に委員会にその事項を回附し、審査・決定させなければならない。<改正96・12・30>

第6条(栄誉の尊重)国は、義死者又は義傷者がみせてくれた殺身成仁の崇高な犠牲精神及び勇気が恒久的に尊重され、社会の亀鑑となるように賞勳法が定めるところにより栄典の授与等必要な措置を採ることができる。

第7条(報償金)①国は、義傷者及び義死者の遺族に対してその申請により報償金を支給する。
②第1項の補償金は、次の各号の基準により支給する。<改正99・1・21>
 1.義死者の遺族に対しては、死亡当時の国家有功者等礼遇及び支援に関する法律による基本年金月額に240を乗じた金額
 2.義傷者に対しては、第1号の規定により算出された金額の最高100分の100最低100分の40の範囲内において負傷の程度により大統領令が定める金額

第8条(報償金支給順位)①第7条の規定による報償金は、義傷者の場合には、その本人に、義死者の場合には、その配偶者、未成年の子女、父母、祖父母、成年の子女、兄弟姉妹の順で支給する。この場合、同順位の遺族が2人以上のときは、これを同一金額で分割して支給する。
②胎児は、第1項の規定による支給順位に関しては既に出生したものとみなす。

第9条(医療保護)①義傷者及び義死者の遺族に対しては、その申請により医療保護法が定める医療保護を実施する。
②第1項の規定による医療保護は、他人の危害を救済している途中で身体の負傷を受け、又は死亡したときから実施する。この場合、義傷者及び義死者の遺族が義死傷者として決定される前に支給した医療費の返還に関して必要な事項は、保健福祉部令で定める。<改正96・12・30>

第10条(子女の教育保護)義死者及び義傷者の子女に対しては、その申請により国民基礎生活保障法が定める教育給与を実施する。<改正99・9・7>[[施行日2000・10・1]]

第11条(就業保護)義傷者とその家族又は義死者の遺族の生活安定を図るために大統領令が定めるところにより就業保護を実施する。

第12条(葬祭保護)義死者に対しては、国民基礎生活保障法が定める葬祭給与を実施する。<改正99・9・7>[[施行日2000・10・1]]

第13条(保護機関)第7条から第12条までの規定による報償金の支給及び保護の実施は、管轄市・道知事又は市長・郡守・区庁長が行う。<改正96・12・30>

第14条(報償金等の申請期間)報償金及び保護は、その支給又は保護事由が発生した日から3年が経過したときは、これを申請することができない。

第15条(報償金等の還収等)①保健福址部長官は、虚偽又は不正な方法でこの法律による報償金又は保護を受けた者に対しては、その者が受けた報償金及び保護に必要な費用を還収する。<改正96・12・30>
②保健福祉部長官は、第1項の規定により還収をする場合において、報償金等を返還する者が期限内にこれを返還しないときは、国税滞納処分の例によりこれを徴収する。<改正96・12・30>

附則①(施行日)この法律は、公布後6月が経過した日から施行する。
②(報償等に関する経過措置)この法律施行当時従前の規定により既に支給事由行き発生した場合には、従前の規定による。

附則<96・12・30>
第1条(施行日)この法律は、公布後3月が経過した日から施行する。

第2条(義死傷者決定申請に関する経過措置)この法律施行当時従前の規定により義傷者とその家族又は義死者の遺族であることの審査・決定を受けるために市・道知事に申請した場合には、この法律により市長・郡守・区庁長にその申請をしたものとみなす。

第3条(他の法律の改正)医療保護法中次の通り改正する。
 第4条第1項第3号を次の通りとする。
  3.義死傷者礼遇に関する法律による義傷者及び義死者の遺族

第4条(他の法令との関係)この法律施行当時他の法令で義死傷者保護法を引用している場合には、義死傷者礼遇に関する法律を引用したものとみなす。

附則<99・1・21>
①(施行日)この法律は、公布後3月が経過した日から施行する。
②(補償金支給に関する経過措置)この法律施行前に行った行為に対する補償金を支給する場合においては、従前の規定による。

附則<99・9・7>
第1条(施行日)この法律は、2000年10月1日から施行する。<但書省略>

第2条から第13条まで 省略

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◇ 義死者認定に伴うトラブル

 上で「その認定が難しいところ」などと申しましたら、やはりその手のトラブルは多数あるようで、以下のような記事も見つけました。義死者として認められなかった子供に対して両親が行政訴訟を起こし、死後3年が経過したところで認められたとのことです。

義死者冷遇の記事

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01年7月1日、江原道横城郡(カンウォンド・フェンソングン)のある谷で開かれた聖書学校に参加した高校生A君は、水に溺れてもがく友人B君を助けようとして一緒に溺死した。
A君の両親はA君を義死者(名誉の死者)として認めるよう要請した。しかし、保健福祉部(福祉部)の義死・義傷者審査委員会はA君を義死者として認めなかった。B君を積極的に助けようとしたと見るのは難しいというのが理由だった。

A君の両親は行政訴訟を起こし、勝訴した。死後3年が経って、A君は義死者として認められた。

義死傷者制度に対しては、あいまいな選定基準と不十分な補償のため、当事者と遺族からの不満の声が高い。義死傷者に認定されなかった人たちの大半が、裁判を起こし、一歩遅れて義死傷者として認められる悪循環が繰り返されている。

▲曖昧な選定基準〓1996年に制定された義死傷者礼遇に関する法律は、義死者を「自分の職務でないにもかかわらず、他人の生命や財産を救済するため死亡した人」と規定している。義傷者は同様の理由で負傷した人だ。

しかし、職務の範囲、他人の範囲、救済の程度などは規定されておらず、類似した事案でも審査委員の判断によって違った結果が出る可能性が大きい。

線路で子供を助けるため両足を失った「美しい鉄道員」金幸均(キム・ヘンギュン)さんの行為が職務の範囲を超えるのか、南極世宗(セジョン)基地で同僚隊員を助けるために出航してからボートが転覆して死亡した全在圭(チョン・ジェギュ)隊員の場合、同僚を他人と見なすことができるのか、法律上では明確でない。

金さんは義傷者、全隊員は義死者として認められたが、02~04年の義死傷者申請者のうち3分の1ほどが、職務上の行為であり、救済対象が他人ではないという理由で、義死傷者として認めてもらえなかった。同期間申請者142人の半分に当たる71人だけが、義死傷者として認められた。

しかし、同期間、審査委員会の決定を不服とし、行政訴訟を提起した21件のうち、福祉部が勝訴した件数はたった1件に過ぎなかった。福祉部では現在、訴訟が進行中の8件も、下級審で大半が敗訴したことがわかっている。

ある義死傷者審査委員は、「審査用資料が、申請者の義死傷当時の状況を明確に理解するには不十分な場合が多い。義死傷者選定基準を具体化する必要がある」と述べた。

▲不十分な補償〓義死傷者関連法規は持続的に補完され、義死者の場合、1990年まで500万~600万ウォンに過ぎなかった補償金が、今年、1億7000万ウォン余りと、大幅に増えた。政府はまた、昨年9月、義死者も国立墓地に埋葬することができるよう、国立墓地運営改善案を作成した。

義死傷者に対する礼遇は、過去に比べればかなり改善したが、依然として不十分と指摘されている。

義死者の遺家族には教育費が支援されるが、支援期間は高校在学中までだ。経済的負担が最も大きい大学在学時は、何の支援もされない。

また、関連法は義傷者本人や義死傷者の家族が就業斡旋を要請すれば、市郡区が職場を斡旋することを定めているが、実際には就業斡旋がほとんど行なわれてないというのが、福祉部の説明だ。

これに対し、他の審査委員は「国家有功者の子女のように、政府が大学まで教育費を支援し、就業時に加算点を与える方案を考慮しなければならない」と述べた。

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◇ セウォル号乗務員への義死者認定誓願の動き

 さて、今回のセウォル号沈没事件に戻って、女性乗務員のパク・ジヨンさん(22)が「乗務員は最後までいなければならない。あなたたち全員を救助してから私も逃げる」と言い、救助に奔走した後、かえらぬ人となってしまったことが報道されました。パクさんは2012年に大学を休学してセウォル号の運航会社「清海鎮海運」に入社したとのことです。22日午前、告別式が仁川市内で営まれ、母親や妹などの遺族や友人らはパクさんの名前を呼び続け、泣き崩れたそうです。最大野党・新政治民主連合の元恵栄(ウォン・ヘヨン)国会議員や仁川市議会議長ら政治家、市関係者ら100人余りが参列し、告別式が終わるとパクさんの犠牲の精神に敬意を表し志願した制服姿の始興警察署(京畿道)の警察官9人がひつぎを運んだとされます。

 国民の間でパクさんを国が「義死者」として認定する求める声が高まっており、インターネットによる署名が始まっているようです。

パクさんへの署名

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 セウォル号沈没の被害者、ご遺族の方々には心からお悔やみを申し上げ、亡くなられた方には謹んでご冥福をお祈りいたします。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140425-00000017-yonh-kr
http://www.geocities.co.jp/WallStreet/9133/gisisyousya.html
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2005091579698
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2014/04/22/0200000000AJP
20140422001900882.HTML
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