アセンションへの道程 〜ある外科医のスピリチュアル〜

アセンションを目指したある1外科勤務医のヘミシンク体験とスピリチュアルおよびその周辺事項への探求をご紹介します

力強い「心と体の若返り」アファメーションのご紹介

 アファメーションの自己啓発における有効性とそのメカニズム、方法論を勉強いたしましたところで、1つ、力強いアファメーションで「心と体の若返り」を促すヘミシンク・エクササイズをご紹介いたします。モンロー研究所で作成されたものです。


「心と体の若返りPositively Ageless with Hemi-Sync」
 2. 調整しましょう


ヘミシンクで心と体の若返り CD図

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 年をとる中で私たちは年齢に伴う肉体の老化についての常識的な考え方をしばしば耳にし、それを受け入れています。しかし、心と体の繋がりについて分かったことに鑑みると、自分自身についてどう考えるか、特に年齢についてどう考えるかを改めることで肉体の状態を変えられると思います。
 このエクササイズでは、創造的なビジュアライゼーションとアファメーションの効果を体験し、現在の年齢における、貴方の最も良い状態を実感します。エクササイズは邪魔の無い静かなスペースで行います。楽な姿勢で、きつい服装は緩めて、目を閉じます。

 しばらく深呼吸をしていきます。吐く息と一緒に体から緊張が放たれるのが感じます。吸う息と共に清らかで新鮮なエネルギーが体に入ります。吐く息で緊張が解き放たれます。清らかで新鮮なエネルギーを吸って、吐き、解き放ちます。ご自分の呼吸を意識しながら深く深くリラックスした状態になっていくのを感じて下さい。リラックスすればするほど新しい感慨や知覚に対してオープンになれます。1から10まで数えますので、リラックスを続けてください。10まで数えた時には深くリラックスし、静かで穏やかな状態になります。

 1, 2, 3, 4

 さらにリラックスします。

 5, 6, 7

 深くリラックスし、さらに穏やかに、、、。

 8, 9, 10, 10

 貴方は今、穏やかで開かれた状態にいます。この状態で年齢に縛られない肉体、心、精神をもたらすご自身の確固としたイメージを作っていきます。貴方がこれから発するアファメーションの語句、一つ一つが貴方の意識と感情、精神と肉体に深く浸透するようにしてください。この時間に縛られない深くリラックスした状態でアファメーションの言葉を声に出して、あるいは心の中で繰り返してください。

 +++ 以下、アファメーション +++

 私の存在のあらゆる部分が、私の意識的な思考や意図を聞き、それに応えます。これから私は、より大きな肉体的、精神的、感情的、霊的能力を造り上げます。

 私の骨格は強度を増し、密度を高めます。骨格が私の肉体と私のシステム全体をこれまでよりしっかりと支えます。姿勢はまっすぐとなり、日々、改善されていきます。関節はより柔軟に、潤滑になります。全ての面でこれまでより楽に自由に動けます。筋肉は強さと柔軟性を増します。私には弾力のある筋肉、容易に伸縮する筋肉が見えます。結合組織は強度を増し、よりよく構成され、快適に伸び縮みします。

 今度は、内分泌系があらゆる身体機能に必要なホルモンをバランスのとれた分量で分泌するイメージをしっかりと作ります。私の免疫システムはこれまでより強化され、能力を高めていきます。免疫システムは楽に体を守り、修復します。

 皮膚はより健康になり、より透明になり、引き締まります。皮膚はしなやかで強くなります。毛髪は強くなり、栄養が行き渡ります。毛は望みの色艶になります。私にとってその色艶とは、、、。私の歯と歯ぐきは強く健康になります。日増しに強く健康になっていきます。

 代謝は私のニーズや活動に合ったものになります。エネルギーを効果的に建設的に使います。体は体温をバランス良く効果的に調整します。暖かくなるべき時は暖かくなり、涼しくなるべき時は涼しくなります。

 五感は研ぎ澄まされ、より明晰に、日々、改善されていきます。知性は日増しに刻一刻と高まります。今の私はこれまでより明敏で、賢く、洞察力があります。記憶力は研ぎ澄まされています。これからの私は生きることへの情熱をより強く感じます。私はこれまでより好奇心が強く、よりクリエイティブに、そしてより知覚的になります。

 実生活においては、他者との感情的な結びつきを深めます。人を信じ、大切にし、うち解けて、気さくになります。新しい経験に対し私はよりオープンになります。新しい学びの機会や、新しい友人が見つかれば快く受け入れていきます。私は人生についての新しい夢を見ます。現実の中に私という無限の存在を夢想します。

 私は今、自分の能力を最大限に引き出せます。私の人生と、私が与え、私に与えられる全ての恵みに感謝します。

 +++ アファメーション終了 +++


 今度は、ご自身の言葉で、ご自分が「こうありたい」と想像することを思い描いたり、確認したりしてください。

 新しく得た信念を意識の奥深くに統合してください。貴方にとっての現実となるよう、その信念を感じ取り、強くイメージしてください。私が声をおかけするまでの間、これを行ってください。

 それでは、はっきりと目覚めた状態へと戻っていきましょう。心を音に委ねて目覚めた状態へと近づいて行きます。これから10から1まで数えて、さらに目覚めた状態に戻ります。1まで数えた時、貴方は完全に目覚めリフレッシュし、エネルギーに満たされます。それではご一緒に、、、

 10, 9, 8, 7

はっきりと目覚めていきます。

 6, 5, 4

 さらに目覚めます。

 3, 2, 1, 1

 完全に目覚め、リフレッシュし、新しくなりました。心身ともに完全に目覚めた意識状態に戻りました。おかえりなさい。

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アファメーション affirmation の自己啓発における効果

 師走は何かと忙しくて文章を作る余裕がなく、それでいてブログをいじってみたくなり、大幅にテンプレートを変えてみたり、プラグインも少し手直ししてみました。少しは見やすくなったように思います。

 さて、最近、気づいたこと、タイトルに示すごとく「アファメーション affirmation の自己啓発における効果」であります。ヘミシンクをやりながら、そのエクササイズの中でしばしばアファメーションを唱えるように指示されます。言われるままに唱える言葉、それはあたかもお経(念仏)、あるいは自分に言い聞かせる呪文のように感じておりました。そういう捉え方で正しいとは思いますが、もう少し、ルールや方法論があって、スピリチュアルに影響する奥の深いもののようです。
 今回、少し自分のやっているヘミシンク・エクササイズを見直しながら、アファメーションのメカニズム、有効性、方法論などを勉強してみました。スピリチュアル的な内容であり、また自己啓発や具現化の方法論でもありますが、やはりアファメーションを行うのはヘミシンクなどの瞑想状態であるのが一般的と考えられ、「瞑想、ヘミシンク関連」の記事とさせていただきます。


◇ アファメーションの定義

 英和辞典を紐解きますと “affirmation” とは「肯定すること」、「断言」、「確認」、「誓約」などと訳されます。もう少し具体的な定義として、「~したい」、「こうなれば良いな、、、」という願望を「すでに~なっている」と断定して繰り返し唱える事で、潜在意識に働きかけ、変化や成長が遠くの未来にあるものではなく「今、ここにあるのだ」という現実を作り出す事と言われています。
 別の言い方をすれば、自分自身に対して「肯定的な宣言」をし続けることによって自己意識を変革する、あるいは自分を望む方向に進ませるための自己催眠であります。成功者や幸せな人はみんな自然と実践している、言葉の力で自分の潜在意識に働きかけ、理想とする自分、希望するものを引き寄せるための最も簡単な方法のひとつとされます。いわゆる「引き寄せの法則」の極めて重要な方法論であります。


◇ ゲートウェイ・イクスペリエンスにおけるアファメーション

 アファメーションの例えとして具体的に、これまで再三にわたりご紹介して参りました、モンロー研究所にて開発されたヘミシンクのプログラムである「ゲートウェイ・イクスペリエンス」におけるアファメーションを掲載いたします。「ゲートウェイ・イクスペリエンス」は精神世界への次元上昇、アセンションを目的としたものでありますので、当然のごとく、アファメーションの内容は、自分自身のスピリチュアリズムに関する理想を語ったものとなっております。

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“I am more than my physical body. Because I am more than physical matter, I can perceive that which is greater than the physical world. Therefore, I deeply desire to Expand, to Experience, to Know, to Understand, to Control and Use such greater energies and energy system as may be beneficial and constructive to me and to those who follow me. Also, I deeply desire the help and cooperation, the assistance, and the understanding of those individuals whose wisdom, development and experience are equal to or greater than my own.”

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 「自分は肉体だけの存在ではない。肉体以上の存在だからこそ、私は物質を越えたエネルギーとエネルギー系を押し広げ、体感し、知り、理解し、コントロールし、使いこなしたい。それは自分やそれに続く人間に有益な何かをもたらしてくれるだろう。だから、自分と同じか自分以上の知恵や経験を持つ知的生命体の協力や援助、理解が欲しい。」

 要点を列挙しますと以下の通りになります。

 1.私は肉体を超える存在である
 2.物質界を超える非物質界とそのエネルギーを会得したい
 3.このことは自分およびそれに続く人間に有益と考える
 4.このために非物質界の知的生命体とのコンタクトを希望する
 5.そうした存在がいることに深く感謝する



◇ アファメーションによる意識・記憶情報の変革

 1つ例えを挙げたところで、ここでは、アファメーションの方法論に入る前に、その効果、メカニズムについてご説明いたします。

1.意識で望むことと無意識に在る願望との差を縮める

 冒頭の定義で申した通り、スピリチュアリズムにおける「アファメーション」は理想の自分や己が望むものを、肯定的に断定あるいは宣言することであります。このことにより、自分の意識で望むことと、無意識に在る願望との「差異」が無くなっていくことで心理的ストレスがどんどん減っていきます。そして、それによってあなたの行動力が向上し様々な可能性が開けてきます。健康でも、豊かさでも、仕事のことでも、安心感から精神的な成長まで、自分にとって本当に大切な望みを見出すことにも繋がります。

2.アファメーションによる記憶情報の変革

 人間が思うこと(= 意識)や行動とは、人間の記憶情報の経路に大きな影響を受けています。また、その過去の記憶情報は無意識のうちに常に自己保存されています。例えば、その無意識による自己保存があればこそ、寝て起きた後にも、自分が自分であるということを認識できるのです。

 人間の意識と行動は記憶情報に基づくものである

 つまり、人間の「今の意識と行動」は常に「過去の経験」に基づいているのですが、全てがポジティブな行動に繋がるばかりではなく、過去の記憶情報の中には、その個人の行動を抑圧してしまうものも含まれています。その記憶情報が個人の意識と行動の可能性を狭めてしまう可能性があるわけです。例えば、積極的に他人に親切にすることの喜びの記憶に対して、お節介と疎まれた記憶も存在すれば、親切にする行為が抑制される可能性があります。

 相反する記憶情報により行動が抑制される可能性

 この人間の記憶情報は、先に申した通り、無意識のうちに常に自己保存され、更新され、記憶情報の経路(習慣)というのものは継続的な「行動」か、衝撃的な経験(大きな感情)によって変革されていきます。そこにアファメーションの効果が関与して来ます。すなわち、アファーメーションによる自分自身の継続的な行動、理想の自分や己が望むものを、肯定的に断定あるいは宣言することが、新たな記憶情報として定着する、記憶情報の変革=「自己改革」を惹起し得るのです。


◇ 潜在意識にアファメーションが及ぼす影響

 上で申し上げたことの一部、繰り返しになりますが、アファメーションは潜在意識に影響を及ぼして良い効果を発揮するとされます。まずは、潜在意識についてのまとめからまいります。

1.顕在意識に対して潜在意識とは?

 顕在意識と潜在意識は、「海に浮かんだ氷山」のように例えられます。水面から突き出している部分が「顕在意識」であり、文字通り「氷山の一角」です。水面下に隠れている部分が潜在意識であり、こちらの占める部分の方が圧倒的に大きく、全体の約9割以上を占め、その部分は当の本人にはっきり自覚できないものとされます。

顕在意識と潜在意識の図 氷山の一角

 顕在意識は「氷山の一角」、90%以上が潜在意識

 顕在意識は、決意したり、判断したり、選択する心の領域であり、望ましいこと、望ましくないことを識別する能力を持っています。悩んだり、不安になったり、願望を持ったりします。これに対して、潜在意識は、過去における考えや、心構えや、欲望の大きな貯蔵庫で、その数百万にのぼる整理棚には毎日の生活の中で、読んだこと、聴いたこと、観察したこと、受けた印象、考えたことが貯蔵されています。潜在意識は、上でも申し上げた膨大な「記憶情報」であり、創造的な洞察力や、直観力の無限の宝庫なのです。

 潜在意識は記憶情報や想像的洞察力・直感力の無限の宝庫

 潜在意識には思わぬ力を発揮する無限の能力が隠されております。この能力は、顕在意識としての心が表面に出ている場合には、それに制約され十分に発揮されませんが、考える前に行動するような、咄嗟の判断において、顕在意識を後退させて潜在意識が前面に出ることがあります。非常事態における「火事場の馬鹿力」や、反射的な行動などがこれに該当します。

 潜在意識の無限の能力

 潜在意識は目が覚めているときでも、眠っているときでも24時間休まず活動しています。睡眠中の夢見は潜在意識に基づくものであり、また閃き(ひらめき)、直感を生み出すのも潜在意識です。潜在意識は、好感や批判などの判断機能をもたず、与えられたものをそのまま受け取り、そのまま蓄積していきます。また現実と想像を区別することがなく、倫理時間空間の影響を受けることがありません。

 潜在意識は記憶情報を客観的に蓄積して、夢見・閃き・直感を生み出す

2.潜在意識へ働きかけるタイミング

 ここまでで、潜在意識を良い方向に持って行くことが、人間の行動においてプラスであることがお解りいただけたと存じます。では、どうやって潜在意識に働きかける、語りかけるか?ですが、最も良い状態は早朝の起きがけや夜の寝入りばなの半覚醒(睡眠)状態、それから催眠状態とされます。

 半睡眠状態あるいは催眠状態で潜在意識へ働きかける

 催眠状態では、意識がないわけでも、眠っているわけでもなく、意識的に自分に話しかけられた話を聞いたり、理解することが出来、考えたり理屈づけたりする能力を保持しています。しかし、催眠中の潜在意識は、より暗示を受けやすくなり、潜在意識と直接コミュニケーションをとることが最も容易になります。瞑想状態は自己催眠状態でもあり、これも潜在意識に大きな影響を与えることができるのです。

 瞑想状態 = 自己催眠状態 → 潜在意識に多大な影響を与えられる状態

3.アファメーションによる潜在意識への働きかけ

 さて、瞑想状態において、アファメーションにより自分に語りかける言葉は潜在意識に静かに浸透していきます。上で申した通り、潜在意識はアファメーションの言葉を忠実に
客観的に記憶情報を蓄積していきますので、アファメーションの反復で潜在意識を大きく変革させることができるのです。

 瞑想状態からのアファメーションで潜在意識を変革


◇ アファメーションの文章の作成手順

 ヘミシンクのエクササイズでは予めアファメーションが用意されていることが多いのですが、自分で文章を作成して、これを瞑想状態で唱えることもできます。むしろ自分の言葉ですので、暗示にかかり易いかも知れません。まずは、文章の作り方を解説します。

1.理想の自分・実現したい事柄を考える

 「動機づけ」がまず大事です。「何に対して、自分への宣言を発動するか」という事です。理想の自分、実現したい事柄、欲しいもの、そうしたものを具体的に列挙するところから始まります。

2.障害となるもの・不足するものを考える

 なりたい自分、実現したい状況が見定まったら、次に「今、そうでない現実」に目を向けて、障害となっているもの、または足りないものを考えます。目的地は決まっているけど、行くための手段がない、道具がない、大きい石が邪魔している、そういうのを客観的に見つめます。

3.アファメーションの文章の作成

 自分の理想や希望、それらに対する障害や、不足するものを明確に認識したら、それらに基づき、自分の希望とするかたちを誘導するように自分に宣言する文章を作ります。言葉にすることでとても強いパワーになります。次に文章作成のポイントを述べます。


◇ アファメーションの文章作成のポイント

1.断定的、肯定的な表現を使う

 言葉の力は強力とお伝えしましたが、アファメーションで一番大事なポイントです。自己宣言文は、意志をハッキリのせるために断定的「〜だ」肯定的「〜できる」という表現を用います。影響を受けやすい潜在意識は、否定語をイメージできません。例えば「XXしたくない」と言っても「・・ない」の部分を認識しないので、結果、一番避けたい「XX」の言葉だけをフォーカスして、XXを引き寄せる結果になってしまいます。

2.結果の言葉で書く

 なりたい自分があるとして、それをそのまま断言しながら言葉にすると「xxになる」となりますが、これはあまり良くありません。「xxになる」という事は、潜在意識からの捉え方でみると「今はxxでない」というイメージを作り上げてしまい、そこから前に進む力が弱くなるのです。これを「XXである」と断言かつ、既にそうなったかのような言い方をしてしまうのがコツです。

3.一人称で書く

 これも大事なポイントです。仕事、お金、恋愛、人間関係でも、「向こうからやってくる」、「得られる」、「相手がなびく」と、自分以外の変化を願うだけでは効果がありません。なぜなら、自分自身の行動を導きだせないからです。「良い仕事をすている」、「お金を得た」、「理想の恋人関係である」、「良い人間関係である」と、自分が主体の文面が潜在意識にインプットされることにより、以後の行動に好影響を与えます。


◇ アファメーションの実践

1.朝と夜の半覚醒状態あるいは瞑想(自己催眠)状態

 先述の如く、潜在意識へ働きかけるタイミングは半覚醒(睡眠)状態あるいは瞑想(自己催眠)状態が適しております。朝起きた直後、夜寝る前の2回、何度も何度も、言葉がしっくり馴染んでくるまで宣言し続けます。あるいはヘミシンクその他の瞑想状態での実践が効果的です。

2.携帯メモや紙に書く

 文章を記憶する、忘れない方法として、携帯の待ち受け画面にしたり、いつも見る手帳に書いたり、目で認識して、心に入れ込む努力をするのも一案です。口にして、耳から入るのと、目で見て入るのでは、また違うパワーの発揮になります。

アファメーションの看板 図

自称通称「イスラム国」:その概要、理念、出来事、歴史的背景と主張など

 先日、マヤ暦によるところの「第5の太陽の終わり」前後における世界情勢の変化をテーマに各年の「出来事」を勉強しましたが、まだ今年が終わっておりませんので、改めて年明けには第二版として投稿したいと思っております。こうした勉強をしていて、将来の世界平和に対して極めて懸念されるのが通称「イスラム国 (Islamic State, IS)」の存在のように思います。今日は、これまでのところのこの団体についてまとめてみました。


◇「サラフィー・ジハード主義」

 イスラム国を語るにはまず「サラフィー・ジハード主義」への理解が必要と思います。昨年9月1日「中東/アラブ/イスラムの歴史的背景」と題してイスラム社会についてまとめましたが、この中でも触れました、イスラム教徒にはシーア派とスンニ派がございます。両者の争いは石油の利権争いに過ぎない現状となっておりますが、元々は、シーア派はムハンマドの血筋を預言者の代理人(カリフ)とする立場、スンニ派はコーランやイスラムの慣習(スンナ)を厳守する立場、とされており、イスラム教の伝承の様式に関する考え方の違いのようです。下図の如くスンニ派の方が多数派となっております。

800px-Muslim_distribution.jpg
シーア派(緑)とスンニ派(黄緑)の分布

 さて、そのイスラム教スンニ派より13世紀から14世紀にかけて発生した考え方に、現状改革の上で初期イスラムの時代を模範とし、それに回帰すべきであるとする思想が生まれました。これがサラフィー主義であり、スンナ派の厳格派とも呼ばれます。「単なる復古主義でなく、回帰すべき原点、純化されるべき伝統がそもそも何であるかを、厳しく問うもの」とされます。コーランと預言者ムハンマドの言行(スンナ)を法源とする法律はシャリーアと呼ばれ、サラフィー主義はこのシャリーアを厳格に施行し、イスラム国家の樹立を求める立場であります。

 サラフィー主義:
 ・初期イスラムの時代を模範とし原点に回帰する考え方
 ・シャリーアを厳格に施行
 ・イスラム国家の樹立を求める立場


 以上の性格上、サラフィー主義は政治性が強いものの、基本的には非暴力的な立場でありました。これに対し、1990年代以降、シャリーア施行などを実現するために武力行使をジハード(聖戦)と位置づけて優先する流れが台頭して来て、これらは「サラフィー・ジハード主義」あるいは「サラフィー主義・ジハード派」などと、サラフィー主義とは区別して呼ばれるようになり、「アルカイダ」など日本メディアが「イスラム過激派」と表現するものの一部はこれにあたります。


◇ イスラム国の概要

 イスラム国とは、当然の如く「国」ではなく、アルカイダとは別個の、イラクやシリアで活動するサラフィー・ジハード主義組織であります。2014年6月29日、カリフ制イスラム国家の樹立を宣言し、組織名の名をそれまでの「イラクとシャームのイスラム国(Islamic State of Iraq and Syria, ISIS)」、別称「イラクとレバントのイスラム国(Islamic State in Iraq and the Levant, ISIL)」から、「イスラム国(Islamic State, IS)」を国名として採用し、シリア北部の都市であるラッカ(下図赤丸内)を首都とすると宣言しました。

シリア ラッカ図

 国家の樹立を宣言しましたが、当然のごとく、欧米諸国や日本、近隣のイラク、シリア、さらには、周辺のシーア派およびスンニ派イスラム教諸国などからも国家としては承認されていません。しかし、首都に指定したラッカでは一般市民より税金を徴収しており、防衛省・保健省・電力省などの省庁を置き、各省庁には閣僚もおり、治安組織(警察組織)も持っており、パトロールカーも巡回させ、また、支配地域の住民のために独自のパスポートを発行、2014年11月13日には、イスラム国独自の貨幣(金貨・銀貨・銅貨)を発行すると発表しております。次第に国家としての体裁を整えつつあります。

 国家としてあらゆる国より非承認
 次第に国家としての体裁を整えつつ


 組織のメンバーはシリア人など現地の人々だけではなく、外国でもメンバーを募集しており、世界80ケ国から1万5000人の戦闘員が集ってきているとされます。同組織では、シリア人よりもむしろ外国人戦闘員のほうが信用されており、外国人戦闘員は、現地人の5~10倍の給料が支払われているされます。インターネット上のソーシャル・ネットワーク・システム(SNS)を用いて、全世界の若者に協力を呼び掛けているという特徴があり、しかもその広報が洗練されていて品質がプロ並みと言われております。

 世界80ケ国から1万5000人の戦闘員
 SNSを用いた全世界の若者への呼びかけ



◇ イスラム国の発祥とこれまでの記事

 2000年頃、アブー・ムスアブ・アッ=ザルカーウィーがヨルダンなどで築いた「タウヒードとジハード集団」を前身とし、アフガン戦争後、イラクに接近し、2003年のイラク戦争後はイラク国内でさまざまなテロ活動を行ったとされます。2004年には、アルカイダと合流して名称を「イラクの聖戦アル=カーイダ組織」と改めましたが、外国人義勇兵中心の彼らはイラク人民兵とはしばしば衝突したとされます。

 2006年1月、イラク人民兵の主流派との対立をきっかけに名称を「ムジャーヒディーン諮問評議会」と改め、他のスンニ派武装組織と合流し、さらに10月には解散して他組織と統合し、「イラク・イスラム国」と改称しました。以下、イラク・イスラム国〜イラクとシャームのイスラム国〜イスラム国とその周辺国の動向を箇条書きに列挙いたします。

2009年

10月25日、12月08日 イラク首都バグダードで自爆テロを実行 両日合わせて282人死亡 1169人負傷

2012年

03月20日 イラク バグダード等数十都市で爆弾テロ 52人死亡 約250人負傷

2013年

04月 アル=ヌスラ戦線と合併「イラクとシャームのイスラム国(ISIS)」、別称「イラクとレバントのイスラム国(ISIL)」に改称
07月21日 イラク バグダード近郊の刑務所を襲撃 武装勢力の戦闘員や幹部を多数含む500人あまりの受刑者を脱獄
08月 シリア アレッポ近郊のシリア空軍基地を制圧
09月 自由シリア軍がシリア軍から奪還 支配していたトルコ国境沿いのアッザーズを奪取制圧

2014年

01月 イラク西部アンバール県ラマーディーと同県都市 ファルージャを掌握
02月 アルカイダ「イラクとシャームのイスラーム国」とは無関係との声明
03月 イラク サマラ襲撃
06月05日 イラク軍によりサマラより撤退
06月10日 イラク モスルを陥落 3千人の囚人を脱走
06月11日 イラク モスルのトルコ領事館を制圧 領事館員ら48人を誘拐
06月15日 イラク政府軍と戦闘 タルアファルを制圧
06月17日 イラク バグダッド北東約60キロのバアクーバまで進撃
06月17日 イラク首相府 サウジアラビアの財政支援を指摘 避難
06月20日 イラク バイジの油田施設を包囲
06月25日 イラク アジール油田地帯を制圧
06月29日 アブー・バクル・アル=バグダーディーをカリフ(指導者)とする「イスラム国」として国家の樹立を宣言
08月08日 米国軍 イスラム国に対しイラク支配地域に限定した空爆開始
08月08日 米国 イスラム軍と対峙するクルド人に支援物資の供給を開始
08月12日 国連 イスラム国 少数派住民 女性や少年少女1500人を誘拐 性奴隷としていると声明
08月18日 イスラム国 日本人男性 湯川遥菜氏 拘束と報道
08月21日 イスラム国 米国人ジャーナリスト男性斬首の映像を動画投稿サイトに掲載

イスラム国 公開処刑 図

08月22日 イスラム国の支配領域 英国超
08月24日 イスラム国 シリア北東部ラッカ 空軍基地を制圧 全域掌握
08月25日 シリア アサド政権 イスラム国に対して国際社会と協力する声明
08月26日 米国オバマ大統領 イスラム国に対して「正義の鉄槌を下す」
08月28日 イスラム国 シリア兵500人逮捕 160人処刑 映像公開
08月29日 英国 キャメロン首相 英国籍のイスラム国戦闘員500人以上と声明 テロ行為に関わった英国民の出入国を抑制
08月31日 独 イスラム国と対峙するクルド人勢力に武器を供与する方針
09月01日 国際連合 人権理事会 イスラム国の行為を戦争犯罪や人道に対する罪として「最も強い言葉」で非難する決議
09月10日 米国オバマ大統領 イスラム国に対する空爆の方針
09月16日 イスラム国に 韓国 中国 米国 カナダ 独 仏 ノルウェー エジプト ソマリアから戦闘員として参加との報道
09月19日 国連安全保障理事会 イスラム国の壊滅に向けた対策強化を求める議長声明を全会一致で採択
09月19日 仏 イスラム国のイラク北東部の補給所に初の空爆実施
09月22日 米国 シリア領内でのイスラム国への空爆を開始 サウジアラビア バーレーン カタール UEA ヨルダンも参加
09月30日 英国 イスラム国を標的とした空爆開始
10月06日 イスラム国に参加するためにシリアに渡航しようとした北海道大学の学生ら複数の日本人に家宅捜索や任意の事情聴取
10月13日 イスラム国 イラク政府の数少ない前哨基地 バグダッド西方軍事拠点を占拠
10月14日 パキスタン タリバン指導者 イスラム国支持を宣言
10月16日 イスラム国による世情不安から日米で大幅に株安
10月22日 カナダ オタワの国会議事堂をイスラム国の呼びかけに応じた男性が襲撃
10月23日 米国NY イスラム教に改宗した男性 イスラム国に応じて警官襲撃
10月29日 イスラム国に参加の非イラク人 非シリア人戦闘員 80カ国 1万5000人以上
11月03日 豪州 シドニー イスラム国支持者によりシーア派信者狙撃
11月07日 イスラム国 奴隷制復活を宣言
11月08日 米国軍 イスラム国幹部が乗る車列が空爆 最高指導者のアブバクル・バグダディ致命傷との報
11月15日 イスラム国 通過「イスラム国ディナール」発行
11月17日 イスラム国 6月以降 シリアで1429人処刑
11月17日 イスラム国 公開の処刑映像 仏人が米国人人質を殺害した映像?
11月24日 米国 イスラム国 シリア アサド政権への対応でオバマ大統領と対立したヘーゲル国防長官が辞任
11月24日 米軍率いる有志連合のイスラム国空爆で900人以上死亡
11月25日 シリア ラッカを空爆 95人死亡
11月26日 イスラム国 同性愛者として男性2人を殺害
11月26日 イスラム国 サウジアラビア東部州ダウアを襲撃 8人死亡
12月02日 イランがイスラム国を空爆


◇ 世界大戦から滅亡の道を歩んだオスマン帝国

 イスラム国の理念と主張を理解するうえで、避けては通れない歴史上の出来事がありました。オスマン帝国の没落と西欧諸国の対応を先にご説明します。

1.オスマン帝国の発祥と発展

 オスマン帝国は、1299年、アナトリア(小アジア)の片隅で、イスラム王朝のオスマン1世が王位について建国したとされます。14世紀には東ローマ帝国などの東ヨーロッパキリスト教諸国、15, 6世紀までにはマムルーク朝などの西アジア・北アフリカのイスラム教諸国を征服して地中海世界の過半を覆い尽くす世界帝国たるオスマン帝国へと発展しました。

オスマントルコ帝国領土 図
オスマン帝国の領土拡大

2.世界大戦から滅亡への道

 しかし17世紀末頃から徐々に衰退してその領土は蚕食され急速に縮小、18世紀にはロシアの南下政策によりクリミア半島を失うも、クリミア戦争(1853-1856年)ではイギリス、フランスとの同盟軍としてロシアに勝利しました。さらなる挽回を図って、ロシアによる汎スラヴ主義拡大の脅威に対抗するためドイツに近づき、第1次世界大戦(1914-1918年)に同盟国側で参戦しました。
 この大戦で、帝国はアラブ人に反乱を起こされ、ガリポリの戦いなどいくつかの重要な防衛線では勝利を収めるものの劣勢は覆すことができませんでした。1918年10月30日、ムドロス休戦協定により帝国は降伏し、国土の大半はイギリス、フランスなどの連合国によって占領され、イスタンブール、ボスポラス海峡、ダーダネルス海峡は国際監視下へ、アナトリア半島もエーゲ海に隣接する地域はギリシャ統治下となりました。そしてアナトリア東部においてもアルメニア人、クルド人らの独立国家構想が生まれたことにより、オスマン帝国領は事実上、アナトリアの中央部分のみとなりました。帝制が廃止されて最後の皇帝メフメト6世が廃位した1922年が滅亡年とされます。

3.「サイクス・ピコ協定」

 このオスマン帝国の敗戦から滅亡に先立ち、大戦中の1916年、イギリスはフランスやロシアとともにオスマン帝国の領土を、アラブ人やクルド人などの現地住民の意向を無視して、自分たちの勢力圏を決める秘密協定「サイクス・ピコ協定」を締結し、戦後その協定に修正を加えて国境線を引きました(サイクス・ピコ体制)。つまり、大戦における敗戦で、オスマン帝国領は分割され、元々は同一の国家であったのに、後に独立した現在に至っても、シリア、レバノン、イラク、ヨルダンといった国々に分割されたままなのであります。

【サイクス・ピコ協定で分割統治となった地域】
 シリア、レバノン:フランス
 ヨルダン、パレスチナ、イラク:イギリス
 クリミア半島:ロシア


◇ イスラム国の理念と主張

1.サイクス・ピコ体制の打破

 イスラム国の最も強い理念と主張はサイクス・ピコ体制の打破であり、オスマン帝国の滅亡に伴い分割された領土、西洋列強によって「押しつけられた国境」を消し去ろうと言うものであり、これは中東の国境線を全面的に見直すことを意味しております。

イスラム国の主張する領土 図
イスラム国が主張する領土

2.イスラム法の遵守

 イスラム国は、実効支配地域において、従来の教育制度を大きく改めることを表明しています。歴史や哲学、公民、体育、音楽、図工などの世俗的な学校教育を全面的に禁止し、イスラム法の極端な解釈に基づく過激な思想教育を児童に教えているとされます。また、本年11月7日には、イスラム国はコーランに従って、奴隷制度の復活・運用を国際社会に公表しています。

3.初期イスラム帝国への回帰

 イスラム国は、領土の上ではオスマン帝国滅亡前の状態を主張しているように見えますが、オスマン帝国の復活については言及しておらず、初期イスラム帝国に回帰して、スンニ派アラブ人のカリフのもとに、イスラム教徒の諸民族や、キリスト教、ユダヤ教などの異教徒を支配下におく体制を目指していると考えられております。


◇ イスラム国の戦力

1.装備

 当初、戦闘員の多くが利用していたものは単なるテロリスト然とした装備でありましたが、事態が長期化するにつれてイラク軍から鹵獲したアメリカ製およびヨーロッパ製の武器や、欧米からの志願兵が持ち込んだ戦闘服、タクティカルベスト、暗視ゴーグルなどの近代的な装備を利用し始めているとされます。またイラク軍の基地を制圧した際には装甲車、大砲などの地上戦力だけでなく、戦闘機、爆撃機までも入手しているとされます。
 イスラム国は、数的には決して圧倒的ではないが、優れた西側の兵器やシリア騒乱で得た戦闘経験を持ち、攻撃目標の適切な選択をすることで、不必要な犠牲を出さない効率的な戦い方を心得ており、志願兵の流入と相まって勢力を拡大しているのが現状です。

2.兵力

 イスラム国の構成員は、一般的には1万数千人と言われておりますが、アメリカ合衆国のCIAは戦闘員の数は2万人から3万1500人に上るとする見方を示しております。約半数は「イスラム国」の建国を宣言してからの加入者とされ、急速に勢力を拡大しており、新規参加者の大半はシリア人とされます。

3.外国人戦闘員

 外国人戦闘員は、アラブ諸国や欧州、中国などから、2014年11月の時点で1300人ほどとされておりますが、各国の表明する数字を足し合わせると大きな開きがあり、実情はほとんど解っていないようにも思われます。ヨーロッパ諸国では、イスラム国をはじめとするイスラム過激派に加わった自国民が、帰国した後にテロを起こす可能性を危惧しています。

 実態が不明瞭な外国人戦闘員
 イスラム国に加わった帰国後のテロ行為の可能性


 イギリスのキャメロン首相は、2014年8月29日、イギリス国籍のイスラム国の戦闘員は少なくとも500人にのぼると語り、国外でテロ行為に関わった疑いのある英国民の出入国を抑制する方針を発表ました。

 イギリスからは少なくとも500人

 ドイツのメルケル首相によれば、イスラム国要員は約2万人で、うち欧州出身者が約2000人を占めると語っており、ドイツからは400人を超える若者がイスラム国の戦闘員となり、このうち100人はドイツに帰国しているとされます。同国のデメジエール内相はイスラム国を支援するあらゆる活動を禁止する方針を発表しております。

 ドイツの調査では欧州出身者が約2000人

 アメリカ合衆国、国防総省は10人ほどのアメリカ人がイスラム国に参加しているらしいと発表しております。

 アメリカからは10人ほど

 非イスラム教国の中では、ロシアから最も多くの戦闘員が出ており、その数は800人という説があります。

 ロシアから800人

 アメリカやフランスの研究機関によりますと、チュニジアからは3000人、サウジアラビアからは2500人が戦闘員としてイスラム国に参加しているとのことです。また、中東と北アフリカの全域でイスラム国の細胞組織の増加を示す証拠が増えてきており、リビアにはすでに3000人の戦闘員がいるとされます。

 チュニジアから3000人、サウジアラビアからは2500人

 日本からは現在のところイスラム国へ参加している人物は確認されていないが、本年10月6日、警視庁は北海道大学の学生がイスラム国に加わろうとしたとして、私戦予備および陰謀の疑いで事情聴取をしました。学生はイスラム国司令官と太いパイプを持っている中田考氏の紹介によって、イスラム国幹部と接触しようとしたとされます。中田は幹部に学生を紹介し、ルートや通訳の手配をしたことについて公安の事情聴取と家宅捜索を受けております。


◇ インターネットを使った巧みな宣伝

 イスラム国の構成員はTwitterやYouTubeにアカウントを開設し、画像や動画を投稿するなどしてプロパガンダ活動を展開、世界の若者に参加を呼びかけているとされます。本年8月下旬、TwitterやYouTubeなどから相次いでアカウント停止処分を受けましたが、インターネット上での活動を分散型SNSのDiasporaへ移行しているとされます。残念ながら(?)、イスラム国のインターネットを使った巧みな宣伝術を見つけることはできませんでしたが、フジテレビのトークバラエティー番組で取り上げられたYouTube映像がありましたのでリンクを添付します。

フジテレビ 月曜日深夜 0:35-1:25 ワイドナショー 9月21日放送↓
https://www.youtube.com/watch?v=5qrvyx9M3mU


◇ おわりに

 イスラム国が、20世紀初頭に起こったオスマン帝国の滅亡における領土分割を1つの大きな大義として、世界に対して挑戦を仕掛けているのは明白です。現代の格差社会、病める若者が溢れる現代社会において、インターネットを使った、いわゆる「同志」を募る巧みな方法は、単なるテロ行為では片付けられない、あるいはアルカイダよりも危険な存在かと考えるところです。

 アルカイダよりも危険な存在?

 宗教はなんのためにあるのか?、そうした原点に戻った時、極論として、答えは簡単、一言で言うならば「人間が幸せになるため」だと思います。イスラム教の原点もそこにあったはずです。上でご紹介した「サラフィー主義」はあくまでも非暴力的な立場であります。ここに「ジハード = 聖戦」が加わって「サラフィー・ジハード主義」となると、これは、宗教の名を借りた強大なテロ組織です。

 「サラフィー」と「サラフィー・ジハード」の違い

 イスラム国の、奴隷や弱者に対する非人道的行為、残虐さ、それを映像で発信する冷酷さ、これらを直視した時、この集団が宗教に基づいた集団ではなく、なんの主張も説得力がなく、もちろん国家たりえないことは明らかであります。私は、戦争や殺戮を支持する者ではありませんが、世界の平和のために早期に解決、殲滅が必要と考える次第です。

石原 慎太郎 氏 引退会見

 いろんな意味で戦後の日本を代表する政治家、石原 慎太郎 氏が昨日、政界を引退することを正式表明しました。私は正直に、けっこう尊敬していました。「この人に全てを任したら大変なことになる!」と思うこともしばしばでしたが、発想や発言にブレが無い、日本のあるべき姿に対して確固たる信念がある、そんなふうに思っております。会見での言葉を拾って来ましたので掲載いたします。

石原氏引退会見

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晴れ晴れとした気持ちで政界去れる

 皆さん、こんにちは。僭越(せんえつ)でございますが、大してニュースバリューもないこの私が個人の資格で皆さんにこうやって大がかりな記者会見を申し込んだ理由は、私も延べ50年以上政治に携わってきたが、結局、今度の選挙でああいう結果になって、私は引退を決心した。ただ、(衆院選の)開票日に、いってはいけないが、自宅にまで浅薄なメディアの先兵が押しかけて、歩く途中もマイクを突きつけて「一言、二言」と(コメントを求められた)。そこで、後にゆっくり話させてくれということで、日本記者クラブにご厚意いただいて、この機会を設けさせていただいた。私が申し上げたいことを端的に申し上げて、皆さんに批判をいただきたい。

 結論から言えば、かねがね私はこの解散が決まったときに、選挙をきっかけに引退をするつもりだった。私自身も肉体的にひびが入ったりもして、見回してみると国会議員の中の最高齢者になった。これ非常に皮肉な話だ。かつては奥野誠亮さんという尊敬していた大先輩が、90歳を過ぎるまでかくしゃくとして国会議員を務められたそうだが、とても私にはその自信も能力もないので、これをきっかけに引退ということを声明しようと思った。

 この選挙で引退を決意した

 限られた仲間が「今引退されると党、選挙の趨勢(すうせい)に悪い影響を与えるから思いとどまってほしい」ということだった。特に若い議員からは連判状などもいただいた。いろいろ勘案して、選挙の事前に私が引退を声明することは仲間のためにもよろしくない、と判断した。それならば皆さんと、とにかく戦うと決心した。
 いずれにしても私は引退を覚悟で戦いをするわけだから、討ち死にを覚悟の出陣ということで、東京比例のランキングは一番最後してほしいことを、党の方も受け入れてくれた。ある意味で結論が知れていることだったので、空いている時間に仲間の応援に駆け回った。残念ながら風邪をひいたりして肝心の名古屋の大きな大会には出席できなかったが、仲間に対する義理だけは最低限、果たせたな、と思っている。

 討ち死に覚悟の出陣
 東京比例のランキングは一番最後


 私の実家の石原家は、武田武士の残党だった。武田家は(織田)信長に滅ばされて雲散霧消した。武田の赤備えというのは戦国時代有名だったそうで、武田武士を争って3つの藩が抱えたそうだ。1つは毛利藩、1つは井伊藩、もう1つは伊予藩だった。私の先祖は甲州から追われて伊予藩に抱えられたそうだ。
 かつての時代に弓矢の武功で禄を食(は)んでおって、家の家紋は黄金分立のきかない「7つ矢」だ。珍しい家紋だ。正月に赤塗りのお膳で家族そろって雑煮を食べたりするときに、据えられたお膳に7つの紋が記されているな、と印象深く覚えている。
 母の方の略紋は三ツ矢サイダーに似た3つの紋だったが、7つの紋はなかなか日本に珍しい家紋で、私もいわれを聞かされて子供心にプライドを持っていた。石原家の弓で勝ち取ったわが家の家訓は、「明日の戦 己はむなしと心得べし」という。これは武士の家訓としてもなかなかいい家訓だなと思った。

 石原家の家訓「明日の戦 己はむなしと心得べし」

 それを受けて私は討ち死に覚悟というか、本当なら引退を声明して退くべきだと思ったが、やっぱり仲間の若い武士たちのために自分も一緒に戦って、恥ずかしいことだが落選という形の討ち死にすることは 自分の1つの宿命かな、と思って決心をした。私からこの選挙についてのかかわりについて申し上げることはそれだけだ。

 落選という形の討ち死には自分の1つの宿命

 振り返ってみると、参院の全国区から始まって、衆院を25年務め、インターバルをおいて、思うところあって都知事に就任した。できるだけのことはやったつもりだ。政治家として、どの国も物書きが政治に参画、コミットするのは例がないわけではない。ゲーテとか、(フランスの)ドゴール(大統領)の文化相を務めた(アンドレ)マルローの例もある。
 印象的だったのは激しい最初の、自民党からの優秀な人材が5、6人出た選挙で何とか都知事になったとき、縁があって日本に来られたときに2日ほどお会いして旅もした、マルローなんていう人は印象的な人物だったが、アンドレ・マルローの未亡人から私に「知事になって頑張れ」という手紙をもらったのを覚えている。

 今までのキャリアの中で歴史の十字路に何度か自分の身をさらして立つことができたことは私にとって、政治家としても物書きとしてもありがたい、うれしい経験だったという気がする。それをもって、私が欣快(きんかい)として今、わりと晴れ晴れとした気持ちで政界を去れるな、という気でいる。1つご理解いただきたい。


本当は「新党ヤマト」でいけばよかった

 --今回の選挙では石原氏が落選の“討ち死に”をしたほか、次世代の会のほとんども“討ち死に”をした。もともと地盤の強かったベテラン2人だけしか生き残らなかった。この結果について。

 「次世代の党」という党名そのものに私は異議を呈した。非常にわかりにくいというか、説明しなくてはなかなか意思が伝わらないネーミングだった気がする。私は小説家だから、自分としても自負しているが、小説の名前を付けるのは割とうまい方だ。政党の名前としてはどうも問題があるなと。
 いくつか他にも案があった。昔、私たちがつくった「黎明(れいめい)の会」とか。それとこれは(次世代の党党首の)平沼(赳夫)君が言い出したと思うが、富士山の名前をとって「新党富士」というのも良いじゃないかとね。でも、「ふじ」という名のリンゴがあるのでネーミングとしてバッティングすると。
 それから私が一番良いと思ったのはカタカナで「新党ヤマト」だ。これまた「宇宙戦艦ヤマト」というアニメがあって紛らわしい。私は本当は「新党ヤマト」でいけばよかったと思ったが、過ぎたことだから愚痴でしかない。ただ、やっぱり党名が浸透しにくい名前だった。(選挙戦の)時間がなかった。
 維新の会と一緒だったが、分党になった。分党するときに、橋下(徹)くんと肝胆相照らした。私の人生の中で、彼と知己を得たのは快事の一つだと思っているが、やっぱり大阪維新の会が発売元本舗だから、「維新」の名前を私たちがひねって使うのは失礼だと思うし、遠慮した。結局、党員全体で投票して「次世代の党」という名前を選んで、この結果になった。

 --次世代の党が選挙戦で前面に打ち出したのは自主憲法制定だった。それに対する世の中の評価については。

 憲法は良い意味でも悪い意味でも、これだけ日本社会に定着してしまうと、国民の関心はあまりない気がする。本当に憲法を変えなくてはいけないと考えている人は、残念ながら希少な存在でしかなくなったと思う。

 本当に憲法を変えなくてはと考える人は希少

 皆さんもメディアの方々だから文章について講釈するのはうるさいことだと思うが、あの醜い前文ひとつを見ても、間違いが非常に多い。私も最後の予算委員会で安倍(晋三)総理に話したが、言葉には助詞、動詞、形容詞、いろいろあり、助詞も非常に大事な要素だ。この助詞の間違いが前文にたくさんある。例えば「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」という部分だが、人にお金を貸すとき、「あなたに信頼してお金を貸します」とは言わない。やっぱり「信義を信頼」だ。
 かつてシェークスピアを訳した福田恒存さんと前文の話をしているとき、「石原君、勘定してごらん。5つも6つも7つも8つも助詞の間違いがあるぞ」と言う。私も本当にその通りだと思う。9条を変えるとなると大事になるから、せめて「に」だけは国文学者を集めて、変えようじゃないかと総理に言った。それが蟻の一穴となって憲法を変えることができるんじゃないかと。安倍さんは残念ながら答えませんでしたな。

 憲法における助詞の間違いの多さ

 --石原氏はかつては300万票を得票したこともある。その石原氏が比例で出馬しながら、これだけ集票が落ちた。

 私に対する投票じゃなく。誰かが言っていたが、「比例の一番初めに石原さんの名前が挙がったらおそらく票数も違ったのではないか」と。でもそれはわからない。うぬぼれているわけじゃないから。選挙の結果はいいでしょう。もう勘弁してください。

 --今回の選挙で自公3分の2体制になったが、民意は何を示したと評価するか。

 それを逆に明かしているのは共産党の躍進だと思う。なんというか、今回、共産党に多くの支持が集まったのは、いま自分たちを囲んでいるもろもろの社会的な現実に対する、みんなが漠として感じている現況への不満の社会心理学的なリアクションだと思う。何が不満かというと、色んな格差が出てきた。

 共産党躍進は格差への社会心理学的リアクション

 例えば私たちがあえて「次世代」という言葉を使ったのも、これから日本を担っていく20代、30代の人にあまり希望がないからだ。結婚できない。しても子供をつくれない。なんていうかなあ、人生の黎明(れいめい)期にいる20代の人間が、自分の人生に対して大きな期待を持てない。そういう現象がある。

 人生の黎明期の20代が自分に人生に期待を持てない

 例えば経済一つにしても、私は新聞を読まずに主にテレビで情報を拾っているが、ニュースの度に、経済を評価する指標に株の値段があげられる。経済動向を測るメジャースティックに株の値段が真っ先に取り上げられる。私はあまり良いことじゃないと思う。ほとんどの人が株なんてやってない。
 確かに株価は2倍になった。でも株価が何を表しているかというと、経済界の上層部、つまり上場を果たしている企業の内容だ。それだけをもって、日本全体が良くなっている、国民の生活が向上しつつある、そういった判定を下すには確かな指標にはならないと思う。その不満や不安がこの結果になった気がする。

 株価を経済の第1の指標とする間違い

 それとメディアの怠慢だと思う。前から言ってきたが、なんで日本の会計制度を変えないのか。日本は単式簿記で大福帳の域を出ない。どんな国でも複式簿記ですよ。日本は国家の財政運営に財務諸表がない。バランスシートがない。そんな近代国家はないですよ。国家の体をなしている国で、日本と同じように大福帳の域を出ないのは、私の知る限り北朝鮮とフィリピンとパプアニューギニアぐらいですな。

 日本の会計制度の問題
 単式簿記より複式簿記
 財政運営に財務諸表、バランスシート


 メディアが頑張って、少し勉強して、声を起こして経済界が動いたらこの国は変わってくると思う。国の借金は1兆円近くあると言いながら、個人の持っている金融資本は1250兆くらいある。このギャップが埋められない。


橋下徹は若いときの田中角栄

 --橋下徹という政治家について、今後の彼の生き方も含め、どんな思いでみているか。

 彼は天才ですね。私は絶対、彼は(衆院選に)出るべきだったと思っている。前日まで私は何度も電話をして口説いた。彼は彼なりの言い分で、「自分はちょっと風呂敷を広げすぎたから、これを畳まなくちゃいかん」と。風呂敷って何か。大阪都構想ですよ。よくわかりにくい言葉だが、つまり東京に並ぶ大都市である大阪の復活ということだ。
 私は大阪が衰退するということは、日本の衰退だと思う。橋下君も感じていると思うし、安倍総理にしても自民党の政治家も、大阪というものをもう少し持ち上げないと、日本のバランスが取れないと痛感していると思う。
 橋下君はそれを念願するんだったら、国会に出てくるべきだ。安倍君とも(菅義偉)官房長官とも親しい仲らしいし、そういった人脈を通じて、とにかく国会で内閣を動かさないと大阪は持ち上がってこない。僕は絶対、彼は出るべきだったと思う。

 --しかし出なかった。

 出なかった。本当に残念だ。私は彼に「君は大阪の井戸の中にいて、なかなか大海が見えていない。一回、井戸から出て、国会議員になって、日本を全部眺めろよ」と言ったが、残念ながら忌避した。

 橋下くん、大阪の井戸から出て日本全部を眺めろよ!

 --橋下氏は総理になる器か。総理になる可能性はあるか。

 僕はあると思う。あんなに演説のうまい人をみたことない。言葉の調子は違うが、田中角栄だね。若いときの。それから例が良くないかもしれないけど、彼の演説のうまさ、迫力というのは若いときのヒトラーですよ。ヒトラーは後にバカなことをしたが。
 ドイツの外交官が「石原さん、ヒトラーは悪名を被っているが、若い時にやったことは間違っていなかった。ただ、ユダヤ人を偏見で虐殺したことは許せないが」と言っていた。私はその言葉を是とするし、橋下徹ってのは彼に該当する政治家だ。惜しいことをしたなあ。彼は必ずもう一回でてくるだろう。再登場すると思う。させなきゃいかんですよ。

 --石原氏は(前東京都知事の)猪瀬直樹氏に副知事を経験させ、後継に指名したが、(医療法人徳洲会グループから)5千万円の提供を受けて問題になった。誤算だったか。

 それはわからないが、私は彼を評価している。物書きのくせにあんなに数字に精通して、数字の虚構を見破ることできる男を私は知らなかった。それから役人が体裁の上でつく嘘を見破るのも非常にうまい。彼は日本でも一流のノンフィクション作家だったから、そういうリサーチ能力は非常にあった。非常に惜しい人を失ったと思う。東京のためにも大きな損失だった。

 --その5千万円をいただいた相手は(「徳洲会」前理事長の)徳田虎雄氏だった。徳田氏はもともと石原さんのファンであり支持者だったが、違和感はなかったか。

 むしろ私が徳田さんのファンだ。彼は本当に日本のシュバイツァーといっていいのか、見事な志を持った大事業家だと思う。日本の医師会が彼に反発し、自民党が彼をボイコットしたのは間違いだと思う。彼だけの自己犠牲を踏まえて病院の経営で人を助けた人がいますか。

 --猪瀬氏から石原氏に相談はなかったのか。

 ない。個人の金融の問題ですから。

 --数ある歴史の十字路の中で、忘れ得ない十字路は。

 私は日本の国会議員として初めてアメリカの戦略基地を訪れた。(元首相の)佐藤(栄作)さんが向こうの国務省にはかってくれたんだろうが。佐藤ってすごい人だと思う。沖縄返還交渉で非核三原則を唱えながら、アメリカの大統領のジョンソンに「日本は核を持ちたい、日本の核について協力してくれ」って言って断られている。それを諦めた後、沖縄返還の時にニクソン(元米大統領)と丁々発止やりながら、ドイツと一緒に核開発をしようと思って話をもちかけている。これだけの大きな二枚舌を使った政治家はいないと思う。

 佐藤栄作元首相の大きな二枚舌

 私はそれで「アメリカの核の抑止力はない、アメリカの核の傘というのは全く信用できない」ということを暴いた。そのおかげで私は核保有論者にされたが、あの体験は日本に覚醒をもたらしたと思うし、自分にとっても歴史的な十字路に立ったポイントだと思っている。


共産中国は嫌い 中国の若者は共産党独裁の壊滅を!

 --(中国人記者)中国人が石原先生にどういう質問があるかインターネットで集めた。3つの質問に絞って質問する。

 絞って3つ?

 --先生は本当に中国が嫌いか。また嫌いだとしたらどういう理由か。

 嫌い。共産主義も嫌い。共産中国嫌いだ。あなた方がチベットをなくしたんだ。

 --東京都が尖閣諸島を買おうという運動で日中関係は悪化した。今の結果は望んでいるか。日中関係はこれからどうすればいいか。

 もうちょっと頭冷やして、共産党の独裁というのを壊滅させることだ。それがあなたも含めて幸せなことではないか。

 --中国の若者に対してメッセージを。

 自分の人生を自由闊達に開いていくために共産党の独裁というのを壊滅させなければだめだ。

 --石原先生がかつて自民党にいる時は「変わった人」と思われていた。最近の自民党は、かつて石原先生がおっしゃってたことと同じようなことを言っている。これを見ていて自民党はよくなっているとお考えか。それとも悪くなっているとお考えか。

 僕と同じ事をどんな人が言っているのか。

 --自主憲法制定まではいかないが、憲法改正を唱えている方は今の自民党内では半数を…。

 当たり前じゃないですか。自民党の党是じゃないですか。

 --青嵐会をやっているころは、例えば河野洋平さんのような憲法改正反対の方が相当おられたような気がしませんか。

 さあ。河野君というのは全く例外的な人物で、私は大嫌いですけど。

 --「晴れ晴れした気分」とおっしゃったがそうは見えない。実際悔いはないか。正直なところを。

 悔いはありませんな。サバサバした気持ちだから。

 --本当にこれで終わりなのか。終わりなら次は何をするのか。今日は田中角栄元首相の命日だが、宿敵の田中角栄氏と、長期政権になるであろう安倍晋三首相に政治家として何を言い残すか。

 安倍さんには初志貫徹してもらいたい。しかし、角栄という人物は素晴らしかった。あんなおもしろい人はいなかった。私はかつて若い仲間と選挙権を18歳に下げようというキャンペーンをやった。選挙権を18歳に下げようという会合をやるために「自民党のホールを貸してくれ」と申し込みに行った。幹事長は田中角さん。角さんが「何に使うんだ」と言うから、「選挙権を18歳に下げるキャンペーン」と言ったら、「馬鹿なことを言うな。馬鹿なことを。何を馬鹿なことを言っているんだお前。選挙権は25歳でいいんだ。25歳で。頭冷やせ馬鹿」と言われて、私は後になってその通りだなと思った。成人式に親を連れてこなくちゃいけない連中が多い時代に18歳まで選挙権下げるのは間違いだ。絶対反対だ。25歳で十分だ。

 --ロッキード事件の背景に角福戦争があったのか。それともアメリカの謀略か。

 日本のエネルギー問題でウラニウムの取得というものをアメリカルートじゃなくて自分で開発しようと動きだした。これはアメリカの虎の尾を踏んだと思う。しかもロッキード裁判というのはめちゃくちゃな裁判だ。アメリカの刑法を日本に持ち込んできて、向こうでやった免責証言は日本の裁判で使われて、しかもそれに対する日本側の反対尋問を許さない。こんなでたらめな暗黒裁判はない。

 ロッキード裁判はめちゃくちゃな裁判

 --本当にやめるのか。やめるとしたら今後何をするのか

 何かやります。アラブや東南アジアの芸術家との交流をやろうと思う。内外の若い芸術家を育てる仕事をしていきたい。


尖閣の中国公船 私なら追っ払う

 --週刊誌で「シナと戦争して勝つこと」と発言。文学者としての発言なのか、政治家としての発言か。日本政府が尖閣諸島を国有化した後に海域の緊張が続いている。

 私が首相なら追っ払う。ある週刊誌のインタビューで「一番したいこと」を聞かれたので「シナと戦争して勝つこと」と。私は日本人として言った。

 --衝突が起きてもいいのか。

 衝突を仕掛けているのは中国だ。けんか仕掛けているのは向こうだ。日本の領海に入っているのはシナ人の方だ。頭を冷やした方がいいよ、シナの人は。

 --メディアには政治家をどう扱ってほしいか。

 お互い人間だから問われたことに対して簡潔に分かりやすく話したか話さなかったかはある。メディアも相手の言論に対する理解力が足りないと思う。

 --政界を引退したらヨットレースをするか。

 今でも暇な時は乗っている。今年の夏も2つほどレースで優勝した。来年もまだ生きてて元気だったらレースの試合をしたいと思う。

 --若い芸術家の育成以外にトライしてみたいことがあれば。

 新しくつくった財団で、アラブとか東南アジアとか、日本人と違った感性を持っている若い芸術家がいるから、そういう人たちに日本に来てもらい、刺激を受けて、新しい芸術を世界のために展開してもらいたい。その手伝いをできるだけするつもりだ。

 --政治生活で成し遂げたことは何か。心残りは何か。

 小さなことで都知事の立場でやれたことはいくつかあった。ただ、痛快だったのは日本の経済使節団が中国に行った。周恩来が「これからいかなる日本人も歓迎する」と言った。経済人が「青嵐会も歓迎するか」と聞いたら、周恩来が呵々大笑(かかたいしょう)して「私は彼らを非常に評価している。青嵐会の人たちは昔の日本人ですね」と発言したそうだ。心残りは憲法が一字も変わらなかったことだ。

 --都知事時代に東京五輪招致の道筋をつけた。

 都知事時代に招致運動で敗れはしたが、一回灯したたいまつだからもう一回火をつけようということで、在任中だったがもう一回チャレンジをすることを権限で決めた。皆が頑張って、世界の情勢もずいぶん変わったのだろうが、東京に決まったということで、たいまつの火を消さずにいてよかったなあと思っている。

 --憲法改正に対する国民へのメッセージは。

 もう一回前文だけでも読み直してもらいたい。あんな前文を持っている憲法は世界中にない。

 --今の心境は。

 いくつで死ぬか知らないが間もなく死ぬのだろう。死ぬまでは言いたいことを言って、やりたいことをやる。人から憎まれて死にたいと思う。

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過去3年で42%増! 横浜DeNAベイスターズのファンが増えている理由

 私事、実を言いますと私は千葉市に生まれ育った小学校時代からのプロ野球 大洋〜横浜のファンであります。私が大洋のファンになったのは横浜スタジアムに移転する前の川崎球場の頃で、故 秋山 登 監督の元、現 野球解説者の「カミソリシュート」平松 政次 氏がエースピッチャーで、松原 誠 氏や、ジョン・シピンという外国人がクリーンアップを打っておりました。その後、様々な時代を経て、1998年、実に38年ぶりのセリーグ優勝、日本一となり、2002年には親会社がマルハからTBSへ移行し、2011年オフには現在のディー・エヌ・エーへとバトンタッチされました。
 10年くらい前にはYahoo 横浜ベイスターズの掲示板で、随分と激論をしていた時代がありましたが、このブログではあえて横浜球団については触れずにおりました。特に理由はなく、あえて言えば、最近の横浜はあまりにも弱いため、話題性に乏しいと言うのが本当のところです。98年の権藤監督での優勝、「横浜フィーバー」からは程遠い球団の体たらくが続いている次第です。

 ところが、最近、少し変わって来ました。中畑監督の元、少しずつではありますが、選手が力をつけてきて、また補強においても大胆かつ力強い方針が打ち出されているように思えます。そんな感触を得ているところに、本拠地である横浜スタジアムの観客動員が増えているとの記事が目につきました。ちょっと、嬉しさもあって、全文でご紹介いたします。

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「過去3年で42%増! 横浜DeNAベイスターズのファンが増えている理由」

 プロ野球のペナントレースが終了した。3年前に誕生した「横浜DeNAベイスターズ」の成績は6位、5位、5位と低迷しているが、観客動員数は増え続けているという。その理由について、同社の池田純社長に聞いた。


 2014年、プロ野球のペナントレースが終了した。セ・リーグは巨人(日本シリーズ出場は阪神)、パ・リーグはソフトバンクの優勝で幕を閉じたが、ちょっと気になる数字がある。それは、セ・リーグ5位だった横浜DeNAベイスターズ(以下、横浜DeNA)の観客動員数が増えていることだ。

 観客動員数はチームの成績に影響されることが多いが、横浜DeNAの過去3年の成績をみると、6位、5位、5位――。“最下位争い”をするほど低迷しているのに、観客動員数が右肩上がりで伸びているのだ。

 主催試合の観客動員数は昨対比110%の156万4528人、1試合平均で2万1730人。今年は雨天中止や雨予報の中での開催が多かったのにもかかわらず、昨年に引き続き、観客動員数を伸ばした。2012年に新生「横浜DeNA」としてスタートしてから、実に42%も増加。また12球団の総動員数ランキングでも、2012年は最下位だったが、今年は8位に躍進している。

横浜 年間総動員数の推移
横浜DeNAベイスターズの観客動員数が増えている

 チームの成績はパッとしないのに、なぜファンはスタジアムに足を運ぶようになったのか。“横浜DeNAを応援したくなる”ような仕掛けが施されているのだろうか。理由を探るために、同社の池田純社長に話をうかがった。聞き手は、Business Media 誠編集部の土肥義則。


◇ 観客動員数が伸びた要因

土肥: 今季のチーム成績は5位でしたが、年間の観客動員が増えましたね。横浜DeNAが球団を運営されてから3年連続で伸びているのですが、その要因はどこにあると分析していますか?

池田: 理由は2つある思っています。1つはチームが成長していること。今季のチーム成績は5位に終わりましたが、勝率をみると上がっているんですよ。2012年の勝率は.351、2013年は.448、そして2014年は.472。

 もう1つはマーケティング戦略の効果が出ていること。さまざまなイベントを行うことで、年間1~2回来場されるライト層が増えてきました。チームの成長+事業――この2つのの両輪がしっかりとかみ合ってきた結果、観客動員数が伸びているのではないでしょうか。

横浜DeNAベイスターズ 池田 純 社長
横浜DeNAベイスターズ 池田 純 社長

土肥: マーケティング活動にチカラを入れているようですが、具体的にどんなことをされたのでしょうか?

池田: 特に目新しいことはしていません。2011年に事業を譲り受けたとき、どういったお客さんがスタジアムに来ているのか分かりませんでした。そうしたデータがなかったんですよ。なので、まずどういったお客さんが来ているのか調査しました。その結果、男性の30代が最も多く、次いで40代、20代でした。また、居住地も調べたところ、横浜スタジアムの近くに住んでいる人が多いことが分かってきました。

 お客さんが何を求めているのか、何に満足しているのか。そうした声を集めて、イベントをしたり、施設をつくったり。ただ、それで満足してはいけません。再び、お客さんが何を求めているのか、何に満足しているのか。そうした声を集めて、イベントをしたり、施設をつくったり。いわゆる“PDCAサイクル(計画→実行→評価→改善を繰り返すことによって、業務を改善すること)”を行っているだけですね。


◇ アクティブサラリーマン戦略を実行

土肥: スタジアムに足を運んでいるのは、20~40代の男性が多いようですが、そうした層にどのようなことをされたのでしょうか?

池田: 2013年の調査分析を基に、マーケティング戦略を立てました。これは「アクティブサラリーマン戦略」と呼んでいて、20代後半~40代前半の社交性の高い男性(アクティブサラリーマン層)をメインターゲットに据えて、新規ファンの獲得を図りました。

 どんな強いチームでも3回に1回ほどは負けます。野球だけを見に来るのではなくて、スタジアムの雰囲気を好きになってもらえるように、イベントの数を増やしました。中でも「YOKOHAMA STAR☆NIGHT」(8月8日、9日、10日に開催する予定だったが、天候の関係で一度しか行えなかった。10月2日の本拠地最終戦で「エレクトリカル・ファイヤーショー THE FINAL」を実施)は好評でした。試合後に花火を打ち上げるのですが、そのときに音楽も流して。セレモニーのような形ではなくて、ショーの雰囲気を打ち出したことが支持されたようで、チケットがすぐに完売しました。

 なぜアクティブサラリーマン層に注目したかというと、彼らは周囲への影響力がスゴいんです。家族、同僚、女性などに「スタジアムに一緒に行かない?」と誘って連れてきてくれるので、観客動員数が増えたのではないかと分析しています。

人気が高い「YOKOHAMA STAR☆NIGHT」01

人気が高い「YOKOHAMA STAR☆NIGHT」02
人気が高い「YOKOHAMA STAR☆NIGHT」

池田: 増えましたね。2014年8月に行った調査によると、伸び率が最も高かったのは男性30代(3.2%増)ですが、女性30代(1.4%増)も伸びていることが分かりました。また、観戦頻度をみると、男女ともに、年1~2回のライト層が昨年よりも増えていました。

 「初めてスタジアムに来た」「野球のルールはよく分からない」「どのようにして楽しめばいいのか分からない」といった女性も多いので、そうした層を対象にしたイベントも増やしました。例えば、スタジアムの外にカフェを設けて、そこでカフェラテやスイーツなどを楽しんでもらう。「また行きたい」と感じていただいた女性が、今度は友だちの女性を連れてくる。その結果、この3年間で女性客は2割ほど増えました。

横浜スタジアムに来場したのは男女
横浜スタジアムに来場したのは男性30代(3.2%増)が最も増えたが、女性30代(1.4%増)も増えている


◇ 競合相手はスタジアムの外

土肥: 先ほど「2011年に事業を譲り受けたとき、どういったお客さんがスタジアムに来ているのか分かりませんでした。そうしたデータがなかったんですよ」と話されました。想像の範囲ですが、親会社の「DeNA」といえば、データを重視する会社ですよね。なので、球団を運営される立場になられて驚いたのではないでしょうか? 「客のデータがないなんて……」といった感じで。

池田: 昔は、試合がテレビで放送されて、その収入でなんとかやってこれた部分がありました。しかし、今は違う。横浜DeNAの場合、テレビ放映権料の収入になかなか期待できないので、“お客さんにスタジアムまで足を運んでもらう”ビジネスに変わりました。感覚でビジネスをやっていくのには限界があるので、マーケティングが必要になってきたのではないでしょうか。

 例えば、横浜DeNAでは女性客が増えていますが、そのことを分析しなければいけません。なぜルールも知らない女性がスタジアムに来てくれるのか。実際に来てみて、彼女たちは何が楽しかったのか。何に不満を感じたのか。といったデータがものすごく大切だと思っています。

土肥: 例えば、スタジアムのトイレって「汚い」といったイメージがあります。こうした不満の声も多かったのでは?

池田: 女性にとってトイレはものすごく重要です。横浜スタジアムではトイレの数を増やして、既存のモノはすべてリフォームしました。

土肥: 飲食もイマイチですよね。ビールに焼き鳥……といった感じで、オジサンが楽しめそうなメニューは充実しているのですが、女性が好きそうなモノは少ない。

池田: そこも大きな課題です。スタジアムに来られるお客さんを見ていると、コンビニでお弁当を買って入場される人が多いんですよ。

土肥: あー、私もそのひとりですね。

池田: 本拠地の横浜スタジアムは、私たちが運営していないのですぐに変えることはできないのですが、いろいろな提案をさせていただいています。ビールに焼き鳥……といったメニューでは、ちょっと残念ですよね。「今日はスタジムでおいしいモノを食べようよ」といった人が増えてくると、まだまだ観客数を伸ばすことができると思うんですよ。

 大リーグのスタジアムをみると、本当にこれ必要なの? と思うくらい、食べるところが多いんです。米国と日本ではスペースに違いがあるので、すぐに米国の方式を取り入れることはできません。ただ、限られたスペースの中で、できることはやっていかなければいけません。

 球団を運営してみて、分かったことがあります。それは「競合相手は、スタジアムの外にある」ことです。

競合相手はスタジアムの外
「競合相手は、スタジアムの外にある」という


◇ 「飲食」「接客」に関する満足度

土肥: なるほど。横浜市に住んでいる人は、食経験が豊富だと思います。東京や横浜にはおいしい店がたくさんあるので、スタジアムで売っている焼き鳥には満足できませんよ。あっ、先ほどから「焼き鳥」のことばかり言っていますが、横浜スタジアムの焼き鳥が「おいしくない」という意味ではありません。あくまで、例えのひとつなので。(汗)

池田: あと「接客」の数値も、以前は低かったんですよ。でも、研修などを行って、スタッフには接客方法を学んでもらいました。例えば、自分の席がどこか分からないお客さんに対して、ただ誘導するだけではいけません。困っているお客さんがいたら、「何かお困りですか?」「どちらに行かれたいのですか?」などと自然に接しなければいけません。いわゆる“おもてなし”によって、お客さんには心地良さを感じてもらう。こうした試みを続けていると、「接客」の満足度はもっと上昇するのではないでしょうか。

 また、来年からは「拡声器」を止めることも検討しています。現在は、拡声器を使って「入口は右にありますので、そのまま進んでください」「出口は左にありますので、そちらに行かないでください」「そちらに並ばないでください」といった感じで誘導しているのですが、これって“おもてなし”ではないですよね。

土肥: 考えてみたら、押しつけ感がありますね。

池田: どうやったら押しつけではないコミュニケーションができるのか。これまでにない誘導方法を考えていかなければいけません。


◇ スタジアムを「開放」したい

土肥: 少しイジワルな質問をさせてください。スタジアムに足を運ぶ客は横浜市民が多いようですが、「チーム=横浜」というイメージが弱いのではないでしょうか。うまく言えないのですが、阪神や広島などと比べて地域の人たちとの密着度が低いような気がするんですよ。

池田: ご指摘いただいたように、アンケート調査でもそのような結果が出ています。「横浜」と聞いて何を想像しますか? と聞いても「横浜スタジアム」を挙げる人が少ない。話は少し変わりますが、もしドイさんが外国人観光客に横浜を案内するとき、どこを紹介しますか?

土肥: うーん、山下公園やベイブリッジかな。

池田: ドイさんのような人が多いんですよ。でも、球団を経営する立場の人間として、それではいけないと思っています。例えば、米国のボストンは違うんですよ。ボストンの観光ガイドブックをみると、大リーグ・レッドソックの本拠地「フェンウェイ・パーク」が紹介されています。なんだそれだけのこと? と思われるかもしれませんが、この違いは大きいんですよ。横浜にはプロ野球の球団があって、スタジアムがあって、野球を楽しむことができる――といった感じで文化的な存在に変わっていかないと、“プロ野球が好き”という人しか来てくれません。

 やっぱりそれではいけないと思うんですよ。存在価値が伝わっていなければ、その価値をこちらから伝えていかなければいけません。

土肥: どのように伝えていかれるのでしょうか?

池田: 「街づくり」をしっかりやっていく必要があるのではないでしょうか。横浜公園の中にスタジアムがあるのですが、横浜公園をもっと魅力的な公園にできないかなあと思っています。交通量調査をしても、試合がない日は人が少ない。そうではなくて、普段の日でもたくさんの人を集めることができないか。その方法のひとつとして、スタジアムを開放できないかと。近くで働くサラリーマンが昼休みに「ちょっと横浜スタジアムに行って、キャッチボールをしない?」といった会話がでてくると、街が変わっていくと思うんですよ。

土肥: それはいいですね。それにしても、なぜ「開放しよう」と思われたのですか?

池田: その昔、ライブ会場の中に録音機を持ち込んではいけなかったですよね。でも、今は違う。もちろん禁止のケースもありますが、録音可のライブが増えてきました。こうした動きをみていると、今の時代は「外に見せる」「開けていく」ことが重要なキーワードになっていると思うんですよ。

 試合がない日、横浜スタジアムは閉じていますが、なんとか開けることができないか。現在関係者と調整中ですが、開けることによって公園の雰囲気がよくなるかもしれない。そうすると、イベントが増え、人が集まるかもしれない。

土肥: 試合がないからといって、使わないというのはもったいないですよね。

池田: もったいないですよ。


◇ 「チーム」と「事業」をうまく回す

土肥: 池田社長はこれまでマーケティング関連の仕事が長かったので、その経験を球団経営に生かしているなあという印象を受けました。球団を運営する立場になられたのは初めてということですが、この3年間を振り返ると、どういった感想をお持ちですか?

池田: やればやるほどこのビジネスは、「チーム」と「事業」の両方がうまく回っていないといけないなあと感じています。「チームが弱くても、観客が増えればそれでいいじゃないですか」という人がいらっしゃいますが、それは違うと思っています。もちろん、「チームが強くて、観客が少ない」のもダメだと思っています。

 横浜DeNAの場合でいうと、観客動員数が増えているのに、チームがこれまでのように低迷していてはいけません。観客が増えているからそれでいい……というのは、このビジネスの本筋から目をそむけていることになりますから。

土肥: チームを強くすることが大きな課題ですね。

池田: はい。これまで球団を運営してきて「勝つ」ことの難しさが分かってきました。ただ、今季は後半成績がよかったんですよ。ようやくチームの歯車がかみあってきたので、できるだけ早い段階で「優勝」したいですね。

女性ファンに人気のショコラガーデン
女性ファンに人気の「ショコラガーデン」


http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1410/22/news013_2.html

スピリチュアリズムの法則

 本年の初頭、「運気、自己啓発、具現化」のカテゴリーで、「引き寄せの法則」の起源として、「ヘルメス文書 〜 Kybalion 〜 The Meta Secret」 / 宇宙の「7つの法則」をご紹介いたしました(2014年02月10日)。「なるほどね〜!」と思わされるところはありましたが、世の中、現世、あるいは宇宙の真理を探究するにあたり、法則性を見出してそれを唱えるやり方は無数にあります。
 スピリチュアル、精神世界にも法則があると、つい最近知りまして、ちょっとマニアックな内容ですが「スピリチュアリズムの法則」、簡単なご紹介です。出典はスピリチュアル・カウンセラー 江原 啓之 氏とスピリチュアル・メッセンジャー 美鈴 Misuzu さんのHPからです。江原氏は「スピリチュアリズムの8つの法則」としており、美鈴 Misuzu 女史は7つと言っていますが、ほぼ似たような内容ですので、両者の言われることを要約して以下に列挙します。

江原氏と美鈴さん
江原 啓之 氏(左)と美鈴 Misuzu 女史(右)


◇ 霊魂の法則

 私たちは肉体と霊魂(=魂 たましい)(霊、幽体)が重なり合って生きている存在、あるいは「霊的な存在」であり、肉体はこの世を生きている間だけの乗り物にすぎないとされます。誰もが霊魂の未熟な部分を浄化しようと、自分に必要な課題(宿命)を決めて生まれてきます。霊魂は、肉体の死とともに体から離れてあの世に戻って永遠に生き続けます。ですから、肉体の死は不幸ではないと分かり、死を嘆き悲しむこともなくなります。また、あの世に持ち帰るものはお金でも家でも物でもなく、この世で得た経験と感動だけとされます。苦難苦労を乗り越え、たくさんの学びを得ることで魂は磨かれていくのです。このため、霊魂に戻ると、必要以上に物的な豊かさを求めたり、それによる争いを起こすことはなくなります。

 霊魂の法則 = 基本的な人間の本来の姿を説明
 人間の本来の姿は霊魂であり肉体はこの世にいる間の乗り物


霊魂の法則の図


◇ カルマ(因果)の法則

 カルマ(因果)とは、私たちの行い、想い、言葉によって発生するエネルギーのことで、カルマ(因果)の法則とは、良いことも悪いことも行った分だけ自分に返ってくるというもので、どんな人にも平等に働くとされます。何かが起これば必ずその原因となるものが存在するという法則はスピリチュアリズムでは完璧に存在するとされ、これは「因果律」と呼ばれます。寸分の違いなく、自らまいた種は自ら刈り取ることになるので、良い種をまけば良いことが返ってきて、悪い種をまけば悪いことが返ってきます。自分が良いことをすればその分だけ人間性が向上して幸せになり、悪いことをすればその分だけ人間性が低下して不幸になるということです。すべての人間が自分の行いに責任があり、その結果生じた出来事の責任を自分自身が引き受けるのですから、「自己責任」という発想も込められております。

 因果律:起こった出来事には必ず原因がある
 自己責任:自分の行いは必ず自分の身に降りかかってくる


 魂はこの「カルマ(因果)の法則」を十分に理解しているのですが、私たちは肉体をまとい、物質世界で生きていると、幸せになりたい気持ちばかりが先にたったり、自分に都合の良いことばかりを望んでしまいます。もちろん、この世だけで考えれば、正しい行いをしている人でも必ずしも報われることのない人もいらっしゃいますし、悪い行いをしても誰にも咎められることなく暮らしている人もいます。しかし、あの世では、正しい行いをして報われなかったこと、悪い行いをしても逃れることのできた苦しみが寸分違わず必ず自分に返ってくることになります。

 現世での行いがあの世での幸・不幸に影響することも

 相手の幸せを祈り、相手に親切を施し、相手のためになる想い、言葉、行動を持つ人、自分の幸せを犠牲にして苦しんでいる人のために貢献した人は、必ずこの世でなくともあの世では幸せになります。逆に、感謝や思いやりをおろそかにして、利己主義に走り、自分の物欲だけを優先し、多くの人を不幸のどん底へと突き落として、この世において一時的にも幸せになったとしても、必ずやその先に不幸が待っています。


◇ 霊界・階層の法則

 人間の体は、内側から肉体、幽体、霊体、そして最も外側の本体から出来ています。人は死ぬ時、まずは肉体を捨てて幽体で幽現界に行きます。四十九日くらいしたところで、霊界に行くのですが、その際に自分の人間性に応じた幽界の階層に行く、とする法則であります。
 霊界の階層とは、光で例えるなら、明るいトーンから暗いトーンまで魂の浄化レベルに応じて、何層もの光に分かれているとされます。私たちは寿命を迎えると、現世で培った魂の成長レベルと同じ光の階層に向かいます。そこでは、生前の地位や名誉、物質的な豊かさなどは一切関係なく、どれだけ霊性向上できて輝いているかどうかだけが価値判断となります。あの世は神様のように完璧に近い霊のいる極楽のような階層から極悪非道な霊のいる地獄のような階層まで無限につながっているとされます。さらに向上すると幽体を捨てて霊体で霊界へ行き、それよりさらに向上すると霊体を捨てて本体で神界へ行く、と言われます。

 現世で培った魂の成長レベルで霊界での階層が決まる

霊体の階層の法則 図


◇ 守護の法則

 現世で生きるすべての人に見守ってくださる背後霊が存在します。常に、見守っている人の霊的成長と魂の浄化を一番に考え、必死にサポートしてくださる存在で、以下の3種類です。陰ながら支えてくれる、まさに両親のような存在であり、こうした背後霊に対する感謝の気持ちを忘れてはなりません。

1.守護霊

 危機から守ってくださるだけでなく、ときには、私たちの魂の成長を願って厳しい試練を与えてくださり、大きな愛で見守っておられることもあります。人間1人につき1人の守護霊がついております。

2.指導霊

 自分の得意分野で、人間が才能を発揮できるように手助けしてくださいます。人間の成長度に応じて入れ替わり、また、指導霊の数は決まっていません。

3.補助霊

 指導霊を補助する立場の存在で、こちらも数は決まっていません。


※ 背後霊の援助を得るために必要なこと

1)奉仕の精神と人間性の向上

 宇宙には波長の法則(類は友を呼ぶ、似たもの同士が引き寄せられるという法則)があるため、純粋に人の役に立ちたいという気持ちを持って努力をすれば、人間性が向上し、その波長に見合う高い階層の指導霊、補助霊の援助が得られ、才能を大きく伸ばして世の中に貢献できます。

2)心の修養

 波長の法則により、おだやかで明るく、自信に満ちた状態を保つことで背後霊と波長が合い、いいアイデアが浮かぶようになります。逆に、心配や不安の念などを心に宿すことによって波長が下がり、背後霊の援助が受けられなくなります。

3)精神統一(瞑想)

 精神統一により背後霊が働きかけやすくなり絆が強化されます。いわゆる直感やチャネリングは背後霊とのコミュニケーションであり、魂を浄化に役立つ現象であります。


◇ 類魂の法則

 あの世には、この世の家族以上に深い絆で結ばれた魂の家族を持っています。自分の魂の成長が、類魂全体の進化につながるのです。逆を言えば、類魂全体の進化のため、魂の向上のためにこの世に生まれて、また死に変わり、そしてまた生まれるのです。これを輪廻転生と言います。

【輪廻転生と類魂の進化の仕組み】

輪廻転生の仕組み図

 1)地上生活で意識できない大きな自分の意識の一部が地上に誕生する①
 2)この世とあの世で経験を積み大きな自分を成長させる②
 3)大きな自分の意識の他の部分が地上に誕生(再生)する③
 4)これを繰り返し、大きな自分の意識を成長させていく


◇ 波長の法則

 人の心の持ち方は目には見えませんが、心に想うことはすべて「想念」と言う霊的エネルギーを生み出します。これを「波長」と呼びます。この「想念」なり「波長」なりによって、同じレベルの魂を持った者同士が引き寄せ合うことになるのです。つまり、周囲の人々は自分を映し出す鏡そのもの、周囲の人々の姿を見れば、自分の波長も解ります。「良い行動」「良い想い」「良い言葉」を発する人はそうした良い波長の人を引き寄せますし、逆に悪い波長は悪い波長の人を引き寄せるのです。

 「想念」「波長」により人を引き寄せる

 恋愛・結婚でも、友達でも、仕事でも、宝とも言うべき相手、ベストパートナーに出会ったら、それは自分「想念」なり「波長」なりが優れていたと言う自負を持って良いと思います。一方、自分にとってマイナスな人物、悪い道に導くような人物が近づいて来たら、その人を恨むのではなく、己の波長を省みる姿勢が求められるところです。


◇ 感謝の法則

 感謝を忘れずに生きると言うことは魂の浄化につながると言う法則です。ご先祖、今は亡き最愛の人、亡くなったペットなどには感謝を伝え、心配をかけないような生き方をすることが本当の供養です。いつまでも悲しみ暮れているのではなく、相手の立場に立って考えてあげることも、残された私たちが故人に対してできる思いやりです。
 また、神社やお寺、サンクチュアリなどでは、目に見えない存在を敬う気持ちで感謝を伝えましょう。


◇ 運命の法則

 自分の人生は、生まれる前に自分の成長に最も適した条件を自分で選んできているのです。その与えられた条件の中で、自分の自由意志で、自分の人生をつくりあげることができるのです。いわゆる「宿命」とは自分が決めてきた人生の課題であり、これはどんなことがあっても変えられないものです。一方、「運命」とはいかようにも変えられるもの、「宿命」をどのように解消するのか、その実践の場が「運命」であります。ときにはいばらの道を選んでしまうこともありますが、より多くの試練を乗り越えることで魂は磨かれるのです。私たちの人生は、私たち自身が造るものです。幸福も不幸も自分で築き上げた結果なのです。


◇ 幸福の法則

 「スピリチュアリズムの法則」は、人間の魂が経験と感動によって浄化され、神と一つになるため、本当の幸せを得るために働いています。人生の本当の意味を知り、人間は死とともに無に帰する儚い存在ではないことが分かり、真の意味で生きる希望を与えてくれます。


◇ 私見

 以前、チャネリングの1つ、アセンション関連のカテゴリーとして「シルバーバーチ Silver Birch の霊訓」をご紹介しました(2014年06月23日)。上で記述させていただいた「スピリチュアリズムの法則」はシルバーバーチも似たようなことを説いていました。シルバーバーチのみならず、人間が霊的存在であること、人にはカルマ(業)が備わっていること、輪廻の発想、そして守護霊(ガイド)の存在、原因と結果の法則、人間の気(= オーラ)が自分と波長の合うもの・人を引き寄せると言う考え方、、、。これらは、世界中のそこかしこで生まれてきた発想であり、理念であり、概念だと思います。これを1つのところから伝搬したと考えるのも一案ですが、同じ現象を別々の社会で確認したものとの見方もできると思います。
 今、インターネットが普及して、情報化社会はいよいよプラトーに達しようとしています。多くの「語り部」たちが、自由な発言をしており、中にはインチキもあると思いますが、このスピリチュアリズムの分野においては、新しいようで極めて古くからの経験が込められており、中には真理に限りなく近づいている人物もいるのだろうと思う次第です。今後とも機会があれば触れて参りたく存じます。



http://ameblo.jp/silverbirch3/entry-11307039323.html
http://misuzu-message.com/modules/tinyd0/index.php?id=39