アセンションへの道程 〜ある外科医のスピリチュアル〜

アセンションを目指したある1外科勤務医のヘミシンク体験とスピリチュアルおよびその周辺事項への探求をご紹介します

アンチエイジング anti-aging 入門


 これまで、新しい食生活や、いくつかの健康食品、最近ではポリフェノールを取り上げて参りましたが、ここでアンチエイジング(anti-aging)についてまとめておきたいと思います。

◇ アンチエイジングの概要

 アンチエイジング(anti-aging)は、学問としては抗老化医学(life extension)と呼ばれ、老化を防ぐ、積極的予防医学の一種とされます。人間の本来の姿、本来の寿命、至適な状態に心身ともに持ってゆく事を目的とし、医学のみならず周辺科学を含む集学的学問であります。具体的には老化の原因を除去することと、健康寿命を延長せしめるのがアンチエイジングであります。

 アンチエイジング
 : 人間の本来の姿、本来の寿命、至適な状態に心身ともに持ってゆく
  = 老化の原因の除去、健康寿命の延長
  → 老化の予防


【アンチエイジングに関連する学問/事象】
 ほぼ全ての一般診療科目、運動生理学、美容外科(皮膚科)、栄養学、東洋医学、
 代替補完医学、気功、風水、瞑想、音楽・芸術、エステ、アロマ、ハーブ


◇ 老化(aging)の概念

 まずは老化そのものについてご説明いたします。老化(aging)とは、時間の経過とともに生物の個体に起こる変化の中で、成長とは反対の、特に生物が死に至るまで間で起こる機能低下やその過程を指します。多くの生物に、たとえ環境条件などを整えたとしても、この機能低下は避けられず、誕生以来一定期間以内に死に至る「寿命」が存在します。当然の如く、アンチエイジングは老化の予防でありますので、この老化の原因を除去することはアンチエイジングの大半を担うものであります。

1.テロメラーゼ活性と老化のない生物

 老化のない「不死化」に関与する酵素にテロメラーゼ(telomerase)が知られています。これは、真核生物の染色体の末端部にある構造であるテロメア(telomere)配列の鋳型となるRNAと逆転写酵素、その他の制御サブユニットからなる複合体とされます。通常、一般に細胞分裂ごとにテロメアの短縮が進み、やがてヘイフリック限界と呼ばれる細胞分裂の停止が起きるとされます。テロメラーゼは、テロメアの延長、すなわち細胞分裂の継続に関与するとされ、ヒトでは生殖細胞、幹細胞、がん細胞などでの活性が認められます。海綿動物や扁形動物の体細胞、あるいは植物や菌などの細胞では、このテロメラーゼが高い活性を示しており、ガン化を伴わない通常細胞における「不死」でとされます。

MurasakikaimenM.jpg
海綿動物の一種、ムラサキイソカイメン

胃がん標本
前庭部小弯の進行胃がん
 :がん細胞はテロメアーゼ活性が高くテロメアを延長することで「不死化」されているが、そのがんの進行は個体を死に至らしめる

2.ヒトにおける老化

 ヒトを含む哺乳類の老化では加齢とともに胸腺の萎縮の他、様々な変化、機能低下が見られます。いわゆる老人病には、骨粗鬆症、認知症、動脈硬化性疾患などがあり、また、肥満も痩せすぎも寿命短縮のリスク要因となり、喫煙、糖尿病、高血圧は老化を促進します。スポーツ習慣や適量の飲酒は老化を遅らせるとされます。


◇ アンチエイジングの対象となっていない老化の原因

 ここでは老化の原因として、現時点においてアンチエイジングの観点からは予防できないものをご紹介いたします。いずれも遺伝子に関連するものであるため、将来的に、遺伝子治療などの解明、臨床応用が発達した際には、新しい未来が開ける分野かと考えます。

1.プログラム説

 それぞれの細胞には、分裂できる限界がはじめから設定されており、その回数を迎えて分裂ができなくなることにより老化が発生するという説であります。分裂できる限界数は、種によってまちまちであるが、概ねその種の寿命と比例していることから現在有力な説のひとつです。上でも紹介した、テロメアは細胞分裂の度に短くなることから、このプログラム説の機構を行う部分であると考えられております。

Telomere_scheme.png

 この説における解決法としては現在、テロメラーゼが有力であります。がん細胞においては、テロメラーゼが高活性化することにより細胞が不死化することから、幹細胞のテロメラーゼの活性をコントロールすることで不老不死の実現が可能なのではないか、ヒトの老化を回避して寿命を延長し得るのではないか、との考え方があります。しかしながら、テロメラーゼの活性化には、細胞老化防止の可能性と、正常細胞のガン化の一因となり個体寿命の短縮化をもたらす可能性があることの両面が指摘されており、アンチエイジングへの応用についての評価は定まっていません。

2.エラー説

 細胞分裂の際に少しずつ発生する突然変異が、徐々に蓄積されていき、最終的に破綻するのではないかという説であります。日本人に多い病気で、成人期以降に発症するウェルナー症候群をはじめとする早老症ではヘリカーゼというDNA修復に関与すると推測される遺伝子に異常が認められたから考えられました。

ウェルナー症候群患者
ウェルナー症候群の患者

 DNA分子の損傷は1日1細胞あたり最大50万回程度発生することが知られており、DNA修復速度の細胞の加齢に伴う低下や、環境要因のよるDNA分子の損傷増大によりDNA修復がDNA損傷の発生に追いつかなくなると以下の現象が起こるとされます。

 ・老化(細胞老化):不可逆な休眠状態に陥る
 ・アポトーシス(プログラム細胞死):細胞の自殺
 ・がん化


 人体においては、ほとんどの細胞が細胞老化の状態に達するが、修復できないDNAの損傷が蓄積した細胞ではアポトーシスが起こります。この場合、アポトーシスは体内の細胞がDNAの損傷によりがん化し、体全体が生命の危険にさらされるのを防ぐための「切り札」としての機能と考えられております。この説における解決法としては、前述のDNA修復遺伝子を活性化させるなどして、修復速度が突然変異の蓄積速度を上回る状態にすることが考えられております。


◇ 抗糖化ケア(= 糖質制限)によるアンチエイジング

 老化と体内で発生する糖化が密接な関係にあることから、急激な血糖値の変動を抑制することでアンチエイジングに繋げる考え方があります。

1.糖尿病患者の寿命短縮現象から

 1971年から1980年のデータで糖尿病患者と日本人一般の平均寿命を比べると男性で約10年、女性では約15年の寿命の短縮が認められました。このメカニズムとして高血糖が生体のタンパク質に対して非酵素的な糖化反応を発生させ、タンパク質本来の機能を損うことが指摘されております。

2.臓器別 糖化の実際

1)水晶体:白内障
  ・コラーゲンや水晶体蛋白クリスタリンなど寿命の長いタンパク質への糖化の影響

2)血管壁:動脈硬化
  ・血管壁にて糖化された老廃物が沈着

3)皮膚:しわ、老人斑
  ・コラーゲンの糖化による肌の張りと弾力性を失わせ老化した皮膚へと変質
  ・糖化およびメイラード反応に伴う色素の形成

4)骨:骨粗鬆症
  ・骨に含まれるコラーゲンの糖化による骨の質(骨強度)を劣化

5)脳:アルツハイマー病
  ・脳内のアミノ酸が糖化された結果蓄積された老廃物が原因との説

6)末梢神経:末梢神経障害
  ・神経組織のミエリン蛋白、ニューロフィラメントなどの糖化による障害

7)その他
  ・臓器を問わず、糖化反応により生じたフリーラジカル等により酸化ストレスも増大
  ・糖化が原因で発生した動脈硬化は全身の臓器への微小循環を悪化する

3.抗糖化ケアの実際

 糖化を予防する主として食生活は「抗糖化ケア」と呼ばれており、その要点は、急激な血糖値の上昇を起こさない工夫とされます。炭水化物が消化吸収されて糖に変化して血糖が上昇する速さを相対的に示す数値をグリセミック・インデックス(指数、GI)と言います。「抗糖化ケア」はこのGI値が低い食事を摂取することが推奨されます。

 GI値 = 食品50g摂取後の血糖上昇曲線の面積
      / ブドウ糖100g摂取後の血糖上昇曲線の面積 x 100


 低GI食品(< 55):ほとんどの果物、野菜、豆類、全粒穀物、ナッツ、低糖食品
 中GI食品(56-69):全粒粉製品、さつまいも、バスマティ
 高GI食品(> 70):じゃがいも、スイカ、白パン、白米、コーンフレーク、砂糖


 例えば、果糖のほうが他の糖類よりも血糖値の上昇が少ない性質を捉えて、果物から先に食べる工夫をするだけでも、血糖値の急激な上昇を抑えることが可能になり、体の糖化の抑制が期待出来ます。また、以下の健康茶はコラーゲンの糖化に対して強い抑制効果を持つことが知られています。

【コラーゲンの糖化に対して強い抑制効果を持つ健康茶】
 ドクダミ茶、菊茶(黄山貢菊茶)、シソ葉茶、柿の葉茶、グアバ茶、ハマ茶

ぐわば茶、柿茶


◇ 抗酸化によるアンチエイジング

 本年4月23日の「ポリフェノール 糖質、蛋白質、脂質、ビタミン、ミネラルに次ぐ6番目の栄養素として注目!」と題した投稿の繰り返しになりますが、生体内に発生する活性酸素種やフリーラジカルによって引き起こされる各種疾病や老化現象を予防する考え方です。

1.生体内酸化ストレスと疾病

 生体内では、紫外線、放射線、大気汚染、喫煙、食品添加物などにより、活性酸素種やフリーラジカルなど、常に組織の酸化損傷を起こす物質が発生しております。これに対して、スーパーオキサイド・ディスムターゼ、グルタチオン・ペルオキシダーゼ、グルタチオン・リダクターゼ、カタラーゼ、酵素活性を支える微小ミネラルならびにビタミン群など、抗酸化物質も存在しており、両者のバランスの崩れから酸化に傾く状態が「酸化ストレス」と呼ばれます。酸化ストレス状態が続くと、細胞内ミトコンドリアDNA、細胞膜、核DNA、タンパクの変性損傷を誘発し、発がん、神経疾患、動脈硬化、白内障などの成人病や生活習慣病、老化を誘発するとされます。

酸化抗酸化のバランスと疾病の図

2.生体内酸化ストレスに対する防御機構

 もう少し、抗酸化物質の生体内酸化ストレスに対する防御機構を具体的にご説明します。細胞内外の各種酸化ストレスによって活性酸素・フリーラジカルを発生して、標的分子として脂質・タンパク質・酵素・核酸への直接損傷に反応し、各細胞の生体膜また各臓器の組織を損傷させ生活習慣病・発がん・老化につながる過程で、各種生体内抗酸化物はそれぞれのステップにおいて予防的に機能すると言うものです。

抗酸化物質の抗酸化作用

3.酸化を起こす現象や物質からの回避

 まずは、紫外線、放射線、大気汚染、喫煙、食品添加物などが生体内に酸化を引き起こすのですから、そうした現象や物質には暴露されない工夫が第一に必要です。直射日光を浴びない、放射性物質への注意、各種汚染物質、受動喫煙を含むタバコからの回避、そしてなにより食生活への配慮が重要です。

4.抗酸化物質の摂取

 様々な工夫から、酸化を起こす現象や物質からの回避をしていても、どうしても、日常生活において、酸化を起こす現象や物質からの暴露は避けられません。抗酸化物質を摂取する習慣でアンチエイジングとする例を列挙いたします。

1)ビタミンC
  :レモン、ライム、オレンジ、グレープフルーツ、カムカム、柿、アセロラ、パセリ、
  キウイフルーツ、トマト、グァバ、パパイヤ、ブロッコリー、芽キャベツ、イチゴ、
  ブラックベリー、カリフラワー、ほうれん草、マスクメロン、ブルーベリー、サツマイモ
  ※加熱により酸化
  
レモンとキウイ

2)ビタミンE
  :ひまわり油、コーン油、オリーブ・オイル、キャノーラ油、大豆油、アーモンド、
  ラッカセイ、キャビア、いくら、たらこ、青魚、マヨネーズ

アーモンドとオリーブオイル

3)コエンザイムQ10(CoQ10、ユビキノン)
  :いわし、さば、豚肉、牛肉、レバー、もつ、かつお、まぐろ、イカ、ピーナッツ、
  大豆、ブロッコリー、ほうれん草、ゴマ油、大豆油、ナタネ油
  ※加熱調理に強い

4)α-リポ酸(チオクト酸 Thioctic acid)
  :牛・豚の肝臓、心臓、腎臓、ほうれん草、トマト、ブロッコリー
  ※含有量は少ない

5)カロテ(チ)ノイド
  :にんじん、ほうれんそう(β-カロテン、α-カロテン)、かぼちや(ゼアキサンチン)、
  トマト、スイカ(リコピン)、エビ、カニ(アスタキサンチン)、卵黄(ゼアキサンチン)
  ※加熱調理に強い

にんじんとほうれん草

6)グルタチオン
  :カキ、いわし、豚バラ肉、牛レバー、精白米、ブロッコリー、アスパラガス、
  ビール酵母、トマト、ほうれん草
  ※加熱により分解

7)アセチルシステイン

8)ポリフェノール
  :緑茶(カテキン)、ワイン、ベリー(アントシアニン)、番茶(タンニン)、蕎麦(ルチン)、
  大豆(イソフラボン)、コーヒー(クロロゲン酸)、ゴマ(セサミン)、ウコン(クルクミン)、
  カカオ(カカオ・ポリフェノール)
  ※詳しくは過去の投稿を参照ください↓。
   ポリフェノール 糖質、蛋白質、脂質、ビタミン、ミネラルに次ぐ6番目の栄養素として注目!


◇ ファスティングによるアンチエイジング

 今、密かに(?)、ある一定期間、食事の摂取を止める「断食 = ファスティング」のアンチエイジング効果が言われております。その有効性を列挙いたしますが、昨年の8月11日「科学?/非科学? ファスティング(断食)の美容・アンチエージング・疾病における有効性を検証」、および9月7日「解明されつつあるサーチュイン遺伝子のアンチエイジング効果」と題して記事でご紹介しました。詳しくは下記のページを参照ください。

  科学?/非科学? ファスティング(断食)の美容・アンチエージング・疾病における有効性を検証

  解明されつつあるサーチュイン遺伝子のアンチエイジング効果

1.内臓諸器官の休息

 食事摂取により慢性的に消化と吸収、代謝、排泄を行っている胃腸や肝臓、腎臓はともすると疲弊してしまい、その機能低下は様々な病態を引き起こします。胃腸の障害は、消化吸収障害のみならず「リーキー・ガット症候群 Leaky Gut Syndrome(LGS、腸管壁浸漏症候群)」や、次で述べます宿便の原因となります。肝臓、腎臓の疲弊は、当然の如く慢性肝障害→脂肪肝、慢性腎機能障害へと進行します。摂取カロリーを減らすことのみならず、ある一定時間、内臓に負荷をかけないことによる休息が、該当臓器の再生に繋がるとの言う発想です。

2.宿便の排泄

 宿便とは、腸内に長く滞留している糞便のことで、「滞留便(たいりゅうべん)」とも呼ばれます。老廃物が腸管内に長時間滞留すると、牛乳が腐敗菌で腐るように、老廃物が悪玉菌で腐敗し、毒素と悪臭(排ガス)を産生し、毒素は腸管壁から吸収されて血流に入り、身体の隅々まで送られます。ファスティングによって食べ物の消化・吸収の負担が軽減された消化管は排泄に専念できるようになり、その結果、溜まっていた宿便を排泄できると言われています。宿便の排泄がアンチエイジングに繋がるので、ファスティングが有効であるとの考え方です。

3.自己融解作用

 ファスティングにより栄養の供給が遮断あるいは減少すると体細胞は栄養分となるものを体内から探して、それを融解して栄養として利用すると言うものです。その最も顕著な組織として血管壁に沈着した脂肪分が指摘されています。血液中のコレステロールや中性脂肪は元より、動脈硬化の正体である血管壁に形成されたアテローム(コレステロールの塊)も自己融解を起こすとされます。動脈硬化が改善すると、臓器への微小循環が改善されますので、生体の各種臓器が若返り、それが全身のアンチエイジングに繋がると言う発想です。

4.眠っている本来の力を蘇らせる

 過食の時代を生きる我々は体内に過剰なエネルギーを溜め込んでおります。ファスティングは体内の余分な栄養を取り除き、身体に対して飢餓状態と言うストレスをかけます。本来の人間は農耕も家畜も行わない旧石器時代の人類と同じ遺伝子であると考えられております。体内に過剰なエネルギーを溜め込んでいることは本来の姿ではなく、ファスティングで飢餓状態のストレスをかけることで眠っている本来の力を蘇らせると主張するむきがあります。

5.内面的な効果

 ファスティングを実践している人の言葉です。「何より実感できるのは、まず味覚の変化でしょう。普段から外食が多い方は特に、濃い味付けや化学調味料などによって、味覚が麻痺しているもの。現代に多い糖尿病や高血圧、肥満なども味覚の狂いと深く関わっていることは自明の理です。たった数日であっても固形物を摂らない期間をつくることで、味覚はリセットされ、素材そのものの味を感じることができるようになっているのです。」
 また、今まで当たり前のように食べていた食事を、数日ぶりに口にする回復食のお粥のあまりの美味しさに中には涙を流す人もいると、、、。それは美味しさに対しての感動だけではなく、食べられる有難さや感謝の気持ちも合わさってのことかも知れません。ファスティング後は、体のリセット、デトックスは勿論のこと、心の変化を実感する人も少なくないと言われております。

6.サーチュイン(Sirtuin)遺伝子活性化による老化抑制作用

 サーチュイン(Sirtuin)遺伝子は、長寿遺伝子または長生き遺伝子、抗老化遺伝子とも呼ばれ、その活性化により生物の寿命が延びるとされます。サーチュイン遺伝子の活性化により合成されるタンパク質、サーチュイン(Sirtuin)はヒストン脱アセチル化酵素であるため、ヒストンとDNAの結合に作用し、遺伝的な調節を行うことで寿命を延ばすと考えられています。
 サーチュイン遺伝子を活性化にする代表的な方法は、「カロリー制限」であります。カロリー制限がなぜサーチュイン遺伝子の活性化を引き起こすのか、機序は明らかになっていませんが、軽い飢餓状態を作り出し、細胞にちょっとしたストレスを与えると、それまで眠っていたサーチュイン遺伝子が“目覚め”、老化に対抗する働きをすると考えられております。


◇ リラクセーション(relaxation)によるアンチエイジング

 現代はストレスフルな時代であり、持続する過度の緊張感、仕事が夜にまで及ぶ不規則な生活、睡眠不足、暴飲暴食などによる、胃腸障害や精神症状を来たす人は増加しております。見かけ上の平均寿命の延長はあったとしても、社会全体としては健康寿命に合致していない印象です。勉学や仕事において緊張感は必要であり、言うまでもなく、通常の生活においてストレスは不可避なものと考えます。しかしながら、日常生活のどこかに「リラクセーション(relaxation):緊張を緩めて精神的平衡を取り戻す」、そんな時間を持つことで心身の若返り、アンチエイジングが可能になると考える次第です。ここでは医療講演に使っているスライドでご説明いたします。

1.免疫力の向上

 心身のリラクセーションにより自律神経の活性化が交感神経よりも副交感神経優位になると、ナチュラル・キラー(NK)細胞の活性化など免疫力の向上が起こるとされます。これはがんをはじめとする各種疾病の予防に繋がります。

リラクセーションスライド1

2.血管拡張作用

 副交感神経優位は血管平滑筋に対する弛緩作用があり、その結果、血管の拡張は血圧を低下して動脈硬化を予防し、臓器血流量の増加は臓器の若返りを惹起いたします。

リラクセーションスライド2

3.心の若返り

 心身のリラクセーションは精神(頭)の休息に繋がり、内なる叡智、意欲の余地を生み出します。これは心の若返りであります。

リラクセーションスライド3

4.リラクセーションの方法論

 リラクセーションをどのように生み出すかは個人で異なると思います。ここでは、各方法についての説明は別の機会に譲るとして、リラクセーションを生み出す手段を列挙いたします。

 1)十分な睡眠
 2)ぬるい湯(39〜40度)で15分以上の入浴
 3)瞑想
 4)笑い
 5)音楽鑑賞
 6)パワー・スポット

 等々でしょうか?

スポンサーサイト

がん告知のあるべき姿 〜ある、がんセンターに紹介した末期胆嚢がん症例から〜


 最近、がんセンターに関わる不快な出来事があって、最近のことですので詳細は申し上げませんが、以前にもあった似たような出来事をご紹介して、当ブログにて過去にも取り上げた「がんの告知」について考えたいと思います。


◇ 60歳代 男性 末期胆嚢がん症例

 場所と時期については特定いたしません。関東圏には県立および国立のがんセンターが複数個ありますので、ここでの「がんセンター」とはその中の1つと言うことです。ある日の外来に以下の患者が受診されました。

1.患者プロフィール

60歳代 男性

初診時問診および所見

 主 訴:腹部膨満感
 現病歴:約1月前より腹部膨満を自覚しており、この数日で増強してきており、食事摂取も困難となったため来院した。体重の増減については不明。便通は良好。疼痛なし。
 既往歴:特記事項なし
 家族歴:特記事項なし
 現 症:眼瞼結膜に貧血なし、眼球結膜に横断なし。腹部全体は均一に膨満し、触診にて波動が認められることから腹水貯留が疑われた。腹満感はあるものの圧痛点は見られなかった。

検査データ

 末梢血:正常範囲内
 生化学:血漿蛋白正常、軽度の肝機能障害、ALP異常高値、電解質・腎機能正常、炎症反応なし、CA19-9(腫瘍マーカー)異常高値

画像診断

 超音波:腹部エコーでは大量の腹水貯留と肝内に大小複数の低エコーを示す腫瘍性病変が認められた。肝内胆管の拡張なし。胆嚢壁のびまん性肥厚が認められ、ドップラーエコーで豊富な血流が考えられた。胆嚢結石はなし。肝十二指腸間膜にリンパ節腫大を示唆する低エコー腫瘤が散見された。膵、脾、腎に異常所見なし。
 腹CT:腹腔内に大量の腹水貯留が認められた。肝両葉に転移性腫瘍を疑う大小多数の腫瘍性病変が認められた。肝内胆管の拡張なし。胆嚢は萎縮して全体に壁肥厚が見られ、強く造影された。肝十二指腸間膜にリンパ節腫大を示唆する腫瘤性病変が散見された。大網および腸間膜に細かい結節性病変が無数に認められた。膵、脾、腎に異常所見なし。
 GIF:胃内視鏡では食道裂孔ヘルニア、慢性萎縮性胃炎の所見のみ。
 TCF:大腸内視鏡では小ポリープが数個見られるのみ。

腹水細胞診

 エコーガイド下に行った腹水穿刺にてclass V(悪性), adenocaricinoma(腺がん)を強く疑う。

2.本人家族への説明

 上の臨床所見からは、がん性腹膜炎状態は確定で、病理診断には至らぬものの、画像からは多発性肝転移を伴う胆嚢がんであり、すでにStage IVbの末期状態であることは明白でありました。一連の検査が終了したところで、本人、家族(奥さん)を前にして、画像を供覧しながら、胆嚢腫瘍(悪性)が強く疑われ、その腫瘍細胞が肝内に複数個転移しており、また腹腔内に拡がっており(腹膜播種)、それに伴う多量の腹水貯留があります、とご説明申し上げました。
 黙って聞いていた患者は、「そうですか。その胆嚢腫瘍(悪性)とはがんと言う意味ですか?」と質問され、「そうです」とお答えしました。「ふ〜ん、そうか!」と、顔色一つ変えないこの、温厚そうな60歳代前半の中年男性に、この人なら一緒にがんと戦って行けそうかな?、との感覚を持ちました。「で、何か治療法はあるんですかね?。あるいはあとどれくらいもつものかね?」との質問に、「手術の適応はありません。胆嚢の腫瘍に対する化学療法はありますが、今、腹水貯留が著明で、食事摂取もできない状態では難しいです。まずは、腹水を抜いて、利尿剤で腹水貯留を予防しましょう」、症状が出てわずか10日ほど、まだ2度目の面会ですので、予後については「まだ、治療が始まったばかりの、今の段階でその後のことを考えるのは早いですよ」と申しました。

 手術適応のない進行胆嚢がん
 まずは腹水コントロール、次いで化学療法の方針を説明
 生命予後については「まだ考えるのは早いですよ」と


 患者本人とのやりとりは至極、淡々としており、十分な意思疎通が図れておりました。恐らくは、迅速で行った諸検査の間に、良くない病気であることを悟ったのか、初日の採血結果はお渡ししておりますので、その異常な腫瘍マーカーの値に対してネットで調べたのだろうと思われました。しかしながら、同行した奥さんは、そんな病態とは思っておらず、みるみる顔色が変わり、ついには取り乱して、「本当ですか?、もっと良く調べて下さい」と詰め寄って来ました。「やあ、先生の言う通りだと思うよ」と患者本人の言葉に、「いえ!、信じられないわ!」と奥さん、「これ止めなさい」、などと夫婦間のやりとりの後、ついには奥さんより「がんセンターにお願いします」とのことでした。

3.がんセンターへの紹介

 こうした場合、患者、家族の希望があるのに、それに抗い紹介状を書かないでいることはできません。それに、無駄とは知りつつも、本人はともかく特に奥さんを納得させることが治療の最初の段階であることは明白でありました。「分かりました、紹介状を書きましょう」と申し上げましたが、一つだけ、良心的対応をしてあげました。それは、がんセンターの、「セカンドオピニオン外来」ではなく、普通の「肝胆膵外科外来」への紹介としたことです。「セカンドオピニオン」と付くだけで、保険の効かない万とする受信料が加算され、それは自費となります。私の中では診断と治療法に迷いはありませんので、患者に余計な負担を与えることがない道を選びました。画像をCD-Rに複製して、紹介状は患者と奥さんの前で作成、文面の概要は以下の通りです。

 *****

診断:胆嚢がん疑い、多発性肝転移疑い、がん性腹膜炎による腹水貯留状態

 採血結果、画像より、上記診断に至りました。本症例に対し、腹水ドレナージ、利尿剤によるコントロールの後、ジェムザール+CDDPまたはTS1による化学療法を考えておりますが、貴科的診断および新しいレジメン、あるいは先進治療などありましたら、併せてご教示いただければ幸いです。

 *****


4.がんセンターからの返事と患者への対応

 可能な限り最短でがんセンターの外来の予約を取り受診していただきました。あっさりと返事が郵送されて来て、文面は以下の通りでありました。

 *****

 ご紹介ありがとうございました。ご本人とご家族に、病態は貴院からの紹介状の内容に相違ないこと、治療法についても異論ないことを説明させていただきましたが、腹水ドレナージなど入院加療が必要なものに対しては当院では対応できないことをお話しさせていただきました。以上です。

 *****


 まあ、こんなもんだろうと思っていましたが、予定の外来に受診された患者とその奥さんには、驚くほど、見る影もありませんでした。一番、驚いたのは温厚そうに見えた患者自身がすごくご立腹で、「あの若造が!」って鬼の形相、「すました顔して言いやがって!」とかなり怒っておりました。
 落ち着いて話を聞いてみたところ、がんセンターの肝胆膵外科外来に受診した患者と奥さんに対して、40歳代くらいの男性医師が対応、私からの紹介状を読んで、ちらっとCTの写真に目をやって、顔色一つ変えずに淡々と口を開きました。「この紹介状の内容はご存知ですか?、全くこの通りだと思いますが、だいたい保って3ヶ月ですね。当院には特別な治療はありませんが、こちらに書かれている化学療法に効果があるかどうかはやってみなければ解りません。緩和ケアか化学療法か、どちらかを選択することになります。よく相談して来て下さい」、とのことでした。すごく事務的で横柄な態度だったとのことです。

 だいたい保って3ヶ月
 緩和ケアと化学療法のどちらかの選択
 事務的で横柄な態度


 患者と奥さんは、がんセンターの医師の言葉に激しい絶望感に陥ったと同時に、初めて会って数分であっさりと生命予後を告げ、緩和ケアと、効果が不確かな化学療法の選択を迫る、がんセンターの医師のやり方に激しい憤りを感じているのは明らかでありました。
 「先生、なんとかよろしくお願いいたします」、奥さんからです。「私からも頼みます。先生、まあ、見捨てないで下さいよ」、こちらは患者さんからです。早速、入院として、腹腔内に管を留置、腹水を少しずつ抜くようにしました。

5.その後

 その後については、ほぼ予想通りの経過でした。利尿剤を強力に使っても腹水貯留は治ることを知らず、腹腔内の管からは1日に2-3リッターの排液がありました。腹部膨満は改善しましたが、食欲は全く戻らず、心窩部に痛みを伴うようになりましたので、麻薬の治療が開始されました。患者はそれほど死の恐怖を露わにすることはありませんでしたが、逆に生きる希望は全くない状態で、言うなれば心を無にしているような、そんな状態でした。

 心を無にした?入院生活

 ほとんど1日を傾眠傾向で過ごして、栄養状態がみるみる不良となり患者に対して、もちろん化学療法はあり得ない選択でありました。時々は外泊で少しでも自宅での生活を支援しましたが、初診から2ヶ月ちょっと、血圧低下と昏睡が訪れ、奥さんに看取られて永眠されました。苦痛が軽度であったのが幸いでした。

 こうした経過の中で、あの、がんセンターの医師からの言葉がどれほどの意味があったのか?、逆に、あれが無ければ、私はもっと元気になる可能性や、奇跡と言うものをお話して激励できたと思いました。


◇ 国立がん研究センター「がん告知マニュアル」と実際

 実は、上で申し上げたようなケースを4、5件は経験しております。がんセンターが悪いわけではありません。たまたま、応対して医師の資質の問題だと思います。がんセンターをかばうわけではありませんが、一応、以下の如くマニュアルが存在することをご紹介いたします。

 *****

がん告知マニュアル

目 次

Ⅰ.はじめに
Ⅱ.告知における一般的な留意点
 1.基本的姿勢
 2.家族への対応
 3.来院の状況に応じた告知
 4.患者が不満に感じている点
 5.告知技術の学習
Ⅲ.告知後の精神的な反応とその支援
 1.ストレス反応を示しやすい要因
 2.告知に対する精神的反応
 3.不安と抑うつ
 4.精神的支援と精神科医の参加
Ⅳ.おわりに
Ⅴ.参考文献

 国立がんセンター病院では、がん患者すべてにがんの病名の告知を行っており、本マニュアルは、国立がんセ ンター病院で医療従事者が利用しているものである。

Ⅰ.はじめに

 がん告知に関して、現在は、特にがん専門病院では「告げるか、告げないか」という議論をする段階ではもはやなく、「如何に事実を伝え、その後どのように患者に対応し援助していくか」という告知の質を考えていく時期にきているといえる。しかし、「事実をありのままに話す」という名目のもとに、「ただ機械的に病名を告げる」ことへの 批判も一方で高まってきている。こうした現実を踏まえ、告知を行っていく際の基本的な心構えについて、特に告知を受けた患者の精神面の反応や問題点に着目し、その対応も考慮にいれたマニュアルを作成した。本マニュアルが今後、国立がんセンター病院で働く医療者にとって、告知を行っていく際の一助となり、さらには自らの告知のスタイルを築いていく上での参考となれば幸いである。

Ⅱ.告知における一般的な留意点
 
1.基本的姿勢

1)本人に伝えることを原則とする。

2)初診から治療開始までできるだけ同じ医師が担当し、人間関係や信頼関係が形成されていく中で告知をする姿勢が大切である。これにより、診断や治療の選択肢が複数ある場合に患者が冷静に判断できる、本来のインフォームド・コンセントが可能となる。状況により途中で担当医が交代することもあり得るが、この場 合でも担当医間の連絡を密に取り合い、告知に関する部分で患者との信頼関係を崩すことがないように留意する。

3)説明をする場所にも配慮が必要であり、患者が十分に感情を表出でき、プライバシーが保てる空間が望ましい。電話や立ち話で告知を行うようなことはしない。電話で告げられた患者の 55%が、告知に対して否定的な感情を示したという報告もある(Lind SE et al, 1989)。粗雑な方法で告知された患者や家族は、その時の医師の思いやりのなさを決して忘れることはない、といわれている。

4)初対面のときから一貫して真実を述べることを心がけ、わかる範囲の情報をその都度伝えていく。未確認情 報でがんと決めつけず、「疑い」や「可能性」から出発し、確診を得た時点で正確に伝える。

5)正直に正確に説明することは必要であるが、患者の状態も考慮せず、ただ一方的に事実だけを話し、あと は患者側でうまく対処していくように、といった姿勢は決してとるべきではない。

6)時に患者は、「あなたは進行したがんであり、私としては何もできない。これといった治療法はない」などと突 き放されたように言われることがある。このような時に患者が抱く感情は失望、怒り、諦め、疎外感である。医 師は患者に対して、希望も絶望も与えることがある立場にいることをよく認識しておくことが大切である。

7)外来での告知も日常的に行われるが、時間をかけて説明し、その後の配慮を十分に行う必要がある。不安 が強い患者については、担当医が精神科医に相談する必要も生じうる。また時には、すべての外来が終 了した後に、改めて別に時間をとって再度十分に話し合ったり、当日の夜に患者の自宅へ電話する、など して患者を励ます等の配慮が有効な場合もある。

8)患者は医師に対して遠慮があり、場合によっては恐れを抱くこともある。このためその場では感情を表現で きなかったり、医師の言うことには従うべきだと考え質問できず、疑問を残してしまうことがある。しか し看 護婦に対しては自分の気持ちを正直に話したり、疑問点を尋ねたりすることがよくあることから、看護婦を通 して患者の本当の気持ちや訴えを聞くことは医師にとって大切である。医師と看護婦の協力体制は、がん 告知の場面でも極めて重要である。

9)あせって一度の説明で全部の内容を話してしまおうと思わずに、必要があれば段階的に、何度も面接を行う。

10)常に患者の立場に立ってものを考えること、判断を押し付けないことが重要である。

2.家族への対応

1)「家族には先に知らせない」のが原則である。患者本人に告知を希望しない家族が一般的な根拠とするのは、「患者は気が小さいから自殺をするかもしれない」という考えであるが、この危険は通常考えられているよりもはるかに低い(Oken D, 1961)。ただし、自殺の可能性は常に考慮に入れておかなければならない。

2)例えば紹介で来院した際、他院で家族のみに告知が行われており、その家族が告知に強く反対する場合には、時間をかけながら繰り返し家族を説得していく。なおこのような場合に、紹介医の対応について、「ま だこんな古い対応をしているのか」などと非難するような発言をすると、患者と紹介医との信頼関係を崩すことになるので注意が必要である。

3)がん診療における家族の意味は極めて大きいので、がんかどうかの結果が明確になった時点で、家族にも一緒に説明を聞いてもらうようにする。患者を最優先するという立場に立った上で、家族に患者の状況をできるだけ正確に知ってもらうことは極めて重要である。

4)時には家族は患者自身以上に動揺し、説明を正確に記憶あるいは理解していないようなことも多い。従って、「家族は患者ではないから少々のことは言っても大丈夫」と安易に決めつけず、必要があれば家族に対する支援も行っていく。この場合も、担当医は精神科医に相談することが有効な場合も多い。

3.来院の状況に応じた告知

A. 精密検査(確定診断)前

1)検診で異常を指摘された場合
a. 「がんではない」と言われたいという願望と、「がんではないだろうか」という不安とが交錯している複雑な心境であることをまず念頭に入れる。
b. 検診の結果をわかりやすく説明するとともに、次に精密検査として何を行うか、その検査の意義とそれによってどこまで診断が進むかを説明する。
c. 精密検査で診断のつく可能性のある病名について述べるが、この時にがんであることもあり得る、ということも説明しておく。あえて「がん」という言葉を出すほうがよい。

2)症状がある場合
a. 特に、不安を長く抱きながらも我慢してきた人や、恐怖のために受診を避けてきた患者は、緊張感のために説明を十分に理解できていないと考え、より丁寧に説明していくことが必要である。
b. 症状から考えられる病態、病名について、どのような可能性があるかを、がんを含めて説明する。
c. 診断をつけるためにどのような検査があり、どういう手順で診断を進めていくかを説明する。この際、対症療法で対応可能な痛み、発熱、咳嗽などの症状の緩和については、診断をつけることと並行して積極的に行っていく。

B.精密検査の結果(確定診断)を伝える場合

a. 検査が終わって診断が下されるまでの間、患者の不安は頂点に達していることを忘れてはならない。初診から精密検査を経て、確定診断に至るまでの間で最もストレスが高くなるのは、診断が告げられる直前であるという報告もある(Gustafsson O et al, 1995)。
b. 組織検査でがん細胞が確認された場合には、異型細胞などという曖昧な表現はせず、「先日の組織検査で明らかながん細胞が確認されましたので、○○がんということになります」と明確に話す方がよい。
c. 診断が確定した時に状況も考えずに、「大至急入院しなさい。さもないと大変なことになってしまいます」と、いたずらに患者の不安を助長させるようなことを言うのは避けるほうがよい。

4.患者が不満に感じている点

 吉澤(1994)が、1992 年 7 月〜1993 年 2 月に国立がんセンター中央病院で術前患者を対象に行った、告知に関する聞き取り調査の中では、、、

 ・説明が専門的すぎる
 ・もっとわかりやすくかみ砕いて説明してほしい
 ・一般論でなく、自分はどうなのかをきちんと教えてほしい
 ・そこまで言わなくてもいいのでは、と思った
 ・もう少し闘病の励みになるような希望や保証のある、親身になった説明がほしい

 、、、という指摘がなされていた。

5.告知技術の学習

 患者にがん告知を行うためには、少なくとも告げ方と告げた後に患者を支えていく技術が必要である。このような技術を学ぶことなく患者にがんと伝えることは、糸結び、メスやハサミの使い方、術後管理を知らない医師が手術の執刀医になるのと同じである、とまでいわれている。この技術の習得のために、、、

 ・先輩医師が行う告知の現場に必ず何度かは立ち合う。
 ・新任の医師・レジデント・看護婦を対象に、がん告知に関する講習会の実施を計画中である

 ※定期的な実施を計画しているが、特に着任後最初に開かれる講習会になるべく参加していただきたい。この場合、教育用ビデオを用いたり、模擬インフォームド・コンセントを行ったりすることも考えている。

 ・講演会を企画する。また講習会などの案内を流す

Ⅲ.告知後の精神的な反応とその支援

1.ストレス反応を示しやすい要因

 診断とその内容の告知を受けた後に、患者がストレス反応を起こしやすい指標(危険因子)として、、、

 ・診断時に多くの身体症状を有している
 ・家族内に、夫婦間の問題などを抱えている
 ・周囲からの援助が期待できない
 ・医師が援助的ではないと感じている
 ・精神科的な既往(特にうつ病)がある
 ・心配しやすい性格傾向がある
 ・悲観的に物事を考える性格である

 、、、といった点が指摘されており(Weisman AD, 1976)、患者の経過をみていく上で参考になるのではないかと思われる。

2.告知に対する精神的反応

がんを告知されたあとに患者が示す通常の反応として、Holland JC ら(1990)は、次のような段階モデルを考えだしたが、他にもほぼ同様の報告がなされている。

1)第1相;初期反応期/1週間以内
 まず、告知された内容を信じようとしないか、一時的に否認することで特徴づけられる。患者は後なってその時のことを、「頭が真っ白になって、まるで自分自身に起こっていることではないかのようだった」と述べることがある。またある人達は「やはりそうだったか」という絶望感を経験する。

2)第2相;苦悩・不安の時期/1〜2週間
 苦悩、不安、抑うつ、不眠、食欲低下、集中力の低下などの症状が交互に何度もやってくる。不安が強く集中力が低下しているために、同じことを繰り返し尋ねてくる時期でもある。

3)第3相;適応の時期/2週間以後1ヵ月〜時には3ヵ月
 現実の問題に直面し、新しい事態に順応するようになる。またそう努める。なお、112 人を調査し、立ち直りに1ヵ月以上要した 11 人のうち 9 人までが早期胃がんの患者であった という報告があることから(笹子, 1992)、ショックの程度や立ち直りに要する時間は病期や予後と必ず しも相関しないことが示唆されている。

3.不安と抑うつ

 上記の経過を経た後でも適応することができず、苦悩が続く患者に最も多い症状は、不安と抑うつである。告知後1ヵ月以上を経過しても、不安や抑うつ症状(不安感、将来への絶望感、イライラ感、恐怖感、不眠、食欲 低下など)がみられる場合には、「がんになってしまったんだから仕方がない。当然の反応だろう」と考えずに、 患者の精神状態を深く配慮し支えていかなければならない。特に国立がんセンターの医師は、診療や研究、 公的委員会出席など多くの業務を抱えており多忙であるが、がん患者を担当する以上、十分な時間を割いて 対処すべき最も重要な課題である。

4.精神的支援と精神科医の参加

1)担当医として自分がしっかりと支えていく覚悟があること、また常に精神的な支援を行う準備があることを、告知をした時点で患者にはっきりと伝える。その上にたって信頼関係を強化していけば、患者は病名や病態を知ったことによって、精神的に大きく不安定な状況に陥ることは少ないと思われる。

2)しかし担当医だけで支えていくのが困難と思われたり、精神科医による治療がより好ましいと判断された場合、また患者の精神状態をどう評価してよいのか悩む場合には、早めに精神科医に連絡し、対応を十分に協議することは有効である。たとえば、、、

 ・精神科疾患の既往がある場合
 ・自殺の危険を感じた場合
 ・不眠が出現し睡眠薬を投与しても、コントロールがうまくいかない場合
 ・それまでなかったような表情や行動の変化が出現してきた場合
 ・患者自らが、気分の落ち込み、不安感、焦燥感をしきりに訴えてくる場合
 ・生命予後を実際より重く認識している場合

、、、などである。

Ⅳ.おわりに

 がん告知はがん診療の第一歩であり、重要な医療行為のひとつである。できるだけ質の高い告知をめざしていくための一助となることを目的に、この小冊子をまとめた。その際、告知を行うにあたり一般的にどのような点に留意すればよいか、告知後の患者の精神的な反応を理解し、それにどのように対応し支援していけばよいかという、2つの大きな側面を中心として考えた。今後は臨床の場において本マニュアルを使用した場合の有用性を評価することが大切であるし、がん告知を行っていく際のより効果的な方策を見い出していくことも必要と考えている。

Ⅴ.参考文献

Gustafsson O, Theorell T, Norming U et al.;Psychological reactions in men screened for prostate cancer. J Br Urol 75: 631-636, 1995
Holland JC, Rowland JH;Handbook of Psychooncology, Oxford Univ Press, New York, 1990, pp273-282 Lind SE, Good MD, Seidel S et al.;Telling the diagnosis of cancer. J Clin Oncol 7: 583-589, 1989
Oken D;What to tell cancer patients. A study of medical attitudes. JAMA 175: 1120-1128, 1961.
笹子三津留;癌の告知̶告知を受けた患者へのアンケート調査結果報告.医学のあゆみ 160: 146-151, 1992
Weisman AD;Early diagnosis of vulnerability in cancer patients. Am J Med Sci 271: 187-196, 1976
吉澤佳子;告知後の患者の心理状況.末舛恵一監修;これからの癌告知をどうするか. インフォームド・コンセントと心のとまどい. pp.72-79, 医薬ジャーナル社, 東京, 1994.
http://www.ncc.go.jp/jp/ncc-cis/pro/ic/020201.html

 *****


 「がんの告知」について多岐に渡って考察を加え、たいへんよくまとまった内容だと思います。「さすがは がんセンター!」と言ったところですが、残念ながら、このマニュアルががんセンターに在籍する医師全員に浸透していないのは事実であります。
 例えば冒頭の「はじめに」の中に、「『事実をありのままに話す』という名目のもとに、『ただ機械的に病名を告げる』ことへの 批判も一方で高まってきている」と指摘されており、まさにここでご紹介した胆嚢がん症例が受けた説明はこうした批判の対象となろうかと存じます。「Ⅱ.告知における一般的な留意点 1.基本的姿勢」の中で「初診から治療開始までできるだけ同じ医師が担当し、人間関係や信頼関係が形成されていく中で告知をする姿勢が大切である」とされておりますが、私の患者に応対した医師は、初めて会って数分であっさりと生命予後にまで言及し、その途中の過程は私の紹介状の通りである、との説明でありました。ここには、人間関係も信頼関係もない、ただ事務的なやりとりでありました。
 マニュアルの「Ⅱ.告知における一般的な留意点 4.患者が不満に感じている点」の中に「そこまで言わなくてもいいのでは、と思った」、「もう少し闘病の励みになるような希望や保証のある、親身になった説明がほしい」とありますが、まさにこれもがんセンターの医師にありがちな対応と言わざるを得ません。これに対して「告知技術の学習」と題して医師教育の必要性を説いていますものの、恐らくは不十分なんだろうと思います。
 「おわりに」の文章の冒頭、「がん告知はがん診療の第一歩であり、重要な医療行為のひとつである」としており、それはまさにその通りです。恐らくは、私の紹介に横柄な態度で応対したあの医師にとっては、がん診療の第一歩との認識はなかったのだろう、ただの雑用に過ぎない時間であったと推察いたします。


◇ 大学病院・がんセンターの功罪

 私は、大学の助手として米国に留学した期間も含めるとトータル12年間を大学病院で過ごしました。がんセンターとの違いは、良性疾患も扱い、肝移植も行っていたと言うくらいで、高度な医療を提供しつつ研究機関、教育機関でもある点では両者は同等であります。この、大学病院もがんセンターも、医者にとって、良いところと悪いところがあります。
 良いところそれは、何と言っても、高度な医療を行うことによる充実感と技術や知識を学ぶ貴重な時間であります。給料が少なかろうと多大な雑用に追われようとも、一般病院では得難いものが大学病院やがんセンターにはあります。悪いところと申しましたのは、「高度な医療」の外側にある(これも立派な)医療に対する興味、関心がなくなる可能性です。複数の合併症症例やかなりの高齢者、手術や化学療法の適応がない終末期の患者は、大学病院やがんセンターでの治療の適応からは外れるからです。


◇ おわりに

 さて、当然の如く、世の中の病に苦しむ人は、大学病院やがんセンターにおける治療の適応がある人ばかりではありません。むしろ、大学病院やがんセンターの対象ではない患者の方が多いくらいです。今回、ご紹介した症例は、紛れもなく後者の範疇にある患者でありますが、行きがかり上、どうしても、がんセンターに一時的にでも紹介せざるを得ませんでした。がんセンターには立派ながん告知のマニュアルがありますが、そこの医師の対応は、いかにも己には興味も関心もない患者に対するものでありました。
 「がん告知のあるべき姿」、それは、5年生存率は95%以上にも及ぶ早期がんと、進行がんですが治療の余地があるケース、そして治療に限界があり、予後が極めて不良である場合と、ケース・バイ・ケースで分けて考えるべきであります。本論に度々出てくるがんセンターの医師のように、医療の大半を担う予定のない人間が、軽々しく予後について語るべきではありません。

 心の通った対応、心を込めた言葉、それこそが「がん告知のあるべき姿」であります。

思わぬ風水の経験;綺麗に磨いてあげたらゴルフ・クラブが喜んだ!?


 昨日、ちょっとした不思議な出来事に遭遇しました。ゴルフのクラブを磨いてあげたら、クラブたちが喜んで、ナイスショットを引き起こしてくれた、と言う話です。スピリチュアルな内容かな?、とも思いましたが、「掃除で開運」と言うのは立派な風水と思われ、「風水の関連とパワー事象」のカテゴリとしてご投稿いたします。


◇ 保有クラブのご紹介

 自分の保有するゴルフ・クラブをここでご紹介する必要はないのですが、セット購入ではなく、単発での無計画な購入を繰り返した結果、なかなか言うことを聞かない、いろんな家庭からの子供を預かる託児所、あるいは多国籍のアスリートが集まったチームのようになっております。ヒーローが日替わりで出る代わりに、信じていたのに裏切られることもしばしばで、世話の焼ける子供たちのような存在です。ゴルフ・バッグに入れている14本のレギュラー・プレーヤーは以下の表の通りです。

クラブ一覧 表

SPALDING ドライバー 写真
SPALDING 1W TourProGrind
:これは友人から譲り受けました、珍しい42.5インチの短尺であります。初心者向けですが、まあまあよく飛び、曲がらないので愛用しております。

BIG BERTHA FW 写真
CallaWay 3W BIG BERTHA
:10年以上前に何万もはたいて購入した古いモデルのスプーンですが、1ラウンドで1〜2回、200Y越えのとんでもない仕事をしてくれる「仕事人」です。

MACGREGOR RED TOURNEY UT SOLE
Macgregor UT4 Red TOURNEY UT
:今、最も信頼して150-160Yを打てるユーティリティです。大きなアーチを作らずコンパクトに振り抜くのがコツとなっております。

スポルディングHIGH BALL III 写真
SPALDING 5-7I HIGH BALL III
:アイアンは2種類のセットがあり、7番アイアンは2本となっております。5-7番にLOFT24, 27, 30の、SPALDING ユーティリティ・アイアンを愛用しております。

CHIPPER WOSS 図
WOSS GOLF CHIPPER WEDGE LOFT 35, 55
:アプローチに大きな課題がある私は2種類のChipperを駆使しておりますが、まだまだ、コントロール不十分です。バック・スピンがかからないのが不満です。


◇ 練習の終わりにクラブを磨いたら!!

 一昨日の土曜日、近所のゴルフ場、アフタヌーン・ハーフを一人で回りました。9ホールで50ですから、ゴルフの腕前はご想像に任せます。安いところなので、芝が禿げているところが多く、ずいぶんと土を被りました。

常総カントリー 写真

 昨日は、一昨日のラウンドの反省を込めて、午前中から練習場です。ウッドを中心に100球ほど打ったところで、「いまいち不調だけれど、今日はここまで!」と椅子に腰掛け、シューズを脱ぎました。ふと後ろを振り返ると、真後ろにお手拭きタオルのボックスがあり、その横にシューズ、クラブ用の濡れた雑巾が積み上げてありました。

加須インターゴルフガーデン写真

 突然、直感が現れ、クラブを「磨いてあげよう!」と思いました。実は恥ずかしながら初めてのことです。パターはそのままで、PWからChipper x 2本、9〜7の普通のアイアン、7〜5のユーティリティ・アイアン、そしてUT4、W5、3、1までです。1本につき2,3分ですが、13本で30分くらいはかかったと思います。クラブに張り付いた緑の人工芝を丁寧に剥がし、ブラシでこすって、雑巾で磨きをかけました。
 全部のクラブをバッグに戻して、帰宅しようとした時、風のせいかも知れませんが、クラブがサワサワと動いており、さも感謝の気持ちを表しているかのようでした。また直感が走りました。「クラブたちは磨いてもらって喜んでいる!」でした。

 磨いたゴルフ・クラブたちが喜びの表現!?

 「今ならこの子たちは私の言うことを聞いてくれる!」と確信し、ゴルフ・シューズを履き直して、手袋をはめて、もう一度、打ち直しました。果たして、芯を食い、ジャスト・ミートの連続で、素晴らしい打球ばかりでした。「こういうこともあるものだなぁ〜!」とかなり心が動かされた時間でありました。


◇ 風水で運が良くなる方法:掃除

 ふと、「掃除すると部屋が喜ぶ」、そんな言葉を思い出しました。ごくごく風水の初歩ではありますが、素人が日常に実践できる開運法であります。早速、ネットで検索したら以下の文章を見つけました。

 *****

風水で運が良くなる方法「全体運を上げる」掃除編

 普段の生活や仕事などで、良い事が続かずに悪い事ばかりが続き、運が悪いと思っていらっしゃる方も多いと思います。どうしたら運が良くなるのかと思っていても、なかなか良い方法が見つからなかったり、いずれ運が良くなるだろうと信じて毎日を過ごされている方がほとんどではないでしょうか。
 風水に興味を持ち、風水を始めようと思っていても、いろんな方法があってどれに手を出したら良いのかわからなくなってしまったり、風水を始めて運を良くしようとしても、縁起の良い置物などを買わなくてはいけないと思われたり、お金がかかるのではないかと思っている方が、もしかしたら多いのかもしれません。方角がどちらが良いということや縁起の良い物などを購入するのには、正しい知識や専門家のアドバイスなどが必要です。本格的に風水を始めるのには奥が深すぎると感じている方もいらっしゃるかもしれません。
 ですが、専門的な知識をあまり必要とせず、普段からしていることを続けることによって、結果的に風水と同じような効果をもたらすことをするとなると、話は変わってくると思います。専門的な知識は、もっと後にして、まずはいつもしていることをきちんとするようにすれば、風水的にみても良くなり、運が開けてくるという方法を紹介したいと思います。

掃除をすることで、全体運を上げる

 その方法は、「掃除をする」ということです。テレビなどで、風水をしている方の自宅訪問や芸能人の自宅訪問などで、綺麗になっている家の中をご覧になった方も多いと思います。運が良い方で、いろんな職業の方で成功している方の共通点は、家や部屋を綺麗にしているというところです。
 この、掃除をしていて、いつも綺麗にしているということが風水的にもとても良いことで、良い運である「福運」が家や部屋に来てくれて、家や部屋に長期滞在をしてくれているので、結果、生活面や仕事面で良いことが起こるということなのです。ですので、答えは簡単です。家や部屋を掃除して、綺麗な状態を保つようにしていれば良いのです。これは、誰にでもできることですので、特別なことをする必要は全くありません。専門的な知識も必要ありません。そして、家やお部屋の住環境を見直して、掃除して、整える事で、運が良くなっていくようにすることで、運が良くなっていきます。
 掃除はいつもしていることですから、新たにお金をかけることなく、無料で始められますし、しかも、運が良くなるとしたら、試してみたくなりませんか?

 *****


 家や部屋は自分の生活環境ですので、掃除することでその「気」を高めてあげることが、運気の向上につながるとの考え方には賛成です。今回、私が経験したのはスポーツの道具でありますが、そう言えば、昔、学生で野球部の頃、よくバットやグラブの手入れをしたものでした。その物への思い入れが高ければ高いほど、大切に扱おうとして、それが運気を引き寄せることを、人間は無意識に知っているのかも知れません。

 ちょっとした日常に風水を感じた次第です。


三浦 大輔(横浜DeNAベイスターズ)、歴代1位タイとなる23年連続勝利


 プロ野球、一昨日、子供の日である5月5日、東京ヤクルトスワリーズとの試合で横浜DeNAベイスターズの「ハマの番長」こと、三浦 大輔 投手(以下、三浦)が今季、初登板初先発で6回を投げ、3失点(自責点は2)、勝ち投手となりました。これは、入団2年目の1993年(平成5年)から23年連続の勝利であり、工藤 公康(現ソフトバンク監督)、山本 昌(中日、現役)のプロ野球記録に並びました。この息が長い選手を「アスリートのスピリッツ」のカテゴリで取り上げます。

三浦投球フォーム写真002

三浦投球フフォーム写真001


◇ 三浦 年度別成績

 まずは、三浦の、横浜大洋〜横浜〜横浜DeNAにおける一昨日までの24年間の投手成績を供覧いたします。ちなみに、大洋〜横浜大洋〜横浜〜横浜DeNAのファン歴40年の私は、今から21年半前の1993年9月、広島戦でプロ初勝利を初完投で上げた試合はスポーツニュースで観たのをはっきりと憶えております。その2年前のドラフト6位の入団は、高卒でありました。昔も今も、桑田(巨人)や中山(横浜大洋)、現代なら大谷(日本ハム)のようなドラフト1位クラスはともかく、高卒のドラフト下位の投手が、2年やそこらで、1軍で勝ち星を上げるのは珍しく、活躍することもないまま引退するケースも多いと思います。思わぬ「拾い物!」と喜びました。

*****

三浦 大輔

1973年12月25日生、183 cm 88 kg、右投右打、高田商、1991年ドラフト6位
1992年 横浜大洋ホエールズ、1993〜2011年 横浜ベイスターズ、2012年〜 横浜DeNAベイスターズ

三浦大輔 通算成績 JPEG
(NPBオフィシャルサイトより)

【三浦 大輔 投手 タイトル】
 最高勝率1回(1997年)、最優秀防御率1回(2005年)、最多奪三振1回(2005年)、
 月間MVP4回(2000年8月、2005年8月、2007年7月、2014年8月)
 オールスター出場6回(2002、2004,2006、2009、2012、2013年)


◇ 三浦 大輔 投手 経歴

 三浦は41歳、奈良県橿原市出身で、横浜大洋〜横浜〜横浜DeNA一筋、24年目の投手です。昨年より兼任コーチとなり、今年の年俸は1億3500万円とされます。「リーゼント」、「ハマの番長」など風貌から来るネーミングに加え、「開幕戦で勝てない」(7戦全敗)、「巨人に弱い」、「「打線の援護がない」、「超スローカーブ」、「二段モーション」など、大洋〜横浜ファンからは良きにつけ悪しきにつけ長年に渡り話題となって来た投手です。

1.プロ入り前

 高田商業高校3年生時の1991年、県大会は春、夏ともに決勝で、同年ドラフト1位で巨人に入団した谷口 功一 投手がエースでいた、天理高校に敗れました。三浦は秋のドラフトにて阪神からの指名を期待していたようですが、横浜大洋よりドラフト6位で指名され入団しました。背番号は46でした。

2.1991年ドラフト指名リスト

 1991年の日本プロ野球ドラフト会議指名リストを以下に示します。実はこの年の横浜大洋のドラフト1位は斉藤 隆 投手であり、彼は東北福祉大学からプロ入りしましたが、現在、45歳になっても東北楽天ゴールデンイーグルスにて現役であり、今年もこれまで2試合に登板しております。

【西武ライオンズ】
 1位  竹下  潤  投 手  駒沢大学
 2位  新谷  博  投 手  日本生命
 3位  熊澤当緒琉  外野手  所沢商業高
 4位  松田 和哉  投 手  長崎南山高
 5位  神野 信也  投 手  新居浜商業高
 6位  千原 淳弘  投 手  日高高中津分校
 7位  渡辺 孝男  捕 手  札幌篠路高
 8位  日月 哲史  外野手  関東高卒

【近鉄バファローズ】
 1位  高村  祐  投 手  法政大学
 2位  江坂 政明  投 手  神戸製鋼
 3位  品田 操士  投 手  花咲徳栄高
 4位  中村 紀洋  投 手  大阪 渋谷高
 5位  背尾 伊洋  投 手  大阪桐蔭高
 6位  森山 一人  投 手  邇摩高
 7位  上山  勲  内野手  北嵯峨高

【オリックス・ブルーウェーブ】
 1位  田口  壮  内野手  関西学院大学
 2位  萩原  淳  内野手  東海大学甲府高
 3位  本東  洋  投 手  三菱重工長崎
 4位  鈴木 一朗  投 手  愛知工業大学名電高
 5位  北川  晋  投 手  浪速高
 6位  西  芳弘  外野手  寺井高
 7位  山本 大貴  投 手  元阿部企業

【日本ハムファイターズ】
 1位  上田 佳範  投 手  松商学園高
 2位  片岡 篤史  内野手  同志社大学
 3位  徳田 吉成  捕 手  東洋大学
 4位  島崎  毅  投 手  NTT北海道
 5位  仲光 秀記  内野手  別府大学附属高
 6位  根本 隆輝  内野手  小松島西高
 7位  金子 貴博  投 手  船橋法典高
 8位  高野 慎哉  捕 手  原町高卒

【福岡ダイエーホークス】
 1位  若田部健一  投 手  駒澤大学
 2位  作山 和英  投 手  東北福祉大学
 3位  浜名 千広  内野手  東北福祉大学
 4位  三井 浩二  投 手  足寄高  ※入団拒否
 5位  山口 信二  投 手  新日本製鐵君津
 6位  本田 明浩  捕 手  新日本製鐵大分
 7位  林  孝哉  内野手  箕島高
 8位  市原  圭  外野手  上宮高
 9位  久保 孝之  内野手  上宮高
10位  田畑 一也  投 手  元北陸銀行

【千葉ロッテマリーンズ】
 1位  吉田 篤史  投 手  ヤマハ
 2位  河本 育之  投 手  新日本製鐵光
 3位  丹波 健二  内野手  東芝
 4位  花島 寛己  投 手  習志野高
 5位  樋口 一紀  内野手  住友金属
 6位  服部 文夫  投 手  九州三菱自動車
 7位  市場 孝之  内野手  国際海洋高卒
 8位  小林  至  投 手  東京大学

【広島東洋カープ】
 1位  町田公二郎  外野手  専修大学
 2位  徳本 政敬  内野手  木本高
 3位  佐藤 貞治  投 手  鎮西高
 4位  金本 知憲  外野手  東北福祉大学
 5位  杉田  勇  捕 手  富士学苑高
 6位  伊藤  真  投 手  八千代国際大学
 7位  小畑 幸司  捕 手  所沢商業高
 8位  大石 昌義  投 手  鳴尾高卒

【中日ドラゴンズ】
 1位  落合 英二  投 手  日本大学
 2位  佐々木健一  投 手  徳島商業高
 3位  若林 隆信  内野手  佐賀学園高
 4位  若林 弘泰  投 手  日立製作所
 5位  井手元健一朗 投 手  四日市工業高
 6位  佐野  心  外野手  いすゞ自動車
 7位  永川 満寿  内野手  西淀川高

【ヤクルトスワローズ】
 1位  石井 一久  投 手  東京学館浦安高
 2位  西岡  洋  投 手  大阪ガス
 3位  増田 政行  投 手  国士舘大学
 4位  津川  力  内野手  明徳義塾高
 5位  高梨 利洋  内野手  札幌第一高
 6位  鮫島 秀旗  捕 手  日生学園第二高

【読売ジャイアンツ】
 1位  谷口 功一  投 手  天理高
 2位  小原沢重頼  投 手  城西大学
 3位  松岡 正樹  捕 手  平安高
 4位  伊藤 博康  外野手  東北福祉大学
 5位  三好 正晴  投 手  川口工業高
 6位  羽根川 竜  投 手  東北高

【横浜大洋ホエールズ】
 1位  斎藤  隆  投 手  東北福祉大学
 2位  永池 恭男  内野手  福岡工業大学附属高
 3位  有働 克也  投 手  大阪経済大学
 4位  斉藤  肇  投 手  静岡 星陵高
 5位  石本  豊  外野手  藤代柴水高
 6位  三浦 大輔  投 手  奈良 高田商業高
 7位  山根 善伸  捕 手  新日本製鐵名古屋
 8位  川北 和典  内野手  元プリンスホテル

【阪神タイガース】
 1位  萩原  誠  内野手  大阪桐蔭高
 2位  久慈 照嘉  内野手  日本石油
 3位  弓長 起浩  投 手  熊谷組
 4位  桧山進次郎  内野手  東洋大学
 5位  中川 申也  投 手  秋田経済法科大学附属高
 6位  工藤 慎明  投 手  筑陽学園高
 7位  木立 章成  内野手  専修大学北上高
 8位  中村 公信  投 手  元田村コピー

 こうして見ると、この年のドラフトは、新谷(西武)、高村(近鉄)、中村紀(近鉄)、田口(オリックス)、鈴木 = イチロー(オリックス)、片岡(日本ハム)、若田部(ダイエー)、浜名(ダイエー)、河本(ロッテ)、金本(広島)、石井(ヤクルト)、斉藤隆(横浜大洋)、久慈(阪神)、弓長(阪神)、桧山(阪神)など日本プロ野球ならびに米大リーグでも活躍した選手を多く排出した年でありました。でも、その中にあってドラフト6位以降で100勝以上は三浦ただ一人ですし、現在まで現役なのは、先にも申し上げた斉藤(楽天)と世界のイチロー(MLB マリーンズ)と3人のみであります。

3.プロ野球選手名鑑のコメント

 正式名「'92プロ野球 12球団 全選手 百科 名鑑」(日本スポーツ出版社)に三浦について以下のように紹介されております。

 *****

46 投手 三浦 大輔

三浦大輔 入団時写真

(生)73・12・25(歳)19(出)奈良県橿原市(利)右投右打(長)181(重)74(歴)高田商ー大洋(92年D6位)(給)400万(評)契約金3500万、140キロの速球とフォークボールが武器。強豪天理高がいるため、昨年の春季大会では、その、天理に敗れて、準優勝。夏の県大会でも決勝で天理と対戦、12奪三振の力投をみせたが、1対3で敗れてしまった。右の本格派で、じっくり鍛えれば面白い。(血)B

 *****


 まず、最初に気づくのは、今年の公式発表では183 cm 88 kgとのことでしたが、24年前の入団時は181 cm 74 kgとのことで、身長が2 cm、体重では14 kgも増加しております。

3.初登板からローテーション入りまで、「二段モーション」獲得へ

 横浜大洋ホエールズ最後の年となった1992年、三浦にとって入団1年目の10月7日の対読売ジャイアンツ戦(横浜スタジアム)に3番手としてプロ初登板を果たすと、打者6人を完璧に抑える好救援を見せました。実はこの試合、最多勝2回、最多奪三振を3回、83年には沢村賞、ベストナインにも選ばれた、1980年代の横浜大洋ホエールズの大エースであった、遠藤 和彦 投手の引退試合であり、横浜スタジアムは超満員の大観衆でありました。まさに、緩やかな新旧交代のターニング・ポイントであったわけです。
 球団名が「横浜ベイスターズ」に変更された1993年9月4日、上でも触れました通り、対広島東洋カープ戦(北九州市民球場)でプロ初勝利を初完投で上げ、この年は3勝3敗の成績でありました。翌1994年はやや伸び悩みの感がありましたが(2勝2敗)、1995年には先発ローテーション入りを果たし、初の規定投球回達成、8勝8敗の成績でありました。
 なお、この年から、振りかぶった後、上げた左足を一瞬空中で静止させる独特のフォームに変更しました。これは練習の遠投から生まれたもので、何気なく試していたら、うまくタメが出来たためそのまま使う事になったとのことです。2006年以降にボークに関する規定の厳格化(2段モーションの禁止)によって投球モーションの変更を余儀なくされましたが、今なお以前の投球フォームの名残が残っております。

4.最高勝率から主力投手入り

 1996年(22歳時)は、5勝10敗と主力投手としては不本意なシーズンとなり、1997年もキャンプで足を痛めてリハビリからのスタートとなり、開幕しても6月が終って1勝3敗と全く調子が上がりませんでした。しかし、7月15日に巨人戦初勝利を上げると勢いに乗り、8月20日のヤクルトとの天王山で1失点完投勝利を記録するなど、終わってみれば、9連勝を達成して10勝3敗で最高勝率に輝きました。同年のオフには背番号を46から18に変更、いよいよ主力投手となりました。

5.1998年、38年ぶりのリーグ優勝

 1998年については別の機会に詳述しますが、この年の横浜の先発投手陣は、三浦(12勝7敗、防御率3.18)の他に、左の野村 弘樹(13勝8敗、3.34)、右の斎藤 隆(13勝5敗1S、2.94)、川村丈夫(8勝6敗、3.32)、戸叶 尚(7勝8敗、5.17)ら各投手がおり、実績と球の力では野村、斎藤が秀でていましたが、川村が開幕投手を担ったことからも分かる通り、誰がエースと言うわけではなく、とにかく権藤 博 監督の「中継ぎローテーション」を駆使して、大魔神、佐々木主浩 投手(1勝1敗45S、0.64)に繋ぐ、そんな戦いぶりでありました。
 この年の三浦は、開幕から絶好調で8月4日の阪神戦に勝って10勝4敗、目標と語っていた15勝も見えていましたが、突然の肝機能障害を発病し、8月22日の中日戦での敗戦後、8月25日に登録抹消、チームが優勝争いをする中、入院生活を送ることになりました。「顆粒球減少症」などと報道されましたが、EBウイルス感染による「伝染性単核球症」であったのでは?、と思います。安静にしていれば自然に治りますし、慢性化することはなく、後遺症は残りませんが、ある一定期間、発熱と咽頭痛があって、休まざるをえない病態です。
 三浦は病院を抜け出し、横須賀のグラウンドで黙々と走っていたそうで、1月後に復帰したところで、マジック3で迎えた10月6日のヤクルト戦の先発では素晴らしい好投を見せました。最終的には、自己最高の12勝を上げ、十分、優勝に貢献した印象でしたが、本人からすれば、最後の正念場である9月を欠場したことは負い目となったでしょうし、もしかしたらその後の選手生活におけるトラウマとなったかも知れません。

横浜セリーグ優勝の記事

6.日本シリーズでは思わぬ大乱調

 38年ぶりにセ・リーグ優勝を果たした横浜ベイスターズは西武ライオンズとの日本シリーズに臨みました。1戦目の10月18日(横浜スタジアム)で、石井 琢朗 選手のバントヒットから横浜の先制点で始まった試合は、野村 — 阿波野 — 佐々木のリレーで9-4で勝利、第2戦目(10月19日)は斉藤 隆の4-0完封勝利と好調な滑り出しでありました。
 第3戦は雨で順延となった10月22日、西武ドームで行われ、シーズンの成績通りに権藤監督は三浦を先発のマウンドに送りました。ところが、2回裏に4四球を出してノーヒットで2点の先制を許すと、3回裏にも無死から連続四球を与えるなど2回1/3で6四球という大乱調、4失点降板となりました。試合は、その後にリリーフした福盛、戸叶も四球を重ねてシリーズ記録となる11四球を与えて大敗となってしまいました(2-7)。実は、三浦は第6戦の先発も予定されていましたが、この乱調で川村に大役を奪われてしまったとされます。
 第4戦(10月23日)は、野村を立てるも2-4で敗戦、対戦成績が2対2のタイとなりましたが、第5戦目は斉藤隆の好投とマシンガン打線の爆発もあって17-5の大勝で、いよいよシリーズに大手をかけました。第6戦、10月26日は先発の川村が好投、阿波野、佐々木と繋いで2-1、横浜は日本一になりました。残念ながら、三浦の日本シリーズにおける登板は2回1/3のみで終わりました。

横浜ベイスターズ日本一 写真

7.1999年、開幕投手 三浦 とナインに意識の違い?

 セ・リーグ優勝、日本一の翌年、野村が肘の手術を受けて1年を棒に振ることになり、権藤監督は開幕投手に斉藤隆ではなく、三浦を指名しました。この時の両投手の状態がどうであったかは分かりませんが、権藤氏の思惑として、前年のシーズン終盤と日本シリーズで思うような仕事ができなかった、斉藤隆より4歳若い三浦をエースに擁立して、今後の横浜ベイスターズの投手陣の柱と考えたのだろうと思います。
 ところが、権藤氏の思惑は大きく外れました。三浦は開幕戦で敗戦投手となって、なんと、この年14試合目の登板で初勝利を上げることとなり、シーズンでは9勝10敗と平凡な成績で終わりました。これにはちょっとしたカラクリがあって、前年の優勝、日本一に貢献できなかった三浦と、その他のナインに意識の違いがあったのでは?、と考えます。

 1999年、三浦と他の横浜ナインの意識の違い?

 この年のチーム打率は当時の日本記録である .294 と、マシンガン打線は最盛期を迎えました。以下に、横浜のスターティングラインアップ、規定打席選手を列挙いたします。

 1番 石 井 131試合537打数157安打 8本 58打点39盗塁 .292
 2番 波 留 130試合568打数169安打15本 70打点21盗塁 .298
 3番 鈴木尚 134試合542打数178安打17本 92打点 7盗塁 .328
 4番 ローズ 134試合521打数192安打37本153打点 3盗塁 .369
 5番 駒 田 129試合519打数151安打 9本 71打点 0盗塁 .291
 8番 谷 繁 122試合427打数126安打11本 51打点 0盗塁 .295

 1番から5番までがシーズン150本安打以上、8番谷繁(現中日選手兼任監督)を含む、6人の規定打席到達選手が打率2割9分以上と、とてつもない打撃陣だと思います。しかしながら、この年の横浜は、前年の優勝、日本一の慢心から雑な野球が目立ちました。三浦が先発した開幕から6連敗のスタートでしたし、佐々木は肘の手術で離脱しました。打撃陣は、言い方は悪いですが、「個人打撃成績のための」シーズンのようでした。そして、それに上手に便乗したのが川村(17勝6敗)と斉藤隆(14勝3敗)でありました。逆に三浦が登板している時は打線が沈黙と言うことが、この時期より起こり始めました。

 三浦と他のナインの意識の違い、それは三浦にはやり残したことがあったのに対して、多くの横浜の主力選手に「達成感」、「慢心」と言った気持ちがあったと思います。三浦がどこまでも野球に対して真面目であったのに対して、優勝後の横浜ナインは野球を楽しむ感覚が感じられました。

 大袈裟な言い方ですし、実際のところはもっともっと多くの要素があるのですが、この1999年の戦い方が、その後の横浜が昨年までの16年間、優勝から遠ざかった原因かと思いますし、逆を言えば、三浦が優勝から17年目の今シーズンまでも現役でいるのは、彼には「やり残したことがあった」からではないかと思う次第です。

8.開幕戦未勝利/巨人戦に弱い

 1999年の開幕投手に選ばれた三浦は以後も6回の開幕投手を務めますが、結果は0勝7敗といずれも敗戦投手となっており、開幕登板での7連敗は日本記録となっております。

 【三浦の開幕投手成績=全て敗戦投手】
  年 度  対戦相手  球 場      相手投手
  99年  ヤクルト  横浜スタジアム  石井 一久
  02年  広  島  広島市民球場   佐々岡真司
  04年  ヤクルト  神宮球場     ペバリン
  05年  中  日  ナゴヤドーム   川上 憲伸
  06年  巨  人  東京ドーム    上原 浩治
  07年  巨  人  横浜スタジアム  内海 哲也
  08年  中  日  ナゴヤドーム   浅尾 拓也

 三浦はセ・リーグ優勝の大詰めで病気欠場となり、日本シリーズでも乱調でKOされました。期待された99年の開幕でも敗戦投手となりました。いつの間にか、「ここ一番で力を発揮できない投手」とのレッテルを貼られてしまい、これを本人も意識したのか?、開幕戦では好投できず、また注目度が集まる巨人戦でも成績は不良でありました。もっとも、三浦が月間MVPを4回獲得したのはいずれも7月8月の真夏であり、春先はスロー・スターターであるとも言えます。また、プロ入り前に入団を希望していた阪神に対しては闘争心があるためか、非常に好成績を残しております。

9.2005年、短い「真のエース」

 2000年からは、優勝の投手陣から、野村が故障、引退、斎藤隆が故障とストッパー転向(2001年、森監督)、川村の不調、低迷があって、1番手の先発ローテーション投手として頑張らざるを得ない状況となりました。2000年は11勝6敗、2001年も11勝6敗と、まずまずの成績ではありましたが、チームで1番であっても、「真のエース」と言えるかどうか?、疑問符が付く投球でありました。2002年からの3年間は、2002年と2004年の開幕投手を務めながら、故障もあって、4勝、5勝、6勝と奮いませんでした。
 そんな彼が、短い間でしたが、「真のエース」と思える時がありました。2005年(27歳時)7月13日から後半戦の投球であります。この年、7月13日以前の14試合では3勝7敗であり、前年(6勝)とほぼ同等な内容でありました。ところが、7月13日からシーズン終了までの14試合では9勝2勝、14試合中13試合で3失点以下、12試合で8イニング以上を投げて5完投、防御率に至っては1.89という驚異的な数字を記録しました。8月には自身2度目の月間MVPを受賞し、9月20日広島戦では完封で4年ぶりの二桁勝利を達成、そして10月12日広島戦でも2失点完投勝利をあげてチームを4年ぶりのAクラスに導きました。結局、三浦は最優秀防御率(2.52)、最多奪三振(177)で球団史上2人目となる投手二冠王に輝き、球団としては86年の 遠藤 一彦 投手 以来19年ぶりとなる200投球回も達成しました。

10.2006年からの「1年おき投手」の4年間とFA残留

 2005年の後半に「真のエース」と思われる投球をした彼ですが、2006年には8勝12敗 防御率 3.45と平凡な成績でした。2007年は少し挽回して、11勝13敗 3.05、2008年はまたも二桁勝利に届かず、7勝10敗 3.56、2009年は11勝11敗 3.32と、俗に言う「1年おき投手」の4年間を過ごしました。この間の2008年オフ、FA権を行使すると、阪神がトラキラーの三浦獲得に動き横浜を上回る契約条件を提示しましたが、三浦は「強いチームを倒したい」と残留を決意しました。

11.引退の危機から復活

 2010年(32歳時)、開幕直前の巨人とのオープン戦で4回、8本塁打を含む14被安打で14失点という大炎上で二軍スタートとなりました。4月9日の広島戦で復帰登板、6回無失点で勝利投手になると、阪神戦、ヤクルト戦と好投を続けましたが、4月30日のヤクルト戦では初回に5失点を喫するなど徐々に打ち込まれる試合が目立つようになりました。5月21日の日本ハム戦では8回を自責0に抑えてダルビッシュに投げ勝つなど意地を見せましたが、続くロッテ戦で移籍した吉見に投げ負けると、そこからシーズン終了まで白星を掴めず、終わってみれば3勝8敗、防御率7.23という大不振のシーズンでした。

 2011年(33歳時)も5月4日の広島戦で初回に梵の先頭打者本塁打から4連打を集中されて3点を失うと2回表の打席で代打を送られ、アクシデント以外では15年ぶりとなる初回KOとなってしまいました。翌日に登録抹消となった三浦は、大きなショックを受けて一時は引退も考えたとされますが、妻の「三浦大輔がこのまま終わっていいの?そんな姿は見たくない」という言葉で三浦はもう一度がんばろうと決意したとのことです。

 妻の「三浦大輔がこのまま終わっていいの?そんな姿は見たくない」との発言

 2軍での三浦は、長距離走中心だった調整を見直して、ショートダッシュで徹底的に下半身をいじめ抜きました。これによって130キロ台中盤まで落ち込んでいた球速が140キロ台中盤まで回復し、7月9日に一軍昇格、翌日の中日戦で先発すると初回に大島、岩崎、森野から3者連続三振、4回裏に小池のタイムリーで先制を許したが、6イニングで9つの空振り三振を奪うなど「三浦復活」を印象付けました。7回表には三浦の代打稲田が勝ち越打を放って三浦に415日ぶりの白星が記録されました。
 8月7日の中日戦では白星は付かなかったが7回を4安打、1四球で無失点に抑えて勝利に貢献、続く14日の中日戦では7回一死までノーヒットノーランという素晴らしいピッチング、その後も21日の阪神戦で7回を自責1、28日の中日戦で6.2回自責1、9月4日の阪神戦で7回自責0(降雨コールドで完封)と5試合連続で自責1以下を記録しました。打線の援護に恵まれず白星は伸びませんでしたが、この年、5勝6敗、防御率2.91という好成績を残し復活しました。

12.2012年、横浜DeNAベイスターズになってから昨年まで

 2012年(38歳時)、親会社がTBSからDeNAとなり、開幕3戦目の4月1日、対阪神戦(京セラドーム大阪)で三浦は勝利投手となり、横浜DeNAベイスターズとしての球団初勝利となりました。7月4日の対巨人戦では2005年8月23日以来となる2507日ぶりの巨人戦勝利を上げ、同時に通算150勝を達成しました。以後も好調を続けて前半戦だけで8勝をあげ、3年ぶりのオールスターに出場しました。最終的にはチームトップの9勝をあげリーグ最多の6完投を記録しました。

 2013年(39歳時)、6月12日のが対ロッテ戦(QVCマリン)で3対0で完封勝利し、小山 正明 投手の39歳1カ月での球団最年長完封記録を39歳3カ月で更新するなど、チームトップの9勝をあげました。

 2014年(40歳時)、投手兼任コーチに就任、開幕から4連敗を喫しますが、7月13日のヤクルト戦で5回1失点で勝利投手となり、米田哲也に並ぶ歴代3位タイとなる22年連続勝利を達成、その後5連勝を挙げてチームの後半戦の巻き返しに貢献しました。8月は1完投を含む3勝0敗、セ・リーグ唯一の防御率1点代(1.20)の活躍で月間MVPに選ばれました。最終的に5勝6敗でしたが、投球回数はチーム5位と健闘しました。


◇ 2015年(41歳時)5月5日の勝利

 5月5日の試合結果は、産経新聞、スポーツ報知およびデイリースポーツの記事をご紹介いたします。その前に、三浦の4回表の投球を動画にいたしました。球威は落ちましたが、コントロールはさすがです。

[広告] VPS


 *****

産経新聞三浦の記事

 今季最多の2万8960人で埋まったこどもの日の横浜スタジアム。主役は今季初登板の41歳、DeNAの三浦だ。

 「1カ月遅れの開幕。何年やっても緊張するけど、この緊張の中でやるために準備してきた」

 二回に先制されたが、四回に逆転。六回に勝ち越されて、三浦はマウンドを降りたが、その裏に再逆転。試合前のロッカーで「三浦さんに勝ち星をつけよう」と気勢を上げた野手陣がバックアップしブルペン陣も最後は1点差で振り切った。

 歴代7位となる実働24年、23年連続勝利は工藤(西武など)、山本昌(中日)のプロ野球記録に並び右腕では最長。「振り返れば長いけど、一年一年の積み重ねですから」と語った。

 くしくもこの日は麻由子夫人の誕生日。ウイニングボールは「家族にプレゼントします」と照れくさそうに笑った。(芳賀宏)

5:5三浦投球 写真


三浦の記事 コピー

◆DeNA5―4ヤクルト(5日・横浜)

 DeNAが、先発・三浦大輔投手(41)の23年連続勝利のプロ野球タイ記録で4連勝を飾り、単独首位に浮上した。女房役の高城がプロ初アーチを放ち、打線もベテランの好投に報いるために奮起。中畑監督も大興奮で、チームの貯金も今季最多の5となった。

 初夏を思わせる日差しを浴びて、ハマの番長がまばゆいばかりの輝きを放った。今季初登板の三浦は、6回7安打3失点(自責2)で今季初勝利。プロ2年目の93年から23年連続の勝利は、プロ野球タイ記録だ。チームも単独首位に浮上。「やっと開幕できました。みんなに勝たせてもらって感謝してます。ご来場ありがとうございます!」。お立ち台から声を張り上げると、今季最多の2万8960人が押しかけたハマスタのボルテージは、最高潮に達した。

 待ちに待ったマウンドだった。24年目の今季は、開幕ローテ争いに敗れて5年ぶりの開幕2軍スタートに。イースタンでは3戦3敗、防御率4・76と結果は出なかったが、ゴールデンウィークの9連戦中ということもあり、巡ってきた先発のチャンス。「同じ気持ちでマウンドに上がってるつもりだけど、やっぱり雰囲気が違う。こういう緊張感の中で投げたかった」。アドレナリン全開で、別人のような投球を披露した。

 山本昌と工藤という、球界のレジェンドに肩を並べた。「1年1年やってきたことの積み重ねなんでね。今は2015年をどう戦うかしか頭にない」というが、胸にある野望を秘めている。「おふたりが作ってくれた新しい道を太くできれば、という思いはある。野球は年齢じゃない、というところは見せたいね」。まだまだ老け込むつもりはない。

 この日は麻由子夫人の誕生日で「こどもの日」。スタンドには高校3年の長女も観戦に訪れていた。「勝ててよかった。女房と子どもに、いいプレゼントになりました」。ウィニングボールを手に、番長は上機嫌で球場を後にした。(片岡 泰彦)

 中日・山本昌投手「素晴らしい記録、おめでとうございます。僕より8つ年下だし、まだこの先、何年も勝ち投手として(記録を伸ばせるように)頑張ってほしい。個人的にも親しいし、200勝まで突っ走ってほしいですね」

5:5ヒーローインタビューに臨む三浦


デイリースポーツ記事

「DeNA5-4ヤクルト」(5日、横浜)

 千両役者には大歓声が包むハマスタのマウンドはよく似合う。DeNAの「ハマの番長」三浦の今季初登板。24年目の“開幕”に、心地よい緊張感が全身を伝った。

 「これを求めていたし、この緊張感の中で投げたかった」。思いは初回の投球から表れる。先頭の山田、続く上田を空振り三振に仕留める滑り出し。中畑監督が「こちらにも伝わるものがあった」と舌を巻く気迫だった。

 同点の六回に味方失策で勝ち越しを許すが、その後の2死一、二塁をしのぐと、打線が右腕の粘りに応える。その裏に女房役・高城の勝ち越し右翼線二塁打など計3得点で逆転。三浦にプロ野球タイ記録となる23年連続勝利をプレゼントした。

 逆境を力に変えてきた。昨季は開幕直後から長い2軍生活を経験。ようやくの初勝利は7月に入ってから。「それも修業。苦しみの先に勝った喜びがある。去年を経験したから前向きにできている」。開幕を2軍で迎えたベテランは、目の奥に強い光を宿していた。

 チームは4連勝で首位に浮上。貯金5と5月以降の単独首位は、ともに8年ぶり。だが三浦が目指す頂は、まだ先だ。「今日は良かったけど、これで終わりじゃないので」。麻由子夫人の誕生日に手にしたウイニングボールを家族の元に届け、次なる戦いへと歩みを進める。

5:5高城と三浦 写真

 *****



◇ 今シーズンの横浜ベイスターズと今後の展望

 さて、長くなりましたが、横浜DeNAベイスターズについては必ずどこかでご説明して参りたいぞ存じますが、今シーズンのベイスターズはまさに「絶好調」です。

DeNAベイ20勝1番乗り記事

 いちいち記事を拾うまでもなく、両リーグ20勝1番乗りは球団史上初の出来事ですし、4月の月間MVPに選ばれた梶谷や本塁打と打点でトップを走る筒香らを中心とした打線に、久保、山口、三嶋、そして今日、巨人戦に予告先発の井納が元気で、不調の高崎、故障のモスコーソは2軍落ちしていますが、そこに三浦が入って来ますと、まだまだ奮闘できる状況であります。

 三浦のプロ入り前から、主戦投手になるまで、セ・リーグ優勝と日本一、そしてその後の浮き沈みをご紹介しました。必ず確実に引退の日は来ますが、ここまで頑張った彼に、最後のチャンスが巡りつつあります。それは、1998年以来、17年ぶり、優勝争いの中で活躍すること、そして前回、2回1/3で降板せざるを得なかった日本シリーズでの登板、勝ち星を上げることであります。それだけはなんとしても、実現させてやりたい、大洋〜横浜ファンの共通した感覚だと思います。

GATEWAY EXPERIENCEの概要 第二版


 ヘミシンク HemiSync(Hemispheric Synchronization 脳半球同調状態)を用いた瞑想を始めたのが一昨年の3月6日、この瞑想法の解説を始めたのが、ちょうど2年前、2013年4月27日であります。まる2年かけてゆっくりと勉強して来ましたが、まだまだ、志半ばであります。さらなるエクササイズを重ねて、目的とする領域に達することを人生の課題として参ります。
 その過程において、当ブログにおいて、より深みのある解説を加えて更新、第二版として掲載して行く所存です。これまでの、私個人の進捗(しんちょく)状況については、また別の機会に統計をご用意してご報告したいと存じますが、ここでは新たな一歩として、「GATEWAY EXPERIENCEの概要 第二版」から再出発です。


◇ GATEWAY EXPERIENCEの起源

 ゲートウェイ・エクスペリエンス(GATEWAY EXPERIENCE)は、モンロー研究所で開催されている、最初に受講する入門コース、ゲートウェイ・ヴォエッジという一週間滞在のプログラムから、1980年代初期に家庭学習用として作られたプログラムで、私が購入した日本語版は2005年より発売されているものです。ヘミシンクを基礎から学びつつ、この世とあの世の架け橋(The Bridge State)といわれるFocus 21という領域までを探索するとされています。

 この世とあの世の架け橋 Focus 21までを探索

 Wave IからWave VIまで6つのアルバムから成り、各アルバムはそれぞれCD3枚を含み、1枚のCDには2トラック入っていますので、全部でCD18巻、36エクササイズで構成されております。Wave IからVIまでを通して学習すれば、ゲートウェイ・ヴォエッジで到達するFocus 21までを体験することができるようになっており、知覚が拡大し、問題解決の方法や創造力の強化、ガイド(Guide)、ハイヤーセルフ(higherself)とのメッセージ交信などが可能とされます。以下、Wave毎の各エクササイズの概要、目標とするFocusのレベルを簡単にまとめてみました。

【ヘミシンクで到達し得る意識レベル】
 C1(Consciousness level 1):通常の肉体と精神が完全な覚醒状態
 Focus 03:物質としての「頭脳」と非物質である「意識」が同調した状態
 Focus 10:肉体は眠り意識は覚醒した状態
 Focus 12:意識を拡張した状態、五感を超えた世界
 Focus 15:時間と空間が無制限、交信したりや過去世を見やすい
 Focus 18:癒しの世界
 Focus 21:物質的世界(現世)と非物質的(精神)世界の境界
 Focus 23:人間的とらわれの世界、地獄
 Focus 24-26:信念系領域
 Focus 27:来世に転生する準備期間、休息の場
 ※Focus levelは49まである


◇ Hemispheric Synchronization 脳半球同調状態の原理

 ヘミシンク HemiSync(Hemispheric Synchronization 脳半球同調状態)は、モンロー研究所によって特許取得されたオーディオ・ガイダンス技術であり、左右の耳から入る音(信号)の周波数を微妙に変えることにより、左脳と右脳が同調して脳全体の同期現象が発生します。この時に脳内の同期で作り出される周波数をバイノーラル・ビート(Binaural Beat)と言います。このバイノーラル・ビート発生時の特殊な脳波が、意識を特別な状態へと誘導するとされます。

ヘミシンクの原理 図

 実際のモンロー研究所で作られたCDでは、静かなリラックス状態、高い集中力など、さまざまな意識状態を作り出すために、何種類かのヘミシンク信号が使われています。これは、レーザー光線がコヒーレントな(整然とした)集中した光の状態を生み出すことに似ています。ヘミシンクは意識を、集中力を伴ったコヒーレントな状態へと誘導します。それによって、人間の精神的能力を高めるために最も適した意識状態へと導いていきます。なお、「Hemispheric Synchronization 脳半球同調状態」はモンロー研究所による造語です。


◇ GATEWAY EXPERIENCEの内容

 ここではGATEWAY EXPERIENCEの6段階のセッション(Wave)の流れと、各々に含まれる6つのエクササイズを順にご紹介します。矢印で示したのは、そのエクササイズで到達する意識レベルであります。

1.Wave I:Discovery(発見)

HS_Wave_1写真

 CD1 #1 Orientation:ヘミシンクの解説 → C1
     #2 Intro to Focus 10:Focus 10の序章、体験 → F10
 CD2 #3 Advanced Focus 10:Focus 10の状態をより開発 → F10
     #4 Release & recharge:恐怖心などの感情制御 → F10
 CD3 #5 Exploration, Sleep:睡眠に至るプロセスを体験 → F10
     #6 Freeflow 10:Focus 10における自由行動 → F10

2.Wave II:Threshold(境界点)

HS_Wave_2写真

 CD1 #1 Intro Focus 12:Focus 12の序章、体験 → F12
     #2 Problem Solving:質問に対する回答 → F12
 CD2 #3 One Month Patterning:1月後の自己パターンをイメージ → F12
     #4 Color Breathing:色呼吸による自然治癒力 → F10
 CD3 #5 Energy Bar Tool:生命エネルギーを活用するツール作製 → F10
     #6 Living Body Map:己の肉体を反映するマップの作製 → F10

3.Wave III:Freedom(自由)

HS_Wave_3写真

 CD1 #1 Lift Off:浮揚のイメージ → F10
     #2 Remote Viewing:状態でサイキック能力の訓練 → F10
 CD2 #3 Vectors:方向性をイメージする訓練 → F12
     #4 Five Questions:人生を導く根源的質問と回答 → F12
 CD3 #5 Energy Food:生命エネルギーを心身に取り込む訓練 → F12
     #6 First Stage Separation:体外離脱の最初の段階 → F12

4.Wave IV:Adventure(冒険)

HS_Wave_4写真

 CD1 #1 One Year Patterning:1年分の己の理想をイメージ → F12
     #2 Five Messages:ガイドからのメッセージ → F12
 CD2 #3 Freeflow 12:Focus 12における自由行動 → F12
     #4 NVC 1:非言語交信(NVC)の訓練 → F12
 CD3 #5 NVC 2:非言語交信(NVC)の訓練 → F12
     #6 Compoint 12:Focus 12における交信ポイント → F12

5.Wave V:Exploring(探索)

HS_Wave_5写真

 CD1 #1 Advanced Focus 12:Focus 12における自由行動 → F12
     #2 Discovering intuition:直感の発見 → F12
 CD2 #3 Exploring intuition:直感の探索 → F12
     #4 Intro to Focus 15:Focus 15の序章、体験 → F15
 CD3 #5 Mission 15 creation and manifestation:Focus 15での創造と具現化 → F15
     #6 Exploring Focus 15:Focus 15の世界をさらに探索 → F15

6.Wave VI:Odyssey(旅)

HS_Wave_6写真

 CD1 #1 Sensing Locale 1:第2の身体でLocale 1(物質界)を知覚 → F12
     #2 Expansion in Locale 1:Locale 1で意識を拡張 → F12
 CD2 #3 Point of Departure:第2の身体の出発点 → F12
     #4 Non-Physical Friends:非物質の存在との交流 → F12
 CD3 #5 Movement to L2 - Intro to F21:Locale 2への移動、Focus 21の序章 → F21
     #6 Freeflow Journey in F21:Focus 21の世界を自由に探索 → F21


◇ GATEWAY EXPERIENCEの目標とするところ

 モンロー研究所のキャッチフレーズに「人間意識の探求、成長と進化」があります。当然のごとく、GATEWAY EXPERIENCEは単なる瞑想やリラクゼーションのための音響効果ではなく、この「人間意識の探求、成長と進化」を目標としたエクササイズ(訓練)であり、その目標とするところを具体的に申せば以下の3つかと存じます。

 1)体外離脱
 2)具現化、引き寄せ
 3)ガイド・ハイヤーセルフなどの非物質の存在との交信


 以下は、GATEWAY EXPERIENCEに含まれるエクササイズを目標とするところ別に分類します。新しいFocusレベルの紹介、経験など、分類不能のものは「その他」として、若干の解説を加えます。

1.体外離脱

 Wave I:Discovery #4 Release & recharge
 Wave I:Discovery #5 Exploration, Sleep
 Wave II:Threshold #6 Living Body Map
 Wave III:Freedom #1 Lift Off
 Wave III:Freedom #2 Remote Viewing
 Wave III:Freedom #3 Vectors
 Wave III:Freedom #6 First Stage Separation
 Wave VI:Odyssey #2 Expansion in Locale 1
 Wave VI:Odyssey #3 Point of Departure

2.具現化、引き寄せ

 Wave II:Threshold #3 One Month Patterning
 Wave IV:Adventure #1 One Year Patterning
 Wave V:Exploring #5 Mission 15 creation and manifestation

3.ガイド・ハイヤーセルフなどの非物質の存在との交信

 Wave II:Threshold #2 Problem Solving
 Wave III:Freedom #4 Five Questions
 Wave IV:Adventure #2 Five Messages
 Wave IV:Adventure #4 NVC 1
 Wave IV:Adventure #5 NVC 2
 Wave IV:Adventure #6 Compoint 12
 Wave V:Exploring #2 Discovering intuition
 Wave V:Exploring #3 Exploring intuition
 Wave VI:Odyssey #4 Non-Physical Friends
 Wave VI:Odyssey #6 Freeflow Journey in Focus 21
 Wave VI:Odyssey #1 Sensing Locale 1

4.その他

 Wave I:Discovery #1 Orientation:ヘミシンクの解説
 Wave I:Discovery #2 Intro to Focus 10:Focus 10の序章、体験
 Wave I:Discovery #3 Advanced Focus 10:Focus 10の状態をより開発
 Wave I:Discovery #6 Freeflow 10:Focus 10における自由行動
 Wave II:Threshold #1 Intro Focus 12:Focus 12の序章、体験
 Wave II:Threshold #4 Color Breathing:色呼吸による自然治癒力
 Wave II:Threshold #5 Energy Bar Tool:生命エネルギーを活用するツール作製
 Wave III:Freedom #5 Energy Food:生命エネルギーを心身に取り込む訓練
 Wave IV:Adventure #3 Freeflow 12:Focus 12における自由行動
 Wave V:Exploring #1 Advanced Focus 12:Focus 12の状態をより開発
 Wave V:Exploring #4 Intro to Focus 15:Focus 15の序章、体験
 Wave V:Exploring #6 Exploring Focus 15:Focus 15の世界をさらに探索
 Wave VI:Odyssey #5 Movement to L2 - Intro to F21:Locale 2への移動、Focus 21の序章
     
 このGATEWAY EXPERIENCEにおけるエクササイズ目標の、6段階のセッション(Wave)毎の数を示したのが以下の表となります。GATEWAY EXPERIENCEの中で最も回数が多いのが「ガイド・ハイヤーセルフとの交信」であることが見てとれます。「体外離脱」はWave Iより始まって、Wave IIIでは4つのエクササイズがあり、比較的序盤の目標となっているますが、「ガイド・ハイヤーセルフとの交信」は後半のWave IVより本格的なエクササイズとなります。「具現化、引き寄せ」はFocus 12で2回、Focus 15で1回のエクササイズに留まっております。

GEの分類別エクササイズ数

 こうした、Wave I〜VIの流れの中の目標別エクササイズの分布は、必ずしも重要視の程度によるものではないと思います。「体外離脱」は比較的、早期に実感できますが、「ガイドやハイヤーセルフとの交信」は技術的に困難であり、より高いFocusレベルでの実践が要求されるため、後半に分布している、、、。「具現化・引き寄せ」は能動的な意識付けであるため、それほど多くの種類のエクササイズを必要としない、そんなところかと存じます。